「幼年期の終り」読了備忘録
助けてくれ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
マジで助けて
読んだことないやつは絶対何も知らない状態で読んでくれ
読み終わるまでこの記事を読むな
頼む
勧めたいけど勧める言葉が見つからないしどうせSF小説の金字塔って方々で言われてるから私が勧めなくてももっと上手く勧めてる人いるので勧めません
!!!!!この記事は弩級のネタバレを含みます!!!!!
本編読みましたね?
読みましたね?????
・「オーバーロードが悪魔の姿をしている」ことそんな回収の仕方する!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?????
・「幼年期の終わりってこれのことかぁ〜」→「幼年期の終わりってこれのこと!?」→「幼年期の終わりってこれ!?!?!?」→「『幼年期の終わり』だ……………………」
・推しはラシャヴェラクさんです
・ラシャヴェラクさんいい人すぎる
・クラークの脳内どうなってんの?
・「こんなことされたらそりゃ闘牛も人種差別も核戦争もやめるわな、嫌すぎて」と「こんなこと人類ではできんわ」の両方からの「オーバーロードは上位存在である」の説得力がでかすぎる
・ジャン・ロドリックスとラシャヴェラクさん・カレルレンの間にあった感情って「友情」じゃないんですか?
・カレルレンが人類のことを「羨ましいと思っていた」というその一言で、それまでいや〜どうせ100%見下してるでしょ…と疑ってかかっていたストルムグレンとカレルレンの間にあった(とストルムグレンが信じていた)友情の実在性が増して泣いてしまった
・カレルレンは矮小ないち人類であるストルムグレンのこともジャン・ロドリックスのことも信頼できるような器のでかい奴なんですよ…
・「科学vsオカルト」という対立構造しか人類には見えないし、この物語もそういう話かな〜〜と思っちゃうんだけど、そうじゃなくて「オカルトもまた科学である(科学的に存在を証明できる)」と人類より高位の科学力を持つ宇宙人が言うのがマジでいいんだよな、人類の科学力がそれを証明できるとこまで追いついてないだけで、それらはケンカするものではない、どちらかがどちらを否定するようなものではないんだと
・この内容で上中下の全3巻じゃなくたった1冊で完結させるのすごすぎない?
・文章で書かれる人智を超えた光景を脳内に映像として描くことが本当に大変で1文・一段落を数回読み返したりしないといけないところがいっぱいあって、それが本当に面白かった、めちゃくちゃ頭を使う小説だ、「難解」とは別の意味で
・貴志祐介「新世界より」を読んだ時これってジャンルSFなの…?ファンタジーでは??て思ったんだけど、「幼年期の終り」読むとあ〜〜〜〜〜「新世界より」ってSFなんだ………てなる
・比喩が本当に美しい
・最初に具体的な様子を描いたあとに、その時起きたものは一般的になにと呼ばれているものなのかを書くことで、登場人物が実際に目の前でそれに巻き込まれている視線からカメラが切り替わって全景が映し出されるという一連のカメラワークがブワッと脳内に浮かび上がるのがめちゃくちゃかっこいい、地震とか津波とかの描写が特にそれ
・「何が起きたんだ!?」という混乱を登場人物と一緒に読者も体験できてものすごく没入できる
・スガシカオのオタクなので、グレッグスン夫妻の間にあった感情は純然たる「愛」だと断言できますね
・永遠には続かない、よそ見だってする、うっとおしいと思いつつ惰性で寄り添う、危機が迫るときにそばにいた相手に都合よく縋り合う、そういう二人の間にあるものもまた「愛」である(それが「愛」でないと否定できる材料はなにもなく、「愛」とはその程度のものであり、そのような間にでも存在する「愛」は尊い)と、私はスガシカオから教わりましたので、あれは愛です
・それはそうとジョージはムカつくしめんどくさいのでぜったい恋人にはしたくないけど、かなり聡いし思慮深いし勘が鋭いので友人には欲しい
・ストルムグレンのフルネームを出さなかったことだけキレてたけど、ググったら「リッキィ(Ricky)」はリチャードの愛称だそうですのでフルネームはリチャード・ストルムグレンですね
・この小説で一番メチャクチャやって一番得した男ジャン・ロドリックス、愛せる
・おそらく気づいていてわざとジャンを宇宙に出したカレルレン、「何かに使えるかも」という気持ちだったのかな…?ジャンが80年後に帰ってくる頃にはもう地球は存在しなくなっている可能性もあったから明確に「地球最後の日の実況中継をさせよう」と思ってたわけではなさそう
・あんなひとくせありそうな感じで登場しておいて特に何も起こさなかったジャンのねーちゃん…
・ジャンの最期のセリフ、あ〜こいつ今なんやかんやすげー歓喜を感じてるんだろうな…て感じで良い、知的好奇心によって生き、最後の人類として生き延び、最後の人類としてその終焉を見届けた男
・私が映像作家だったなら絶対にこの作品を映像化したいと思うだろうけど、どんな映像作品にも納得ができないだろうなとも思う
・草
・次はアシモフの「われはロボット」かホーガンの「星を継ぐ者」を読もうかな