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大健闘、県営立石駐車場

赤のハリアーは椅子の硬さが心地よい。(カーシェアです)
在宅ストレスを発散すべく、昨年の夏のある平日に休みを取って都内から城ヶ島(神奈川県三浦市)までドライブした。三浦と言えばマグロと大根とスイカだが真のお目当ては秋谷の「立石駐車場」だった。そこに行くためだったと言ってもいい。だがあろうことか、満車の札が。平日なのに入れなかった。

134号線は偉大なルートだ。高校生の時に原付バイクでヒマに任せて何往復したことだろう。家からまっすぐ小動をめざし、左に曲がればあとはずっと海沿いだ。MR50(ヤマハの原付バイク)以降も、シビックで、アコードで。腰越を、七里を、稲村を、材木座を、由比ガ浜を、葉山を、長者ケ崎を、そして立石を。その道は自分にとって鮮血の通う大動脈だった。
※134号線…横須賀の三春町二丁目交差点を起点とし、三浦市・三浦郡・逗子市・鎌倉市・藤沢市・平塚市を経由して中郡大磯町の大磯駅入口交差点の終点までの総延長60.6Kmの一般国道。

県営立石駐車場は海に向かった無料の駐車場だ。こぢんまりとして目立たない、入口の狭い、それでいて絶景のスペースだ。高校生の頃、この駐車場を見つけたことは、関谷インター付近で100円で缶ビールが買える自販機を見つけた時の喜びよりもはるかに大きい。

日が暮れるまでぼっとしているには最高の場所だった。防波堤は高校生が寝転んで意味もなく過ごすためにある防波堤であり、赤以上に赤色な夕日を見るための防波堤であり、好きな子を思って悶々としたほてりを冷ます、いや、盛り立てる時を過ごすための防波堤だった。カップルで来ているヤツには石を投げたものだ。(それは冗談です)

いまHPを見るとなんと62台と書いてあるが拡張したに違いない。当時は20台くらいでいっぱいだったはずだ。知っている人は知っているが、完全な穴場だった。ガードレールや売店といった無粋な遮蔽物がなく、本当に海前なのだ。長者ケ崎駐車場は1回800円、七里ガ浜は1時間620円。このほか、1回1000円超えはザラだ。そんななか、まだ無料でやっていたとは。
https://www.cocoyoko.net/spot/akiya-beach.html
横須賀観光情報 ここはヨコスカ

このはす向かいほど近くには、1984年にできたマーロウがしぶとく生き残っていた。しゃれたカフェなど、当時行けるはずもなく立石のための「通過点(店)」だった。そこにカップルで来ているヤツには石を投げたものだ。(これもウソ)
http://www.marlowe.co.jp/

今日立ち寄った葉山マリーナ内にマーロウがあったが、なぜか入ってみようという気にはならなかった。大人になったか。


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