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【読書日記】彼女が最後に見たものは/まさきとしか
始めまして。グリンです。
今回は2月5日に読み終えた作品の感想を書いていきたいと思います。
はじめに
私は評論家でもございません。ただ読書の好きな人間です。面白い、面白くないなど自由な感想を書いていきます。
賛否両論あると思いますが、ご了承下さい。
あらすじ
傑作ミステリ『あの日、君は何をした』続編。
クリスマスイブの夜、新宿区の空きビルの一階で女性の遺体が発見された。五十代と思われる女性の着衣は乱れ、身元は不明。警視庁捜査一課の三ツ矢秀平と戸塚警察署の田所岳斗は再びコンビを組み、捜査に当たる。
そして、女性の指紋が、千葉県で男性が刺殺された未解決事件の現場で採取された指紋と一致。名前は松波郁子、ホームレスだったことが判明する。
予想外の接点で繋がる二つの不可解な事件の真相とは――!?
彼女はなぜ殺されなければならなかったのか。
彼女はなぜホームレスになったのか。
誰も知らない真実が明らかになる瞬間、世界が一転する。
理不尽な死と家族の崩壊を圧倒的な筆致で描く、
大ヒットミステリ『あの日、君は何をした』続編!!!
感想
私は前作『あの日、君は何をした』も読んでおります。
三ツ矢と田所の掛け合いがある意味面白く、またこのコンビが読みたいと思っておりました。
今作も2人の掛け合いは小気味良く、また前作でコンビを組んでいた事で、田所と三ツ矢の関係がより近いものとなっておりました。
田所からのアタックにも全く動じない三ツ矢には面白く、田所の嫉妬や愛が伝わってない様子が好きです。(若干のBL要素だと私は思っております笑)
今作では、昨今話題のInstagramが話のキーワードに使われており、若者にも伝わりやすい内容だと思います。(私はInstagramはやっておりません笑)
またホームレス問題もありました。
今作は前作と同様に家族、親子の深層の部分を抉り取っています。
どの家庭でもありそうなスレ違いを表しており、
今回は夫婦間のズレ。親子間のズレ。
それによって引き起きた事件を調査していく。
作品の主人公でもある三ツ矢は、前作から一貫している部分がある。
事件関係者を呼び捨てにする田所に、三ツ矢は毎回「さん」をつけなさいと諭すのである。
ここに作者の優しさを感じることが出来る。
また最後の一行には呆然とした。なるほど。そう来たか。そうだろうとは思っていたが、この一行で全てが綺麗に収まった。
前作のラストは驚愕と共に、嫌な終り方であったが今作はとても良いラストでした。
再びこの2人のコンビを読める事を楽しみにしながら、筆を置きたいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。