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【詩】「風景」

誰かの懐かしさになりたい
記憶の町の一角の
風そよぐ路地裏
遠くに鳴る風鈴
五時のチャイムと
砂っぽい夕焼け
置き捨てられた雑誌
タイヤ型のブランコ
それらに溶け込んで
こめかみの内側を
むんむんと蒸している
帰れない
帰りたい
懐かしい風景になりたい

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