いつか懐かしく思い出す日がくるのでしょうか
先日初めて保育所の庭で、子どもと遊んできました。
保育所に通っていなくても、自由に遊びに行ける開放日だったからです。とても天気の良い日でした。
今回は「なんとか2人で助け合った」話です。
保育所に興味があった
いつもは行かない場所に、遊びに行ったのは「天気も良いし、いつもとは違った遊びをしてみよう」と思ったことも理由のひとつです。
しかし「保育所を見てみたかった」というのもあります。その保育所では、入所説明会を開催しないからです。個別に申し込めば見学できますが、とりあえず様子を見に行くことにしました。
初めての場所ってドキドキしますよね。私は、極度の人見知りで、コミュニケーションも下手です。そのせいなのか、子どももかなりの慎重派。
滑り台も怖がります。
知らない人の前では、いつもグズグズと機嫌が悪いか無口です。
保育所の庭で走る
ドキドキしながらも、決められた手続きを済ませて、いざ保育所の庭へ!
広い庭には、すでに保育所の子どもたちや先生たち、私たちみたいな親子がたくさん遊んでいます。
「うわぁ、なんか緊張…」と思う私の気持ちを知らない子どもは、広い庭に大興奮です。私の手を引っ張って「キャー」と走っていきます。
緊張よりも楽しそうな場所に、ワクワクしているような表情です。
「なんか楽しい!天気も良いし、気持ち良い」
子どもと走っているうちに、私の緊張している気持ちも吹き飛びました。
「ママ、お山があるよ」
子どもに言われて前方を見ると、築山(ツキヤマ)があります。山に見立てて、土を高く盛っている遊び場です。
普段だったら「やだ!怖い!」と言いそうなのに、私の手を引っ張っりながら、築山の急な斜面を登っていきます。
「大丈夫なの?怖くないの?」とハラハラする私ですが、せっかく子どもがやる気を出しているので、言葉には出しません。
私の一言で、やる気がなくなってしまっては、かわいそうだからです。
「うわぁー高いよ、ママ!お友達もたくさん遊んでるよ」
子どもは平気そうに、築山の頂上まで登りました。むしろ目を輝かせています。
デコボコしていて歩きにくいのに、おりるときも楽しそうでした。保育所の子どもたちの様子をキョロキョロと確認しながら、築山を何度も登りおりします。
「怖がって遊べないかな?」と思っていましたが「こういう場所でも遊べるんだ」と新たな発見です。
積極的な子ども
子どもは保育所の子どもたちに、積極的に話しかけてコミュニケーションを取っていきます。
木の棒を持っている子には「どこで拾ったの?」
かわいいキャラクターの洋服を着ている子には「ウサギさん、かわいいね!」
滑り台で遊んでいる親子にも、興味津々です。
小さい男の子が滑り台から滑ろうとしている様子を見て「がーんばれ!がーんばれ!」と、大きな声で応援をします。
「ママさんたちと話したいけど不安」
いつまでも、ウジウジしている私とは大違いです。
子どもが積極的にコミュニケーションを取るので、私も次第に先生たちや、他のママさんとコミュニケーションを取れるようになりました。
「話せた、大丈夫だった」
一気に不安な気持ちも消えていきました。
手をギュッと握っていた
遊んでいるうちに、私も気持ちに余裕が出てきました。そして、ふと気づいたことがあります。
楽しそうに遊んでいる子どもが、私の手をギュッと握り続けているのです。
いつもの公園で遊ぶときは、手を繋ごうともしないのに。
積極的にコミュニケーションを取っているけれど、子どもも不安な気持ちがあったのかもしれません。だけど「ママがいるから大丈夫」と、思ってくれているのでしょうか。
初めての場所に緊張するのは、子どもも一緒。
だけど、頑張っていたのですよね。
「この時間は2人で、なんとか助け合って過ごしているんだなぁ」と、胸がキュッとなりました。
「子育て」は不思議
子どもを通して、さまざまな経験ができています。
大変だなと思うこともあるけれど、刺激的な生活ですよね。
赤ちゃんだった頃は、体重が増えなくて悩みました。でも今は、相変わらず小柄でも元気いっぱいに走り回れています。
人間って、こうやって大きくなっていくんだなぁと実感しています。
実は、子どもの手を繋いであげているつもりが、私のほうが手を繋がれているのかもしれません。
私が心配しているうちに、子どもはどんどん成長していくからです。私の気持ちのほうが、子どもの成長に置いていかれないように必死。
「まだまだ小さい」と思っていたのに、いつの間にか自分より小さい子の応援までできるようになっています。
あっという間に過ぎていく日々。
刺激的な毎日で、子どもとの忘れたくない思い出も、だんだん記憶が薄れていきます。
それがちょっと寂しいです。
保育所で遊んだ日のことも、どんどん新しい出来事で上書きされていくのかもしれません。
それでも、いつか懐かしく思い出す日がくるのでしょうか。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?