マガジンのカバー画像

街猫街犬パラダイス、トルコ

7
東西文明の交差点トルコを訪れたヨシオ。イスタンブールやカッパドキアで出会ったのは、歴史や遺跡だけではなく、あちこちで無邪気に遊ぶ街猫と街犬だった。世界遺産を舞台に、トルコの人々や…
運営しているクリエイター

記事一覧

街猫街犬パラダイス、トルコ 3

街猫街犬パラダイス、トルコ 3

カッパドキアにも、いるいる

 トルコと言えば奇岩や地下都市で知られるカッパドキアだ。ヨシオは当初、イスタンブールからエーゲ海を南下して古代ギリシャやローマ時代の遺跡、できればロードス島まで足を伸ばす計画を立てていた。
 しかし、歴史ならイスタンブールにたっぷり詰まっている。せっかくだからカッパドキアに国内便で飛び、後はバスで古都コンヤ、真っ白な石灰棚と古代遺跡があるパムッカレ温泉、さらにエフェス

もっとみる
街猫街犬パラダイス、トルコ 7

街猫街犬パラダイス、トルコ 7

イズミル空港、まさかの大ポカ

 エフェス遺跡で古代のロマンだけでなく、なぜかあちこちにいる街猫街犬を堪能したヨシオは、旅の最後となったセルチュクの宿で翌日の長い一日を頭の中で段取りしていた。
 予約したイズミル空港発イスタンブール国際空港行きの飛行機は19時前の発。1時間あまりのフライトでイスタンブール国際空港に。同空港から羽田への帰国便は、翌日午前2時台の出発、約11時間のフライトとなる。 

もっとみる
街猫街犬パラダイス、トルコ 6

街猫街犬パラダイス、トルコ 6

エフェス、謎が解けた?

 いよいよエフェス遺跡だ。ヨシオはセルチュクのホテルの車で遺跡南チケット売り場まで送ってもらった。南北にチケット売り場があるが、南からなら広い遺跡を下り坂で見て歩けるうえ、出口となる北の売り場からはセルチュク行きのミニバスが出ていて、安く帰れる。
 「地球の歩き方 イスタンブールとトルコの大地2019~20」にエフェス遺跡の入場料は60リラと書いてある。2023年10月は

もっとみる
街猫街犬パラダイス、トルコ 5

街猫街犬パラダイス、トルコ 5

セルチュク、メルヘンのようなレストラン

 ヨシオの旅も終わりに近づいてきた。パムッカレのカラハユットで2泊した後、バスでエーゲ海にも近いエフェス遺跡観光の拠点セルチュクへ。連泊した後、イスタンブールからの帰国便に間に合うよう、セルチュクからは電車で1時間ほど北のトルコ第3の都市イズミルへ行って国内線でイスタンブール国際空港に飛ぶ。
 中学校の教科書にも出てくるローマ時代のエフェス遺跡(確かエフェ

もっとみる
街猫街犬パラダイス、トルコ 4

街猫街犬パラダイス、トルコ 4

ちょっと不思議なパムッカレ温泉

 トルコ国内交通は張り巡らされたバス路線が担っている。しかも安い。半日乗っても2000円程度。フリーWi-Fiや電源を備えた独り席もあって、若いバックパッカーらは夜行便でホテル代を浮かせ長距離を移動していた。
 ヨシオの場合、いくら快適とはいえ夜行で回るだけの体力はない。となれば昼便で移動、ホテル着、翌日観光、同じホテル連泊、昼便移動というパターンとなる。
 長距

もっとみる
街猫街犬パラダイス、トルコ 2

街猫街犬パラダイス、トルコ 2

ベンチやモスクで堂々と

 なんで世界都市イスタンブールに犬猫がこんなに多いのか。ヨシオはこの後、カッパドキアで日本語ペラペラの観光ガイドのトルコ人エルカンさんと知り合って、聞いてみた。
 それはイスラム教の影響もあるらしい。日本のように行政による殺処分はないというのだ。2週間足らずの旅では十分には分からないが、トルコの人たちは犬猫に優しく、街のあちこちにパンやペットフード、水を入れたバケツを置い

もっとみる
街猫街犬パラダイス、トルコ 1

街猫街犬パラダイス、トルコ 1

まさかのイスタンブール

 10月中旬というのに、イスタンブールも日中は暑かった。並木のプラタナスは少し色づき始めているものの、青々と茂り世界中から押し寄せた旅行者を迎えている。
 ヨシオは歴史地区として世界遺産となっている旧市街にホテルを取り、朝からオスマン帝国の財宝を集めたトプカプ宮殿からアヤソフィアへと繰り出した。ガイドブック通りの定番だ。しかし、トラムが通る中央街に出てまずびっくりすること

もっとみる