ひらさわ たゆ

こちらでは主に小説、時々エッセイや詩などをあげていきたいと思います(*^▽^*) 別ア…

ひらさわ たゆ

こちらでは主に小説、時々エッセイや詩などをあげていきたいと思います(*^▽^*) 別アカウント『たゆ・たうひと』⇒ https://note.mu/guerlain_325よろしくお願い致します

マガジン

  • 小説「恋愛体質」

    • 7本

    出会いの少ない職場でプライベートも恋愛面も乏しい現状だった3人が、街コンをきっかけに繋がった相手と交流を深めていく。やがてひょんな再会から新しい出会いも生まれ・・・・ 今どき女子の体当たりな恋愛事情を描く

  • 小説

    短編小説、連載小説など

  • 昭和歌謡

    思いつきと素朴な疑問

  • 妄想家族

    • 54本

    平沢たゆ「妄想家族」シリーズ ちょっとおかしな家族の、温かな日常

  • 【コラボ小説】Answer

    「たゆ・たうひと」こと「ひらさわ たゆ」と 「みらっち」こと「吉穂みらい」が この度「ふたりでひとつ」の小説を書きました

最近の記事

  • 固定された記事

絶え間なくたゆたう・・・

たゆたう「たゆ・たうひと」は、どうしても捨てきれない名『たゆ』をもじって命名しました。「書く」という世界で沈むことなく、心揺さぶられながら、絶間なくたゆたえたら…という願いからでした 読書が苦手だったわたしは、小学生の頃、図書室に行くといつも辞書を引いていました。最初に開いたページの適当な文字を見つけて、類語でしりとりをして時間をつぶしていました そのうちお気に入りの漢字ができ、意味を調べ、人の名前を考える趣味ができました。お気に入りの漢字とよみを見つけるのは漢和辞典の方

    • 「恋愛体質」第7話

      恋愛体質:date 『砂羽と重音』1.couple MANZAI 「おーい、豆。まめちゃんってばよ」  だれかが廊下で犬を呼んでいる。 「まめー。無視すんなよ、豆しばー!」 「ねぇ砂羽、あんたのことじゃないの?」  教室奥の窓側の机に突っ伏している自分の背中を、通りすがりのだれかが揺すった。 「はぁ?」 (あたしは犬じゃないっつーの)  声の主を探して頭をもたげるが、だれも確認できず再び机に倒れこもうとしたその時、 「砂羽〜。旦那が来てるよ~」  別の女子生徒が戸口で叫

      • 「恋愛体質」第6話

        恋愛体質:étude 『カフェテラス』 1.greeting 「男は余計なことは喋らないけどさ」 「でも女はおしゃべりだわ。話を聞いているならせめて、相槌くらい打って欲しいものよね」 「喋り過ぎる男は逆にうざいけどね~」 「寡黙が素敵! な~んて感じることもあったけど。やっぱり会話が成立しないんじゃ、物足りない」 「欲しい言葉だけくれればいいのに。それは贅沢だって解ってるけど」 「きちんと理解できてもいないくせに、解ってるような顔をして微笑むのだけはやめて欲しいわ」

        • 妄想家族 『ひやして』

          それはまだボクちゃんとおねぇちゃんが、 自分の名前を漢字で書けない頃のこと ケーキを食べていたのだという 食べ終わったお皿を持って立ち上がったおねぇちゃんに、 おかあさんは言いました 「ちゃんとひやしといて」と・・・・ おねえちゃんはちょっと疑問に思いましたが、 言われたとおり、丁寧に冷やしました お風呂上りにおかあさんが、冷たい飲み物を飲むために冷蔵庫を開けると、 そこにはついさっきケーキを食べ終えたお皿がおいてあった 「ちょっと! なんでこんなところにお皿が入

        • 固定された記事

        絶え間なくたゆたう・・・

        マガジン

        • 小説「恋愛体質」
          7本
        • 小説
          48本
        • 昭和歌謡
          25本
        • 妄想家族
          54本
        • 【コラボ小説】Answer
          12本
        • 23:50 バスルームから愛をこめて
          16本

        記事

          「恋愛体質」第1話

          恋愛体質:entrance 『 街コン 』 1.prologue 「街コン!? っとぉ」  ベッドから起き上がった拍子にスマートフォンを落としそうになり、慌てて右手を添え、 「ムリムリムリムリ……」  電話越しで相手に姿が見えていないにもかかわらず、あまりに突飛な言葉にその手を顔の前で激しく振る。 『いうと思ったぁ。だからさ、とりあえずあたしたちふたりで行ってみることにしたのよ』  くすくす、と笑い声が混じる。 「ふたり? 雅水と?」  受話器の向こうのふたりにはすで

          「恋愛体質」第1話

          「恋愛体質」第2話

          恋愛体質:BBQ 『友也と砂羽』 1.bad premonition 「砂羽さ~ん、お久しぶりでーす!」  桃子が出掛るのと入れ違いに、リビングに勢いよく入ってきたのは、高校の同級生だった鷺沢重音の妹だった。 「あら、和音ちゃん? すっかり大人になって」  懐かしさに飛びついてくる和音を胸に、面食らって妙な顔はしていまいかと内心びくつきながらも、複雑な思い出が頭をよぎる砂羽。だが、 「やぁだ。おばさんみたい。あ、」  当の本人はそんなことには頓着せず、 「ユウヤ! 会い

          「恋愛体質」第2話

          「恋愛体質」第3話

          恋愛体質:BBQ 『重音と桃子』 1.trigger 「おーいぃ。焼きそば買ってねーじゃん」  材料の仕分けをしながらそう言ったのは、遅れてやってきた挙句に焼きそば担当を命じられた友也だった。 「え、買ったよー。焼きそば」  ソファにもたれ込み、キッチンに頭をもたげる雅水は自信満々に答えるも「あれ」と、顔をしかめる。 「具はな。でも麺そのもの忘れてるわ」  そう言って空になった袋を振って見せる。 「うっそ。もう一回いくのー?」  遅れてリビングに入ってきた砂羽は、

          「恋愛体質」第3話

          「恋愛体質」第4話

          恋愛体質:BBQ 『尭彦と雅水』1.defenseless 「手慣れてますね~」  BBQが始まってからこっち、焼き網の前から離れられなかった尭彦に、掛けられる言葉といえばそれくらいしかなかった。 「いつもやらされてるんだ」  器用に肉を返しながら、それが「役割」とばかりに答える。 「いつも?」 「下っ端だから」  ははは……と空笑いをするのは彼の癖なのか、今日はずっとその顔がついて離れないのが気がかりだった。 「ふぅん。進んでやってるんじゃなくて?」  なんだか雅水は、

          「恋愛体質」第4話

          「恋愛体質」第5話

          恋愛体質:BBQ 『唯十と友也』1.minute waltz 「ばーべきゅー?」  グラスを運ぶ友也の視線を遮るように、クルクルと後を追う唯十。 「なーに素っ頓狂な声出してんだよ」 「だぁって。ユウヤさんが変なこと言うから」 「なにも変なことは言ってない。BBQに行くって言っただけ」  唯十を避けるようにカウンターに入る。 「だれと!」  ここは、友也が深夜にバーテンダーのアルバイトをしているBAR。今は開店前で薄暗く、店内は前日の閉店後のまま散らかり放題だ。足元にはた

          「恋愛体質」第5話

          自分の家と、自分の部屋

          いつから掃除が出来なくなったんだろう? その昔、自分はキレイ好きだと思っていた でもそうか、キレイ好きだからと言って、掃除好きとは限らないのか 妹の部屋はいつも、仕事が詰め詰めの余裕のない職場のようにごった返し、机の上どころか足の踏み場がなかった。それはまるで枯葉を積み上げ、それを中心から「わ~」って言ってばらまくように、部屋中のものをぶちまけた感じ。もしくは泥棒が漁った後のようだった その部屋を眺めながら自分の部屋に入るわたしは、優越感に満たされていた わたしの部屋は整

          自分の家と、自分の部屋

          遺言

          ふたりめの子どもを身ごもり、切迫流産して7か月で里帰りをした。 その時既に、私は嫁ぎ先に帰りたくない気持ちでいっぱいだった。 大恋愛というほどではないが、求められて結婚した当時はそれなりにしあわせを感じていた。なんの疑いもなく安寧な暮らしを信じ、子どもの父親と一生添い遂げるものと思っていた。だが結婚が決まった途端、それまで毎日のように訪れていた彼の実家には、どういうわけか違和感を感じ足が遠のいていた。あの頃は自分の中の疑念に蓋をし、それがマリッジブルーなのだと思い込んだ。

          きんぴらごぼうにお茶漬け

          タイトルを見てピンときた方は流石です! こちら近藤真彦さんの『ギンギラギンにさりげなく』のサビ部分の替え歌です。語呂合わせというか、おもしろ空耳とでもいいますか、小学校の頃、こういったサビの部分のみの替え歌が流行っており、過去にわたしは「お楽しみ会」で披露するために1番だけを創作詩したことがあるのです まぁ、子どものやることなのでね、つじつまなんかあっていませんが、いい感じに言葉遊びにはなっているのでしょう この他にももっとあったのですが、なぜかこの歌だけ記憶に残っている

          きんぴらごぼうにお茶漬け

          忘れないうちに

          こちらでちょっと触れている ↓ ↓ ↓ 忘れられない好きな曲がある やっと見つけたの 櫻井敦司さまがお亡くなりになる以前に、インスタでつながっているお友だちがBUCK-TICKのファンだということを聞き、ずっと思い出せない歌がある…と訴えましたところ、どんな歌かと聞かれた まぁ、そうなるよね でもタイトルが解らないし、伝えようもない。でも、ワンフレーズだけ覚えていて、それが彼ららしくないなと感じていたからこそ、いつまでも頭に残っていたのかもしれない でね、その気に

          忘れないうちに

          妄想家族 『買い物』

          買い物に行って「パンの気分」という娘のためにホテルブレッドとベーグルを買ったのに、帰りにたこ焼き食べたら「もういらない」って、これは大人のやることか?と思いつつ、いまだ子どものための買い物をする自分がかわいいと思うある日 子どものころ、母親に「あんたと出かけるとお金がかかる」とよく言われていた 目にするものが欲しくなるから仕方ないのだが、それを今自分の娘がひきついでいるようだ せっかちな妹と出かければ「あんたと出かけると時間がかかる」とよく言われる 買うものは決まっている

          妄想家族 『買い物』

          私は女

          大好きなんだぁ・・・・これ ↓ ↓ ↓ 知ってるひと少ないと思うんだけど、この方『あばれはゃっちゃく』の初代マドンナ。そう、女優さんです こちらでも紹介しております ↓ ↓ ↓ とにかく声がいいのよ~わたしにはドンピシャでグッとくる 歌詞もね、そうそうって納得するところがたくさんある 死ぬまで…といっちゃうところがアイドルじゃない、大人の魅力 結構昔に、ほんの少しだけ聞いた曲だったけれど、この冒頭のフレーズが忘れられなくて、ずっと心に引っかかっていた ここのフレーズ

          ヒゲとボイン

          この曲を初めて聞いた時は「なにいってんだ」と思った でも、この曲を改めて聞いた時「なるほど」と思った 男にはつらくて長い二つの道いいえて妙 ヒゲを目指すか、ボインを取るか、 二兎追うものは一兎をも得ずという歌なんだな、と思った 切実だなぁ 奥田民生氏の歌詞はいつも、そうそうと思わせるものがある。タイトルも解り易くてスッと入ってくる。アイドルの匂わせ感とは違いますね 男にはふたつの道だとすると、 女には枝分かれの道じゃないかとしみじみ思う。ただの分かれ道じゃないの、枝