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ビジネス

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20年、600社をサポートしてきた経験から書けることを少しずつ書き留めていきます。
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人の育成は失敗と共に歩むという事。

今日マネジメントの1人に伝えた事でもあるのですが、基本的に部下という存在は自分よりもミスをする存在であると考えたほうがいいんですよね。 自分と同じことを求めても、人間が違うわけですから無理ですよね。その人のスタイルを基本として経験をさせながら育てていく事を考えたほうがお互いに幸せだろうと思っています。 勿論、自身の体験を言葉や形で伝えていく疑似体験型の教育もとても大切です。私も重要視しています。しかし本当に重要な要素を教えるときは、部下に体験をさせる事が最重要だと私は思う

ボラティリティの高い事業との付き合い方

2020年からのCovid-19の世界的な大流行で、数年分の世界経済が大きく停滞、または「止まる」という事態を多くの国、企業が経験しました。私もその期間中に海外拠点長となり、海外の現地法人の責任者になったのですが、常に考え続けてきたのは「ボラティリティが高い事業」との付き合い方でした。 ボラティリティが高い事業というのは市場動向によって成長の結果が大きく動く事業です。市場が成長中であれば業績は跳ね上がりますし、後退・衰退中であれば業績は大きく落ち込みます。業種や業界によって

マネジメントの1つの仕事は「引き出せ」

タイトルにある「引き出せ」というのは海外で15年近くマネジメント職を経験してきて常に意識してきたことです。組織において私が最も意識するのは「最も若い社員」です。この社員から彼が持っている能力を100%以上引き出すにはどうするかを考える事で組織マネジメントの中長期計画の軸が定まるという事があります。 私は結構本格的にサッカーをしていました。ポジションはセンターバック、自分で点を取って勝つ役割ではありません。私たちがどんなに失点0でも勝ち点3は取れません。つまり他人の結果で勝ち

失業率

2021年第四四半期のタイにおける失業率が1.6%に改善(前期は2.3%)というニュースを見ていて、以前は0.7%あたりの時代があった事を考えると随分と高くなったなと感じます。IMFのデータを元にした失業率データを下記のWebサイトで見る事ができます。 このWebサイトを見るとわかりますが、統計がある2001年がタイでは最も高く、コロナの時でもそこまで大きく失業率は悪化していないんですよね。2001年はタイからはじまったアジア通貨危機の影響がまだ残る時期だと思うのですが、こ

InputとOutputは紙一重で紙万重の差

 システムを構築する時、多くの人は「Input」に専念しがちです。「いやいや、ログをダウンロードしてますよ」「レポートをダウンロードしていますよ」とデータ出力をOutputと呼ばれる方も少なくありません。それはそれでいいんです。それはそれで1つの機能としてのOutputですので、間違ってはいません。しかし、私の中ではダウンロードはまだInputという事にしています。それは企業活動においてはダウンロードはまだInputにすぎないと思っているからです。  システムを構築する時、

タイにおけるWEBサイトって。

 2007年にiPhoneが出て10年ちょっと。iPhoneが出てからインターネットへの関わり方が劇的に変わりました。最も大きな変化は、インターネットへのアクセスの大部分がPCからスマホに変わり、いつでもインターネットに接続できるようになったことでしょうか。そして更にここ5年くらいは、スマホの中でもブラウザよりもアプリを介したインターネットへの接続という流れがどどーんとやってきまして、「インターネットに接続する」事が無意識の活動(・・・というか生活の中で当たり前)になりつつあ

20年間 市場でトップシェアを持つNEC

 NECと聞くとパソコン、次に折りたたみ式ガラケーを思い浮かべる方が多いのでは無いでしょうか。実際、90年台のパソコンはほぼNECが市場を独占しているような状態でした。PC9801シリーズなどはうっすらと聞いた覚えがあるのではと思います。しかしその後、NECはパソコン事業を中国レノボとの合弁会社にし、その後持ち株の大半を売却しました。携帯事業についてもNECカシオモバイルコミュニケーションズに事業移管したのち、同社を解散しています。かつてNECのブランド力を飛躍的に強めた製品

"トップ3まで" 目標設定で未来は変わる。

 大企業から中小企業までこの20年で600社近くサポートしてきましたが、どれが1番というのはなく、1つ1つのクライアント、1つ1つの業務が常にベストの思い出です。  仕事柄、企業の新製品技術の深い部分からマーケティング、新商品戦略検討の現場にいるわけですが、それぞれのプロセスのあり方、考え方などの特徴は企業によって種々多様です。全てが勉強になり、その知識や経験が今の自分を支えています。その役割において学べた事の1つで、自分にとって明確に学びを与えてくれた"BIG IMPAC

協業と共業。

 まだ九州縦断記が終わっていませんが、筆休めとして今日は少しビジネスに関する事を書いてみたいと思います。  ビジネスにおいて提携という話は日常であるわけですが、よく聞く言葉が「協業」という単語、字的には協力してビジネスを展開するという意味ですが、三省堂の辞書にはこのように書いてあります。 同一の生産過程あるいは相互に関連のある生産過程で,多数の者が計画的に協力して生産に従事する形態。 → 分業  個人的にはピンとくる内容でした。目指す姿に到達するために必要な要素となる人