なぜスーパースターは舌を出すのか?タンゴでのリラックス
アルゼンチンタンゴは、滑らかな動き、
パートナーとの繊細なつながり、
音楽との一体感を感じられるダンス。
これらのタンゴの特徴は、
リラックス状態が大事です。
素晴らしいタンゴダンサーを観察すると、
そこには力みのない、しなやかな動きがあります。
この「リラックス」こそが、
タンゴの魅力の源泉です。
しかし、
ここでいう「リラックス」は単なる
脱力ではありません。
それは、
必要な筋肉に適度な力を入れながら、
不要な筋肉の緊張を解放する状態です。
筋肉が必要以上に収縮すると固い動きになります。
ですので、力みすぎず、
かといって脱力しすぎることもなく、
適度な緊張と弛緩のバランスを保つことで、
流れるような動きが可能になります。
1. リラックスを作り出す方法
では、どのようにしてリラックスした状態を作り出せばよいのでしょうか。タンゴの要素を取り入れながら、リラックスを得るための方法を紹介します。
a) 呼吸を意識する
タンゴのダンサーは、動きの中で常に安定した呼吸を維持します。深くゆっくりとした呼吸は、副交感神経系を活性化し、自然と体の緊張をほぐします。呼吸は吐くと吸うの動作からできており、吐くことによって緩みができ、吸うことによって膨らみによって関節に隙間ができます。そのことで無駄な力を使わずに動くことが出来ます。日常生活でも、意識的に呼吸を行うことで、リラックス状態に導くことができます。特に腹式呼吸をするとリラックスが出来ます。
腹式呼吸のやり方
お腹に手を置きます。
鼻から5秒かけて息を吸い、お腹を膨らませます。
2秒間息を止めます。
口から8秒かけてゆっくり吐き、お腹を凹ませます。
3〜5回繰り返しましょう。
b 姿勢
タンゴの基本姿勢は、
背筋を軽く伸ばし、肩の力を抜き、
顎を軽く引くことです。
姿勢の作り方は、
体育の授業で行った「前へ習え」を行い、
その後、腕の力を抜いて下ろします。
この時に両足に無駄な力が
入っていないことが重要です。
足に無駄な力が入っていると
全身に影響し、不要な筋肉の緊張を生みます。
c) 四肢 身体の質 緊張に気づく
タンゴでは、
リラックスした姿勢で腕や脚を滑らかに、
かつ自由に動かせることがとても重要です。
手足に力が入ることにより、
動きの滑らかさが失われます。
この四肢のリラックスがとても重要です。
人は2足で立っているので思っている以上に
アンバランスな生き物で、
手足に無駄な力が入ります。
無駄な緊張は身体の動きを制限し、
思ったパフォーマンスができません。そして
緊張は筋肉の無駄な力みでも作れます。
その緊張に気づく練習をしましょう。
ステップに夢中になると
いつの間にか身体のあちこちが
緊張しています。
緊張に気づいたら
ゆっくりと呼吸をし緩めましょう
3. 動きの順序を考える
タンゴのステップを学ぶように、
体を動かす際の順序を考えることも重要です。
中心から末端へ、
あるいは末端から中心へと、
目的に応じて動きの順序を変えることで、
効果的にリラックスした状態を作り出せます。
この順番は料理と同じです。
順番が違うと
料理が変になることは想像できます。
身体の動きもそうです。
順番が違うと身体の流れを止める
動きになり身体が緊張します。
4. コミュニケーション
日々の緊張への気づき
タンゴでのパートナーとの
無言のコミュニケーションは、
相手の動きを感じ、
それに自然に応じる能力を養います。
無意識に相手から影響を受けていますし、
相手への影響を与えています。
影響は緊張を生みます。
その影響の変化を気づき、
変化に対応しましょう。
対応は意識的な呼吸によって
緊張をほぐします。
変化に気づくことは
自分とのコミュニケーションとも言えます。
日々の生活や行動でおこる
心と身体の緊張に気づきましょう。
ちょっとしたことで人は緊張します。
この緊張は自己防衛が起こすもので
とても自然なことです。
しかし、それに気づかず放っておくと、
いつも緊張している状態が普通になり、
思う通りに動かなくなったり
身体の不調を招くでしょう。
5. 心のコントロール - マインドフルネス
タンゴダンサーが
音楽と動きに集中するように、日常生活で
現在の瞬間、瞬間に意識を向ける
心をコントロールすることをお勧めします。
心が囚われていたりざわついていると、
変化に気付くことが難しくなります。
これは緊張状態と同じになります。
なので、より心がリラックスした
状態を作れるようにしましょう。
リラックスして動くことは、
豊かな生活を送るための基盤となります。
タンゴダンサーや
偉大なスポーツ選手は
素晴らしい踊りが
リラックスした状態から生まれます。
バスケットボールNBAプレイヤーの
マイケル・ジョーダンは試合中、
舌を出した状態で行い身体中の
リラックスを表現していました。
かの世界的な物理学者も舌をだした
写真がありますね。
リラックスすることは、
決して難しいことではありません。
むしろ、自分の体との対話の時間として捉え、
楽しみながら行うことが大切です。
そして リラックスした状態で
人生を心から楽しみましょう。
GYU