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障害者雇用で就職するときに絶対ゆずらなかった3つのこと

11月より復職することになった、ぐでです。
外資系コンサルをメンタルの不調で退職し、14か月の無職期間を経て、障害者雇用で再就職することになりました。

この先の自分の備忘録のため、そしてほかに似たような状況で悩む人の役に立てばと思い、私が再就職するときに絶対にゆずらなかった3つの条件をnoteに残そうと思います。
誰かの役に立てばうれしいです。


ちょっと長い前提:10年後、最高に幸せになっていることを目標にする

3つの条件を書く前に、前提とした考え方を記載します。
そもそもの話ですが、私は、今私が罹患している双極性障害を、あと30年かけて寛解しようと思っています。
30年かけて身体に刻んだいろんなしがらみなんだから、同じ時間をかけて解きほぐしていこうという考えからです。

今回の復職のことも同様に、そうすぐに以前の状態に戻るとは思えませんでした。
そもそも離職期間がある程度あると、再度復職しても、仕事に身体が慣れるまでに時間も体力も必要になるため、以前のようなハードワークの環境に即復帰するのは無理だと思いました。
そのために、段階的に仕事に身体が慣れることを重視し、障害者雇用を視野に入れました。

また、「離職前の自分と同じ状態に戻りたいか?」という問いも自分に投げかけました。
答えはNO。無理をして、世の中的にカッコイイと思われていそうな職場で、まじめで仕事がデキる自分を繕って働くのは、もうやめようと思いました。

そんな時、坂口恭平さんの「生きのびるための事務」という本に出会いました。

本書では、10年後の自分の理想的な状態を具体的にイメージして、それに向かうことに集中することが書かれていました。
「なんかこれ、いい気がする!!」と思った私は、本の中にあった「10年後の自分の1日の時間割を書く」というアクティビティに挑戦し、下記のような図を作成しました。

2034年9月13日の時間割(壁に貼っています)

また、「生きのびるための事務」では、主人公の坂口さん(著者)自身は、10年後を想定したうえで、仕事はそれまでのお金をなんとか稼ぐ手段として、1か月に必要な金額を、日雇いのバイトで必要なだけ稼ぐというスタイルをとっていました。

私も、その考え方にある程度共感しました。
私の場合は、10年後のその日までの間に、結婚したり、お母さんになったりしたいので、必ずしもそのままとはいかないなと思ったし、10年後のまさにその日が幸せなら、それまでの期間はぎりぎりでもいいとは思わなかったけど、仕事そのものに、意味を求めすぎる必要はないなと思ったのです。

そのうえで…

10年後、もしかしたら会社で働いていないかもしれない。
会社員としてのアイデンティティはあまり重要じゃないかもしれない。
一時期は、ずっと会社の人事担当者になるのがいいんじゃないかと思ってたけど、自分の周囲の人、関わってくれる人の、広い意味でのキャリアが充実するような活動ができれば、そういうアイデンティティが持てれば、私はきっと満たされる
ブックカウンセラーとしてのアイデンティティと、妻であり母であること、それから関わってくれる人、今いる友人とっての良き友人であり続けることが、一番大切かもしれない。

そんなことを考えながら、「生きのびるための事務」を読み終わった時、私の頭の中にはこんなメモが残りました。


  1. 10年後の理想を実現するのに、良さそうな会社を探そう。
    ただし理想までの過程も、幸せだと思えるように考えよう。

  2. 収入は、私の心地よい生活に必要十分な額をお願いする。今後2年は障害年金を受け取れることになったけど、それがなくても大丈夫な額をお願いする。
    希望年収=現状の生活費+長期休暇の費用+年に1度の海外旅行代+貯金(for 結婚・出産等)
    最低年収は、貯金を削ったり、障害年金の支給額を引いたり、いろいろ考えられるけど…どうしようかな。

  3. 無理なく、長く働ける職場を選ぶ。
    障害への配慮をしっかりしてくれて、安心できる会社を見つける。

  4. ブックカウンセラーとしての時間や、妻母友人の時間を確保できるように、通勤の必要がなかったり、超勤がない職場、産休育休等の制度が厚い会社を選ぶ。

  5. 仕事そのものに意味は求めない…けど、自分にとって仕事をするうえで大切なことは、ある気がする…


ここまで書いたうえで、私の残りのアクションは、2の計算をすることと、5の自己分析をすることになりました。

4の内容については、「会社のためではなく、自分のために働く、ということ」という本が役に立ちました。

この本の帯には、こう書いてあります。

「がんばりすぎず力を抜こう」という時代、それでも、仕事をがんばるあなたへ。なぜ、どのように働くのか。本質を問う仕事論。

「会社のためではなく、自分のために働く、ということ」の帯より

この本のことはまた別のnoteに書くつもりですが、「なんで自分は働いているんだろう~?」とふと疑問に思ったことがある人は、ぜひ読んでみてほしいと思います。

長くなりましたが、こんな思考の順序を経ながら、仕事のことを考えていきました。
結果、下記の3つのことは、絶対に譲らない条件にしようと思いました。

① 障害配慮を最優先する

今回の転職活動で、私はとにかく障害配慮を最優先しました。
それが長く働けることと、私自身の安心につながると思ったからです。
どんな項目を配慮事項として企業に依頼したかは、別途noteに書こうと思っています。

特に重視した点としては、できる限りフルリモートな環境であること。
出社しなければいけない日も、通勤ラッシュを回避できるように出社時間を調整させてほしいことも申し出て、配慮をお願いしたい理由や、配慮いただいた場合にパフォーマンスがどう上がるのかも含めて丁寧に説明していました。
それから、残業は当面原則なし、ということも合わせてお願いしました。

とにかく安心して、安定して、長く働きたかったのです。
収入面を安定させて、将来のことに目を向けたいと思っていました。

② 希望年収を、思い切って申し出る

正直、障害者雇用での収入交渉は、非常に難しい側面があることを事前に知っていました。
それでも、自分の希望年収が、どういった生活を想定した額で、どのような算出式に基づくものかを説明しました。

最低年収はそこから障害年金を差し引いだ額で提示しましたが、「フルタイムで勤務すれば、2年後の再申請時にはおそらくもらえないだろうと主治医に言われています。そうなっても生活を維持できるように、事前に年金分まで含めた額をいただけると安心です」とお願いしていました。

結果、希望年収をいただけたので、思い切って説明してよかったなと思います。

③ これまでの知識や経験で少しでも役に立てる仕事を選ぶ

これは「4. 仕事そのものに意味は求めない…けど、自分にとって仕事をするうえで大切なことは、ある気がする…。」という部分について具体的に考えてたどり着いた条件です。

仕事について、私が重視していそうだなと思ったことは、大きく2つ。
1つは、仕事のチームメンバーたちと、心の通った関係を築けること。もう1つは自分がチームに貢献できる要素があること。
この2つがとても大切だなと思いました。
働く主な目的はお金のためとはいえ、居心地の良い環境で、楽しく仕事をしたいと思いました。
前者は実際にチームに入ってみないとわからない部分が多いけど、後者は就職活動の時点でも重視したいと思いました。

障害者雇用で仕事を探す中では、特に知識や経験を問われず、新しくゼロからチャレンジできるという求人もありましたが、「せっかく30年生きてきたから、そこでやってきたことが少しでも役に立ってほしい。それでチームに貢献したい!」というわがままな気持ちがあったので、自分の経験が活かせそうな、また面接でも経験を買ってくれる職場を選びました。

本当に何も知らない業務で、おまけに障害配慮をお願いするという、なにもかもおんぶに抱っこな状態は、正直心苦しいなとも思っていました。
今までやってきたことが何も役に立たないのはイヤだ!というプライドもありました。
しょうもない気持ちだったかもしれないけど、切実な気持ちでもあったので、自分の気持ちを大切にして、この条件を設定しました


以上が私が譲らなかった3つの条件です。
今回、障害者雇用で就職活動をしてみて、以前に経験した一般雇用の転職とはだいぶ違いを感じましたし、インターネットに転がっている記事は当たり障りのない一般論しか書いていないと思ったので、私の個人的な経験ですが実際にどのように検討を進めたかを書いてみました。
覚書のようなnoteですが、だれかの役に立つと嬉しいです。

もっと詳細な内容で、気になることなどがあれば、コメント等でいただければ、できる範囲で書いてみようかなと思います。


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そういえば、私は離職期間中にブックカウンセラーになりたいという将来の理想像を見つけたのですが、それをどうやって見つけたかについても、そのうち書きたいなと思っています。

こうやって書くと意識高い感じにも見えるので、それはなんだかちょっと嫌なんですが(笑)、なにはともあれ、私は今の自分の幸せを大切にしているだけなんですよね(笑)

人生いろいろあるけど、「みんな幸せになれ~~~!!!」ってハチワレちゃんみたいなことを考えています(笑)
ではでは^^


みなさんの温かいお心配り、ありがとうございます。 こちらでいただいたサポートは、このnoteの読者の方に還元できる用途に使わせていただきます。