人間の七不思議「スイーツは無限食える」【神戸ひとり旅1日目】
2024年12月29日。1年の締めくくりにと、今回は兵庫県の神戸へ旅行に行ってまいりました。
取り敢えず良いホテルに泊まってみようというくらいで、特に大きな目的があるわけでもないぶらり旅。思うがままに赴いて、満足するまで食の限りを尽くします笑。
・東京羽田穴守おこわいなり【空弁】
朝4時45分吉祥寺発の羽田空港行きのリムジンバスに乗り込み、5時30分羽田空港に到着しました。保安検査を通過したあと、お弁当を買い込んでから空港内のバス乗り場へ。
バスに乗って神戸空港行きの飛行機前で降ろされました。空港から見る日の出前の赤く染まった空は、降りた全員がそっちを見続けるほど中々素敵な光景でした。
6時50分。定刻より10分ほど遅れて羽田空港を出発しました。
空の旅が始まって5分ほどすると機体も安定し、リクライニングやテーブルも使えるようになりました。朝から移動してお腹ぺこぺこの私。早速朝ごはんをいただきます。
空の旅に行くたびに毎回買うほど大好きな「穴守おこわいなり」弁当。栗や梅、五目飯など計5種類のひと口稲荷寿司が入っていて、甘い出汁の染み込んだジューシーな油あげとモチモチのおこわの組み合わせは相性抜群。
中でもお気に入りは栗のおこわ。栗のほっくりとした甘さ、ほんのりと甘さの付いたおこわ、そして甘い油揚げという3つの甘さがバランスよく口の中で混ざり合ってとても美味しいんです。
窓の外には美しい日の出の光景。自然の素晴らしい景色を楽しみながら、美味しい稲荷を頬張る最高の1日の始まり。
のんびり食事を楽しみ、ちょっと本を読んでいるとすぐに着陸を知らせるアナウンスが入りました。1時間20分、空の旅は一瞬で終わりを告げました。
・グリル一平
無事神戸空港に到着し、モノレール「ポートライナー」に乗って神戸三宮へ。「ポートライナー」はSuicaなど全国の交通系ICが使えるそうで、わざわざ乗車券を買わずとも乗ることができます。正直、かなりありがたい。
神戸三宮でぶらぶら時間を潰したあと、ランチのためにやって来たのは「グリル一平」さん。かなり美味しいと人気のお店だそう。グルメサイトのレビューには『15分前に並んだら1巡目で入れた』とこコメントがあり、それならと余裕を持って30分前にお店にやって来ました。
そこで目にしたのはすでに出来上がっている長蛇の列……。心の中で『ほぇ〜』なんて呟いていると、さらに1組列に並ばれてしまい、大慌てで後ろに並びました笑。
結局1巡目に入ることはできませんでしたが、2巡目の前から2番目という悪くない位置。『並んでいる間に店員さんが全員のオーダーを聞いていたし、これなら早くに入れるかも』という淡い希望を抱くも想い虚しく、お店に入れたのは開店から45分後の事でした(多分それでも早い方)。
ちょっとラッキーだったのは、先に空いた席がカウンターの1人席だったようで、おひとり様だった私が前で待っている他の方達より先に入れた事でした。ちょっとした優越感笑。
今回は1番人気の「ヘレビーフカツレツ」の130gを注文。セットでライスの中サイズも注文しました。並んでいる間にオーダーを取られたためか、5分ほどで商品が到着しました。
がっつり分厚いカツレツ。付け合わせはマカロニやポテトサラダといった洋食屋の定番のものが付いています。ライスは中サイズとは思えないようなしっかりした量がやってきました。
カツレツをいただく前に先ずは付け合わせをいただきます。ポテサラはマヨよりもポテト感強めで、ゴロゴロと具材が入っているタイプ。塩気も程よく、ジャガイモの味をしっかりと感じられて美味しい。マカロニはケチャップの酸味をしっかり飛ばしてあり、まろやかな甘さでこちらも美味しかったです。
付け合わせに対して手を抜かずしっかり美味しく、私の中でカツレツに対する期待値がかなり高まりました。それでは本命のカツレツもいただきます。
使われている『ヘレ』という部位は、いわゆる『フィレ』『テンダーロイン』と呼ばれる部位で、肉の女王と呼ばれるほどの希少部位。
ドキドキしながら早速ひと口。赤身肉とは思えないほどジューシーで、噛むほどに溢れ出る肉汁の旨み爆弾。赤身肉なので噛みごたえはあるものの、ちゃんと噛み切ることができる柔らかさもありました。
薄めの衣は濃厚なデミグラスソースをぐっと吸い込み、サクッと感は薄いものの味がしっかりと染み込んでいるため大変美味しい。お肉の旨みとデミグラスのコクが口の中で混ざり合う圧倒的な幸福感。人気店の理由がよく分かりました。これを食べられるのなら1時間程度並ぶなんて痛くも痒くもありません。
かなり多いなと思っていたライスもペロリと完食。まだまだ外にはこの美味しさを楽しみに並ぶ人たちが見えるので、自動精算機にて会計を済ませてサクッと退店。
大満足のランチを終えた私。とは言え、しょっぱいものを食べたなら甘いものが欲しくなるのは人間の性というもの。というわけで、今度は食後のデザートを食べに元町へ向かいます。
・神戸芋屋 志のもと 元町本店
神戸三宮から阪神本線に乗って元町へ。そこから徒歩で2分ほど。さつまいもスイーツの専門店「神戸芋屋 志のもと」さんにやってきました。
テイクアウトとイートインがあり、今回はイートインを選択。というか、この寒い中で外では食べたくない笑。
席に座り、モバイルオーダーにて「生スイートポテト」を注文。注文を終えると、思ったよりもすぐに商品が運ばれて来ました。
店名が書かれたカップに入ったスイートポテトとちょこんとゴマの乗っかった生クリーム。別容器に入っているのはカラメルソースで、お好みでどうぞとのこと。
まずはそのままいただきます。クリームは思ったよりもずっしり甘め。クリームの量は少し控えめだなと思っていたのですが……。なるほど、これなら納得です笑。
また、驚きなのがそれに負けないくらいスイートポテトがしっかり甘いことです。生っていうだけあって口当たりもすごく良く、なめらかーな焼き芋っていう感じでした。初代やきいもグランプリチャンピオンというだけあって、お芋の甘さの引き出し方も流石です。
半分ほどいただいたところで、今度はカラメルソースもかけていただきます。
カラメルは予想よりもほろ苦く、甘々なスイートポテトにかけるとかなりの存在感。カラメルのほろ苦さの後からお芋とクリームの甘さがじわじわとやってきます。個人的にはカラメルソースをかけていただく方が良いアクセントが得られて美味しいと思いました。
神戸でもしっかりお芋スイーツを堪能した私。お腹も心もひとまず満たされ、散歩がてら神戸三宮駅へ戻りました。
・デリカテス アラメゾン
時間は14時ごろ。そろそろホテルのチェックインに向かおうと神戸三宮から再びポートライナーに乗り込み、市民広場駅で下車。そこから歩いて3分ほどで今回お世話になる「ポートピアホテル」
に到着しました。
ただ、思ったよりも早く到着してしまい、15時のチェックインまではまだ時間がある状態に。ロビーでのんびりとも思ったのですが、折角なのでホテル内のカフェ的なお店である「アラメゾン」さんで時間を潰すことにしました。
ホテルのパンやお惣菜、ケーキや焼き菓子のテイクアウトとイートインをやっており、宿泊者でなくとも気軽にホテルの味を楽しめるこのお店。
今回はイートインで「モンブラン」と「カフェオレ」を注文しました。ドリンクは紙のカップを受け取り、セルフで機械から淹れるスタイルでした。
機械に淹れてもらったカフェオレとモンブランを携えて窓側のカウンター席へ。ブラインド越しに見える終わりの近い紅葉を見ながらのんびりいただきます。
モンブランクリームはきめ細かくふわふわで、舌触りがすごく良い。栗の味が濃く、ほんのりと洋酒も香ります。
中は生クリームを覆うようなドーム状のスポンジ生地。真ん中には栗の甘露煮がまるまる一粒入っていました。
ふわふわのスポンジに、上品で滑らかなモンブランクリームと生クリームの組み合わせからしか得られない幸せを口いっぱいに広げ、チェックイン前の優雅なカフェタイムを楽しみました。
あと何気に電源タップがあるのもすごく助かりました笑。十分過ぎるほどの幸せとバッテリーを充電し終えた私は、フロントにてチェックインの手続きに向かいました。
・ポートピアホテル クラブラウンジ
良いホテルに泊まってみようとの事で、今回はポートピアホテルのクラブ専用フロアに宿泊予約をした私。フロントに向かうと『26階のラウンジでのチェックインになります』との事で、ラウンジスタッフの方と一緒に26階へ。
ラウンジに着くと、まずはウェルカムドリンクの「オリジナルブレンド紅茶(はちみつ、メープル、パイン、オレンジ)」と「フランボワーズのマカロン」が提供され、それらを嗜みながら宿泊に関しての書類を読み、必要事項を記入。なんとなく普段とは違うもてなしに緊張してしまいました笑。
ひと通りの説明を受けた後、ルームキーを手渡され、そのままラウンジでゆっくりして良いとの事でした。
11時から16時30分まではティータイムとのことで、和洋のスイーツに、コーヒーや抹茶などのドリンクも多数用意されていました。
折角なので、部屋に行く前にケーキや小豆のスコーンなどをいただきました。どれも美味しく、またひと口サイズなので色々な種類も楽しめるのも良かったです。
・ケシパルーフ
部屋をひと通り楽しんだ私は、再びポートライナーに乗り込み神戸の街へと繰り出しました。
移動中、なにか美味しいお店はないかと調べていたところ、なにやら多様なチーズケーキを売りにしたカフェがあるとの情報を見つけました。
最近チーズケーキにどハマりしている私。これは行くしかない!と意気込み、早速お店へ向かいました。
神戸三宮駅から歩いて5分ほど。お店の前に到着して最初に目にしたのは、2階入口へ続く階段の下までできた長蛇の列でした。これは厳しいかなぁ……と踵を返そうとすると、ちょうど振り向いた先には『9階にもカフェがあります』という案内の看板。どうやら2号店が同じビルの9階にあるようでした。
ここまで来たならと、エレベーターで9階まで行ってみることに。9階も同じく列ができているものの、さっき見た列の半分以下の長さ。これならそんなに待たないかもと思った私は、列の最後尾に並ぶことにしました。
ビルの中とはいえ、気温は外と変わらず。寒さに耐えながら30分ほど待ち、なんとかカウンター席へ案内していただけました。
ふわふわの芝を彷彿とさせるような可愛らしいメニュー表をめくってみると、メニューは全て手書きで、チーズケーキのイラストの裏にはどんなケーキなのかの説明もありました。
色々考えた末、「チーズケーキとの"マリアージュ"」というセットメニューを注文。このセットは、自分で選んだチーズケーキに1番合うブラックコーヒーを店員さんが選んで提供してくださるというもの。
選んだチーズケーキは「北海道かぼちゃ"くりりん"のレアチーズ」。どんなコーヒーと一緒に来るのか、本を読みながらのんびり楽しみに待ちました。
待つこと10分ほどでコーヒーとチーズケーキが運ばれてきました。
うわぁ、おしゃれ!かわいい笑!!
今回選んでくださったコーヒーはコスタリカ産。すっきりとした味わいで、飲み終わりには柑橘の香りを感じられるそう。店員さん曰く『それが可愛いんです笑』との事でした笑。
ということで、先ずはコーヒーからいただきます。黒い水面に自分の顔が反射するほど濃く淹れられたコーヒーは、その見た目に反して確かにすごくさっぱりと飲みやすいコーヒーでした。
熱すぎない温度で提供されるのも、猫舌の私からすると凄くありがたい。香りを鼻で楽しみ、飲み込んだ後の柑橘の香り……は正直あまりわかりませんでしたが、いつもと違うすっきり感なのは確かでした笑
続いてはお待ちかねのかぼちゃのレアチーズケーキもいただきます。
かぼちゃの濃厚で優しい甘さと、レアチーズのさっぱりとした味と滑らかさは期待を裏切らず美味しい。上に乗っかっているカラメルゼリーはほろ苦く、ケーキの甘さの中にたまに入ってくるカラメルの苦味が良いアクセントになります。
ボトムのクッキー生地はしっとりまとまっているのに、口の中でホロホロと解けていく食感がたまりませんでした。
全体的に濃厚でコクがあり、しっかりまとまりがある凄く美味しいチーズケーキでした。これならスタンダードのも食べてみたいなぁ……なんて思いましたが、そういえば昼過ぎからスイーツばかり食べている自分に気がつきました。
カツなんてお昼に重いもの食べておいて、ここまでケーキを2つにスイートポテトやホテルのスイーツまで……。甘いものは別腹とはよく言ったものですね笑。
というわけでケーキのおかわりは断念して、会計を済ませて退店しました。いや、本当に美味しかったなぁ。いつかスタンダードなチーズケーキもいただきたいと思います。
・デリカテス アラメゾン etc.
ここで悪いハプニングが。ケーキを楽しみ、再び神戸の街をぶらつき、さてそろそろお夕食でもと思ったあたりで、不意の体調不良に襲われてしまいました……。
仕事も、特に終わりの1週間はかなりキツく忙しかったし、疲れが出ちゃったかなぁ……といった具合で、動けなくはないけれど無理はしないほうがいいという結論に。
と言うわけで、駅地下で少し食べ物を買い込みホテルへ戻りました。ホテルに到着すると、部屋に行く前にお昼もお世話になった「アラメゾン」さんでパンを購入しました。
自室に戻ってしっかりと手洗いうがいを済ませ、机の上に買ったものを広げます。雑なおひとり様ホテルパーティーの始まりです笑。
今回のパーティーメニューはアラメゾンさんで購入した「きのこクロックムッシュカンパーニュ」と「ゆず餡ブリオッシュ」。駅地下の「まつおか」さんで購入した「カラスカレイの味噌漬け焼き」と「牛すじのしぐれ煮」。そしてセブンイレブンさんで購入した「ひじきの煮物」です。
お酒は全く飲めないので、かわりにホテルのボトルウォーターをいただきました笑。
ではでは、まずはカレイと牛すじからいただきます。
カレイはふっくら食感。中まで甘いお味噌が染み込んでいるので、パサつきもなく美味しい。牛すじはホロホロの身とプルプルのコラーゲン、たまに着いてくる脂身が口の中でトロけて堪りません。しぐれ煮ならではの甘辛さがしっかりついていて、こちらも美味しかったです。
合間にひじきの煮物も頬張り、なけなしの食物繊維もしっかり摂取しました。
続いてはクロックムッシュとブリオッシュ。
クロックムッシュは程よい塩気のホワイトソースとたっぷりのキノコが相性抜群。パンの間に挟まるハムとチーズの風味もしっかり感じました。冷めていてもカンパーニュはふわふわなのもレベルの高さを感じます。
ブリオッシュは生地がふわふわなのはもちろんのこと、程よい甘さの上品な柚子餡も凄く美味しいし、柚子ピールの芳醇な香りもまた美味しさを底上げしてくれます。表面にまぶされたパールシュガーをカリッと割った時の弾ける甘さも堪りませんでした。これはかなり好みで美味しかったです。
パンもお惣菜もペロリと食べ切った私。当然、食後のデザートも欠かしません!
こちらは「エール・エル」さんのワッフルケーキ。その中から神戸限定の「神戸カフェショコラ」を購入してきました。
ふわふわのワッフルケーキに挟まった少しビターめのチョコクリーム。クリームのクドさはほぼなく、手のひらサイズということもあってペロリと完食。
ラストはお馴染みハッピーターンのコンセプトショップ「HAPPY Turn’s」で購入した「ハッピーターンズ 安納芋」。
個包装を剥がしてみると、焼き芋のような香ばしさを持った香りがします。安納芋の甘さを感じられ、ハッピーターン特有のあの塩気ともマッチして大変美味しくいただけました。
入っている10枚をペロリ完食し、満腹になった私。本当なら温泉に行ったり夜景を楽しんだりと色々したかったのですが、体調も微妙だったので、明日に備えてさっさと寝ることに。
さっとシャワーを浴びて寝巻きに着替え、明日の朝には回復することを願いながら神戸の夜景に背を向けて眠りにつきました。
2日目に続く。
文責:げき