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好奇心のちから
写真は、小学1年生の息子が、辞書にのってるローマ字を使って、母に書いてくれた手紙。
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我が家にはテレビがない。
独身時代に、アナログ放送がデジタル放送に切り替わったときに手放した。
理由は簡単で、テレビを買い換えるのが面倒だし、当時は仕事ばかりしていて家でテレビを見る時間なんてほとんどなかったので、なくても困らないだろうと思ったから。
実際にたいして困ることはなく、結婚したとき、夫が同じように(理由は知らないけれど)テレビをもっていなかったので、新しく買うこともなく今に至る。
子供が小さいときは、テレビがないと大変じゃない?というのはよく言われたけれど、今となってはよかったのか悪かったのか、タブレットが代わりになったし、時々みる教材のDVDやらは、専用のポータブルプレーヤーを買った。
テレビがないことで、子どもたちは今どきのヒーロー番組、仮面ライダーや◯◯レンジャーなんかはみたことないはずなのだけど、保育園ではお友達との話題に普通に参加しているらしく、ライダーベルトやよくわからないグッズを欲しがったりもする。
どうやって情報を仕入れているんだろうと思ったら、タブレットを使ってYouTubeで検索してみていたみたい。知りたい!っていう思いは偉大。そして音声検索は素晴らしい。
で、手紙ともローマ字とも関係ない話はここまでにして。
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テレビがない我が家、特に不便だと思っていなかったのだけど、最近のコロナの影響。息子はインフルエンザで学校をお休みしている間に臨時休校に突入してしまったために、なぜ急に学校がお休みになったか、ということを学校で説明してもらう機会がなかった。
もちろん、親が説明するわけだけど、外にでていなかったこともあり、スーパーやドラッグストアの棚からトイレットペーパーやティッシュがなくなっていることとかも知らず、世間の温度感みたいなのを体感できていないし、なんとなくピンと来ていない様子。
大人は家にテレビがなくても、スマホやPCで意識してニュースを確認することはできる。でも、こどもはタブレットは使えても、積極的にニュースを検索することはない。
我が家は新聞もとっていないし、時事問題に触れない環境、これはよくないんじゃないかと思った。はじめはインターネットのラジオを流してみたけれど、興味のない音声は耳を傾ける気にはならないらしい。そこで大好きなYouTubeでニュースを探して流してみることにした。
とりあえず、最近は暗いニュースばかりなので、ニュースは嫌だと言ったりもするのだけど、世の中のことを感じるにはよいのじゃないかと思うので、しばらく続けてみたいと思う。
そして、そのニュースの副産物が写真に使われたローマ字だった。
YouTubeで流すニュースの合間に流れる天気予報があって、TOKYOとかOSAKAとかの都市名が表示される。
これってローマ字?と突然息子。自分が持ってる漢字辞典にローマ字の表がのっていて、それだと思ったらしい。
次々と表示が変わっていくなか、辞典を持ってきて、見比べながらなんとか読もうとしている。
読みたい!って思ったのかな。それがつい数日前。
そして今日、学童にお迎えに行ったら、ニヤニヤしながら、お手紙!といって、写真の手紙をくれた。
「Okaasanhe」
文章の最初は大きいほうで書くってかいてあったからそうしてみた〜!と言う。
手紙の本文には、「いつもお仕事ありがとう、大好き」っていう文章が、ちょっと間違いながらもローマ字で綴られていた。
文字を読みたい、書きたい、そういう好奇心があれば、教えようってしなくても、自分で学ぶんだな、と思った出来事でした。
こんな息子が可愛くて仕方ないお母さんは、明日もお仕事頑張ります!