立位でのプランク 効果と注意点
はじめに
前回の記事で、一般的に行われる「プランク」の問題点について書きました。
今回はその続編とも言える内容なので、前回の記事をまだお読みで無い方は併せてお読みいただけると、よりわかりやすいと思いますのでオススメです。
そして今回の記事では立ってレジスタンスバンドを使って行うプランクについて書きます。
ぜひ最後までお読みください。
どんなエクササイズを指すのか?
例えば以下のようなエクササイズです。
このようにさまざまな方向からレジスタンスバンドの負荷をかけて立つことだけで、多くの利点があるのが立位でのプランクなのです。
細かい方法については以下の動画でご説明しているので、興味のある方はぜひ併せてご覧ください。
立位でのプランク、その利点について
立って行うプランク、特にレジスタンスバンドなどの外部負荷を用いたエクササイズは、伝統的なプランクの利点を活かしつつ、特定のニーズや制約を持つ人々にもアクセスしやすいトレーニング方法です。
以下に、対象者別の利点について説明します。
初心者、低体力者、シニア世代への利点
1.体位変換が少ない
立った状態で行うことで、床に寝転がる動作が難しい人でも容易にトレーニングを開始できます。
これにより、運動への取り組みやすさが向上します。
2.体重負荷が少ない
伝統的なプランクと比較して、自身の体重全てを支える必要がなく、関節や腰への負担が軽減されます。
これは、低体力者やシニアにとって、ケガのリスクを減少させながら体幹を強化する有効な方法です。
一般、アスリートへの利点
1.より実戦的な体幹の強化
立位でのプランクは日常生活やスポーツでの動作に近い姿勢で行われるため、実際の動作に直結した体幹の強化が期待できます。
2.機能的な動きの強化
立位でのプランクは、立っている、歩く、走るといった日常やスポーツ活動でよく使われる機能的な動きを模倣します。
これにより、これらの活動でのパフォーマンス向上に直接効果を及ぼす事ができます。
すべての対象者に対して共通する効果
・負荷の方向、強度の変換がしやすい
レジスタンスバンドの使用により、負荷の方向を変えたり、強度を調整したりすることが容易です。
これによって、より適切な負荷を全身にかけることができ、それによって段階的にプログレッション(向上させる、負荷を高める)する事につながり、無理なく強度変換でき、効果的なトレーニングが可能になります。
・バランス能力の向上
立ってレジスタンスバンドを使って行うプランクは、さまざまな方向から抵抗負荷をかける事ができ、体幹だけでなく、全身を使ってバランスを保つ能力を鍛えます。
これはアスリートのパフォーマンスアップに有効ですが、それだけでなくシニア世代の人への転倒防止エクササイズの1つとしても有効です。
立位でのプランクの問題点
立位での不良姿勢
立位で行うプランクは、猫背や反り腰などの不良姿勢を持つ人にとっては効果的な強化が難しく、ケガのリスクを高める場合があります。
特に腰や肩の不良姿勢がある人は、姿勢の改善について専門家の指導を受けながら事前に取り組む必要があります。
適切な負荷の調整が難しい場合がある
レジスタンスバンドの強度選択や、バンドの取り付け位置の調整により、適切な負荷を見つけるのが難しい場合があります。
特にトレーニング経験が少ない人にとっては、適切なセットアップを行うのが難しく、効果的なトレーニングができないことが問題となり得ます。
この場合も専門性の高いトレーナーからの指導を受けて取り入れるようにしましょう。
正しいフォームの維持が難しい
立って行うプランクは、正しい姿勢とフォームの維持が特に重要です。
不適切なフォームでトレーニングを行うと、効果が薄れるだけでなく、怪我のリスクも高まります。
初心者や低体力者は、正しいフォームの維持が難しい場合があるため、専門家の監督下で行うことが望ましいです。
これらの追加の利点と問題点を考慮することで、立って行うプランクのエクササイズをより深く理解し、個々のニーズに合わせた適切なアプローチを選択する助けとなります。
立位でのプランク、効果的に取り組むためのヒント
以下に追加する価値があるいくつかのアイディアを提案します。
これらは、このnoteを読んでくださっている皆さんが、立って行うプランクのエクササイズに対してより深い理解を持ち積極的に取り入れる助けとなるでしょう。
安全なトレーニングスペースの確保
エクササイズの安全性を高めるため、滑らない床や十分なスペースがある場所でトレーニングを行うことの重要性を強調します。
特にレジスタンスバンドを壁などに取り付けて使用する際は、バンドが 確実に固定されていることを確認し、安全に使用できる環境を整えるべきです。
正しい姿勢へのフォーカス
立って行うプランクのエクササイズは、正しい姿勢の維持に役立ちます。
しかし前述の通り、不良姿勢がある場合、効果が見込めないだけでなく危険です。
その場合、姿勢を改善するための追加エクササイズやストレッチを取り入れ、体幹の強化とともに全体的な姿勢改善につながるような包括的な実施が重要です。
多様性の導入
エクササイズのバリエーション
立って行うプランクのエクササイズに加え、さまざまなバリエーションを取り入れることで、より多角的な効果を導き出すことができます。
例えば、片足立ちでのバランスプランクや、バンドを使ってローテーション動作を加えることで、トレーニングの多様性と効果を高めることができます。
日常生活での応用
立って行うプランクのエクササイズが、日常生活での様々な動作にどのように役立つかを具体例を交えて説明します。
例えば、重い物を持ち上げる動作や、長時間立ち仕事をする際の体幹の安定性向上など、実生活での応用例を紹介します。
これらのアイディアを取り入れることで、あなたが立って行うプランクのエクササイズの重要性と効果をより深く理解し、日常生活や他のトレーニングに役立てることができるようになります。
結論
立位でのプランクは低体力者・シニアからスポーツ愛好家・アスリートまで、あらゆるレベル・目的の方に有効なエクササイズです。
しかしもちろんそこには問題点も存在していますし、他のエクササイズと組み合わせたり、段階的に取り入れることが重要なのは、すべてのトレーニング種目となどと共通する考え方も基本です。
そんなトレーニング種目の段階的発展をQuestでは「エクササイズ ロードマップ」と読んでいます。
そのコンセプト、そして具体的な構築方法については、今後このnoteでも公開予定なので、興味のある方はぜひフォローをしてお待ちください。