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ぐん税ニュースレター vol.45 page04 -マーケティングコンシェルジュ-

今回の戦略策定のポイントでは戦略のアプローチや経営資源に焦点を当てていきたいと思います。
戦略策定のポイント①でSWOT分析について解説しましたが、SWOT分析は外部環境と内部環境から自社のポジションやリソースを分析する手法でした。ここで戦略のアプローチとして外部環境を重視する戦略をポジショニングベース型、内部環境を重視する戦略をリソースベース型と言います。

ポジショニングベース型

ここで言うポジショニングとは以前にSTP分析で解説したポジショニングと同じものです。経済状況や技術の進化、競合との関係などの外部環境で自分が市場のどこの位置にいるのかを考え、その外部環境に対応していくのがポジショニングベース型戦略の基本的な考えです。そのために外部環境の分析に注力し、自社に有利なポジションや競合が少ないポジションで競争をできる体制を作っていきます。つまりポジショニングベース型においては外部環境分析に基づく自社のポジションが収益性を決める要因になるという考えになります。

リソースベース型

対してリソースベース型は内部環境、つまり自社の内部に存在する経営資源を重視する考えです。ここで言う経営資源とはヒト、モノ、カネなどの有形物以外に、自社固有の技術やノウハウなど無形物も含まれます。それらの資源を他社から模倣されないように差別化していくことが重要です。近年ではポジショニングベース型だけでは競争優位を築くのが難しくなってきており、リソースベース型を重視する傾向があります。

ポジショニングベース型とリソースベース型の違いはアプローチの出発点の違いです。ポジショニングベース型では企業のポジショニングを出発点として戦略を策定し、そこから実行に必要な経営資源を考えていきます。リソースベース型では自社の経営資源自体を戦略の出発点として競争優位を築いていきます。つまりアプローチの出発点に違いはありますが、どちらも重要なのは経営資源ということです。
次回は競争優位を築くための経営資源の要件を分析するフレームワーク、VRIO分析について解説したいと思います。

マーケティング 原


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