涼しくなりたくばペダルを漕げ! (プロップサイクル)
2000年に入る前のゲームセンターはちょっと冒険的な体感筐体もまだまだリリースされている時期でした。その中でとても印象深い一台がこのプロップサイクルです。
ゲームの展開としてはラペロプターという人力飛行機に乗って制限時間以内にコース指示に従いつつ画面内の風船を全て割るというものでパイロットウイングス等の3D系フライト・ゲームのシステムでよく見かけたシンプルなものです。
筐体は体感ゲームらしくハンドルにペダルが付いた特殊なもの・・・というよりエアロバイクまんまで操作系は飛行機らしく上昇下降の操作が増えた自転車準拠ですね。
そしてプロップサイクルをただの自転車ゲームで終わらせていない機構が筐体に装備された「風体感装置」です! 要は風が吹き出すだけなんですけどね(笑)
ただこの風の効果が絶大で本当に空を飛んでる気分を感じさせてくれるのです。エレメカに強かったナムコらしい作品だと思います。
<他にもギミック満載な筐体が!>
当時現物を見かけた方や今回の記事を読んだ方はあのナムコが作る自転車での優雅な空中散歩ゲーム・・・そんなイメージを持たれた方も多いのではないでしょうか?(゚∀゚) コウメイノワナ
ですが実際は・・・スコアを出すには重いペダルを必死で漕ぐ必要があり、上下左右にハンドルを動かしつつプレイするので優雅どころかもう必死です(;´Д`) シッテタ
そして必死に漕ぐと暑い・・・そこで活躍するのが前述の「風体感装置」です。空を飛んでいる気分にさせるだけでなくプレイヤーに涼しさまで提供してくれる隙のない装置です!
・・・これ、体感要素より先に「暑いから扇風機つけようぜ!」で採用されたんじゃなかろうか(゚д゚)
ちょっとマニアックな話になるのですが、飛行機は加速する勢い(揚力等の話は端折ります)で高度を稼いでいるのですが、ラペロプターも衝突したりペダルを漕がないでいるとみるみるうちに高度を失い墜落します。見た目のほのぼのさと違ってゲーム内容は肉体的にハードなのですが、この辺の当たり前の物理法則(推力を失うと飛行機は落ちる)を自然と取り入れているのもプロップサイクルの奥深いところだと思います。
そういえばテレビ番組でもプロップサイクルの特殊筐体(二人乗りに改造されており、操作と漕ぎ手の役割分担が成されている)が使われていた時期があり、そちらで見たことがある方が多いかもしれませんね。
当時は私の働く店舗にも置いてあり、好きなゲームだけによく涼みにメンテしてました。テクノドライブもそうですが、この時期のナムコの特殊筐体のデザインはとても美しいもので見ていて飽きません。
但し売上は・・・体力おばけコアなファンが付かなければ単品として正直ずば抜けてはなかった記憶ですが、多彩な遊びを提供する「ゲームセンター」という立ち位置で考えればゲーム性含めても欠かせない種類の筐体だったと思います。実際にゲームとしてとても良くできていたので(゚∀゚)
最後に余談として・・・スタートの合図をしてくれる案内板を持った謎のおっさんがいるのですが、この方なんというか首についたプロペラがグルングルン回って宙に浮いてるのですよ・・・機構的にヤバない?(゚д゚) シンジャウヨ?
プロップサイクルは音楽もとても素晴らしかったので「音無しの推し曲案内」の方でもう一度取り上げたいなと思っています!
<次のお話>
<前のお話>
<電子の光に魅入られて>
先行する4マガジンに放り込めないビデオゲームへの迸る熱い妄想を放り込んでいきます(゚∀゚)
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