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うたかたの…

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短編…より短いかな。小話かな 詩…とか、心のささやきとか
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2022年12月の記事一覧

D.N.A.

ふたり:どうも~ ねずみ:『からし』で~す うさぎ:『マヨネーズ』で~す。ふたりあわせて… ねずみ:ちょぉ、待ち。なんでマヨネーズ? うさぎ:だって『からし』っていうがら『辛子マヨネーズ』じゃん ねずみ:ちげ~わ!『からし』いうたら『わさび』やないけぇ     仲間、仲間 うさぎ:あ~そういう? 最初に言えよ                    てかなに、その言葉遣い。エセ大阪じんみたいの ねずみ:いや、漫才ゆーたら関西かなぁと。わかるやろ(^∀^;) うさぎ:いや

よるべなき男の・・事情

第伍話:よるべなき男の周辺事情 「必要のないことに、労力は使わない主義なのさ」 男と女の情事を「労力」と申すこの男、ハナブサは食えない男でありました。 ハナブサが料理茶屋に出ている長屋の女に「入れ込んでいる」という噂は瞬く間に広がっていきました。ただひとついつもと違いますのは、普段なら真っ先に騒ぎ立てるお美奈が、必要以上に過剰反応することがない…ということでございました。 通常なら、そんな噂が立とうものならすぐさまその噂の出所にに駆け付け、もとを握りつぶし、盛りのついた獣

よるべなき男の・・事情

第肆話:よるべなき男の心情 枷屋は呉服問屋の傍ら土地家屋を所有する地主でもありまして、自宅の裏手には未婚の奉公人の住まいと、神田や日本橋辺りには所帯持ちのための長屋をいくつか所有しておりました。 この時代地主が直接店子を「管理する」ということはなく、店賃《たなちん》(家賃)の回収等々は差配人と呼ばれる実質的な大家を介して行われておりましたので、地主が出張っていくことは滅多になかったのでございます。ゆえに地主は、奉公人以外の住人の様子を知る由もない…となりますが、ついぞ息子の

よるべなき男の・・事情

第参話:よるべなき男の恋愛事情 「追い出し稼業」は蛇のような吸着で、親し気に近づきながらぬらぬらと、相手の懐に入り込んでは強引に、逃れられない状況を作っていくのが流れでございます。それらは騒音、脅し、嫌がらせと、あらゆる手段を駆使して行われ、じわりじわりととぐろを巻くように周りを巻き込んでいく。その様はまさに大蛇の如く獲物を捕らえて放さないのでございました。 「昨夜のあれはなんだい? 猫の盛りじゃあるまいに」 「一晩中痴話げんか聞かされたよ。あげく…」 「夫婦喧嘩は犬も食

よるべなき男の・・事情

第弐話:よるべなき男の身辺事情 「ハナブサの旦那が行くよ」 「ハナブサ様の御一行だよ」 ハナブサが出掛ける際はいつも、3人のお付きの者を従えておりました。そこに我が物顔でついて歩く女「美奈」。しかしながらハナブサは、蚊蜻蛉同然の彼女のことは別段鼻にもかけておりませんでした。 このところの彼はよく町に姿を現すようになったということで、町の女が浮足立っておりました。 「またあの女…!」 「一体どうやって取り入ったんだか」 美奈にとって、女たちの刺すような視線は、まるで後光のシ

よるべなき男の・・事情

序章:慕情、そして恋情 それは、風の強い日のこと・・・・。 とある屋敷の門前に行倒れがございました。 「奥様…」 そこを通りかかりましたのはそのお屋敷の主…とは申しましても、ほぼ一年ほど前に主人を病で亡くした未亡人でございまして、稼ぎのない未亡人は喪が明けると同時にその屋敷を出ねばならないという身の上でございました。 奥様と呼ばれたその女は、ついとその行倒れの様子を下男に伺わせ、 「こと切れてはいまいか」 そう尋ねたのでございます。 下男は素早くその者の傍らへ、鼻に手をかざ

ヌマ

そこにいては行けないと知りながら そこから抜け出すことが出来なかった 懐柔されていた訳では無い そこにいることには自由意志だ 居心地が良かったのかもしれない そこにいる人たちはみな、自信に満ち溢れ 失敗を恐れない前衛的な集まりだった だから勘違いしたのかもしれない 自分にも可能性はあると・・・・ そこにいては行けないと感じるのは 他人に話をすると警戒されてしまうからだった そこにいる人たちはみな、堂々としているのに 活動そのものは何故か コソコソしているように見えたの