【エモい】
エモいとは感情・感動といった意味の英語“emotion(エモーション)”を略したものに形容詞化する接尾語『い』をつけたもので、なんとなく寂しい気持ちや悲しい気持ちを表すコギャル語である。<日本語俗語辞典>
最近、染色体異常を持って生まれて来たお子さんや、感覚調整の豊かさを持ったお子さんに「自閉症」もしくは「自閉症スペクトラム」と診断されて、「人生を詰んでしまった」ように凹んでしまっているお母さんたちに何人も出会いました。Drの診断は絶大なのです。でも、その診断をしている高名なDrたちほど、自閉症スペクトラムの特性を強く持っている人が多いのではないでしょうか。
臨床でこどもたちと遊び込んでいる療法士ならすぐにわかると思いますが、ダウンに自閉を合併するのはかなりレア。ただ、「大人が扱いにくい」というだけです。
エモい人たちも発達の初期段階では、感情がまだ未分化です。感情も、覚醒も、注意も、分化する前は一つのエンジンのようなものです。泣き笑い怒りのように、エンジンが上がっているのか下がっているのかといった視点で見れば、このようなエモくて扱いにくくて自閉性があると誤診されてしまうこどもたちも、逆方向に舵を切ると、一変してざるのように人をむさぼりつくし、大笑い大はしゃぎの官能的世界へトランスしてしまうのです。
一般人は、自分たち大人が扱いにくいと、すぐに「自閉」とレッテルを貼りたがります。それは、「LD」であれ、「ADHD」であれ同じだと思います。そのことで、本来のこどもの可能性が(例えばエモさ)が剥奪されてしまいますし、「自閉っぽい」というイメージを持つと、周囲があたらずさわらずのような対応をしてしまうので、どんどん「自閉っぽく」なっていきます。
これはTEACCHやPECSにおいても同じことで、自閉症のかたがたも、「自閉症」ということで早期から視覚支援ばかりでガチンココミュニケーションの機会を喪失してしまうと、予定の変更に脆弱な、気難しい気質を強めてしまいます。構われないことでより自閉化が進みます。大人の都合に適合させる視覚支援やPECSではなく、愛の溢れる視覚支援の中で育ったこどもたちはどんどん社会に出て挑戦して行きます。
扱いにくいとか、こどもたちの「エモさ」を探しましょう。どんな障がいでもどんな特性でも、何かしらの「エモさ」が眠っています。一緒に遊びながら、エモさ色をどんどん塗って行きましょう。エモさ評価して、エモさの芽生えレベルに合わせて、エモい遊びを展開しながら、いろんなエモさを広げ発展させていく。
そんな考え方は不謹慎でしょうか?
僕がこどもなら絶対そうして欲しい。
私がこどもなら
エモい中で、楽しく厳しく悲しく面白く、シリアスに、リラックスして、他人と協調して、自律的に、誇り高く、育てられたい。
いや、むしろ障がいの有無や程度ではなく、
エモい子育てができない、エモく発達できないことが
作業遂行障害で、
治療ターゲットなのかもしれません
Let's エモい!
(はびりすFacebook記事より転載)