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【う】 宇宙について
宇宙について
明鏡国語辞典の宇宙
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宇宙
うちゅう
意味
①すべての天体を含む広大な空間。
「宇宙の果て」 「宇宙空間 / 宇宙旅行」
②それ自体で統一された世界。
「ことばの宇宙」 「小宇宙」
宇宙産業
ロケット・人工衛星・有人宇宙基地などの研究・開発に関わる事業。高度な科学技術を必要とし、巨額の資金を伴うので、国家プロジェクトとして推進される。
宇宙人
地球以外の天体に存在すると想定される、人間に似た知的生命体。比喩的に、常識から外れていて意思疎通のできない人の意でも使う。
【 独り言 】宇宙人の語釈が笑える。自分の常識は他人の非常識でもあるので、地球人ならせめて意思の疎通はできるようにしたい。
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新明解国語辞典の宇宙
![](https://assets.st-note.com/img/1705209074371-ZYjrMHLEbQ.jpg?width=1200)
宇宙
うちゅう
意味
①われわれの周りに果てしなく広がっている空間。
補説
あらゆる天体を含む。狭義では地球を除外する
「宇宙旅行」「宇宙兵器」「宇宙時代」
②それだけで秩序ある統一を持った世界。
「小宇宙」
宇宙開発
宇宙空間にある資源とエネルギーを人間に役立たせること。
宇宙空間
①天体と天体との間の空間。
②普通の飛行機が飛べる限度以遠の空間。高度約100キロ以上を指すとされる。
宇宙人
地球以外の天体に存在し、高度な知能を持つとされる想像上の生物。
【 独り言 】新明解の宇宙人には否定的な意味はない。こうやって読み比べると、辞書によって微妙な思想の違いが浮き出て面白い。
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広辞苑の宇宙
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宇宙
うちゅう
意味
①世間または天地間。万物を包容する空間。
②哲学用語。 時間・空間的な秩序をもって存在する事物・世界の総体。また、それら全体を包む普遍的なひろがり。もっと狭い限られた範囲の事物全体を指していう場合もある。
類義
コスモス / 大宇宙 / 小宇宙
③物理学用語。すべての時間と空間およびそこに含まれる物質とエネルギー。
④天文学用語。 すべての天体を含む空間。また特に、地球の気圏の外。
宇宙人
①地球以外の天体にいるとされる、高い知能を持った生命体。
②言動が普通とかけ離れた人をたとえていう語。
宇宙の大規模構造
銀河団・超銀河団の分布が示す大きな構造。銀河が直径数億光年もの空洞を囲むように集合し、これが泡状に連なった宇宙の構造。
宇宙論的証明
神の存在証明の一つ。自然が存在する以上その製作者がなければならないという考えに基づき、自然界の因果関係をたどって起動因としての第一原因たる神の存在を証明しようとするもの。
【 独り言 】広辞苑の宇宙人。①には尊敬の念。②は能力の高い人も含まれるので否定的とは捉えられず。結果、辛口勝負は明鏡の勝利。
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宇宙の書き比べ
![](https://assets.st-note.com/img/1705214555062-lIYlNYsMHF.png?width=1200)
宇宙人の違い
宇宙のまとめ
宇宙とは、われわれの前に果てしなく広がり、すべての天体を含む広大な空間です。言葉によっては地球は宇宙に含まれません。そうでないと、国内旅行も宇宙旅行になってしまいます。
広辞苑の宇宙論的証明を見ると、宇宙の行き着くところは神(超常的な何かを含む)になります。
キリスト教で、神は愛と言います。辞書的に神が宇宙なら、愛がほとんどすべてということです。滅茶苦茶面白い。
辞書の旅と書道特集『愛について』では、愛は思いやりとも示しました。つまり宇宙もまた、思いやりに満ちていたのです。辞書の観点でも、話はこういう風になっていくようです。
宇宙に思いやりなんて、そんなバカな、と思った方もいらっしゃるでしょう。私もそうでした。
しかし思い直しました。人間がこの地球で生きている空間は、宇宙的には奇跡的に調和しているわずかな期間の可能性が高いです。その中で宇宙がこの秩序を思いやりで保っている、と考えると、今日も新しい一日が始まって有難いという感謝に繋がり、清々(すがすが)しい気持ちを味わえます。
最後の超常的な一点だけは、神を思う以外にないことが辞書からも学べました。
また、科学も宗教と考えると、今は科学という宗教が隆盛を誇っています。また他の宗教が主流になるかもしれませんし、日本なら良い塩梅(あんばい)で混ざるかもしれません。
ということで、「う」は宇宙を旅しました。来月は「え」ですね。今のところ「永遠」「英雄」が候補です。
本当は永遠回帰(永劫回帰)にしたいけれど、誰も読まなそうなので独りでやります(笑)どの語にするか乞うご期待!
PS
英雄にしました!