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さつまいもスイーツを求めて徳島ひとり旅【1日目】

 始まりは遡ること6月。仕事の同僚から「げきさん、こんなの見つけたよ」と渡されたのは1枚の雑誌の切り抜きでした。

恐らく2023年の記事

 ……は、絶対美味いじゃん。食べるしかないじゃん!と渡されて5分で徳島へ行く決意を固める私笑。

 どうせ行くならと『誕生日のご褒美旅行』も兼ねて11月の飛行機を予約。わくわくしながら過ごすあっという間の5ヶ月でした。

 大人になってから時間が経つのが早いなぁと思いますが、楽しみが早く巡ってきてくれるのは何とも喜ばしいことだと思っています。

 というわけで、今回は徳島へ1泊2日のひとり旅へ行ってまいりました。いっぱい食べるぞー!

・空弁 穴守おこわいなり

 時刻は午前7時。いわゆる「空弁」を購入し、飛行機に乗り込みます。

 シートベルトをきつく締め、安全のためのビデオをしっかり視聴。見終わるや否や飛行機が一気に加速し、体が一瞬無重力空間にいるかのようにふわっと浮かび上がる。何歳になってもこのドキドキわくわくする時間が好きで堪りません。

 5分ほどするとベルト着用サインが消えました。さて、お待ちかねの空弁タイムです。

 毎回何を買うか長考した末に、結局いつもこの空弁を買ってしまいます笑。今回はデザートにLawsonのMILKどらもっちも買っちゃいました。

 いなりは5種類が2個ずつ、計10個入っています。甘くて出汁の効いた稲荷に包まれたおこわはどれも美味しく、中でもまるっとした栗が乗っかったおこわは、ほっこりとした甘さがいなりとも相性が良く、絶品です。

 全体的に甘い中で、塩気の効いたお赤飯の存在がとても有難いんですよね。途中でお口を自然とリセットできる計算高さ。食べていて飽きないの来ない、彩り豊かな美味しいお弁当でした。

 デザートのどらもっちも平らげ、外を眺めながらのんびり……なんていうのも束の間、飛行機が着陸体制に入るとのこと。

 えぇ、もう1時間経ったの?と、驚きともう少し楽しみたかったなと寂しさがありましたが、だんだんと近づいてくる陸地に次第に心が躍ってくるのを感じました笑。

飛行機から見えた富士山

 そんなこんなで無事徳島阿波おどり空港に到着。まずはお目当てのパンケーキをいただくために、道の駅くるくるなるとへ向かいます。

【道の駅 くるくるなると】

 空港からバスに乗り、矢倉で下車。その後15分ほど歩いて道の駅に向かいました。

 向かう途中、畑には当たり前のようにさつまいもが転がっており、ちょっとテンションが上がりました笑。

そんな無造作に転がしておくものなの?笑

 のんびり歩いていると道の駅の看板を発見。そこから約5分ほどで到着しました。

 さて、いろいろ見て回りたいところですが、まずはお腹を満たすところから始めようと思います。

○ホレタテキッチン

 最初にやってきたのは「ホレタテキッチン」さん。開店と同時に入店し、早速「鳴門金時のパンケーキ」と「カフェラテ」のアイスを注文しました。

 パンケーキは焼き上がりに15分ほどかかるとのことだったので、いつも通り本を読んでのんびり待機。程なくして、5ヶ月間心待ちにしていたパンケーキが運ばれてきました。

 2段に重なったふわふわのパンケーキと、その間に挟まる求肥。生クリームの上にはドンッ!と全力で存在を主張する鳴門金時餡、その脇にはバニラアイスとメープルバターの最強コンビ。てっぺんに添えられた大学芋とミントで彩りも綺麗!

 これこれ、これが食べたくてしょうがなかったんだ!と目をキラキラさせている私。暫くそのビジュアルを眺めて楽しみました笑。目で満足したあとは口を満たすだけ。ではではいただきます!

 もちもちのパンケーキと、同じくもちもちの求肥の組み合わせは当然の如く相性抜群で、雰囲気の違うもちもち食感が口の中で混ざり合って堪りません。

 鳴門金時餡は自然な味とは思えないほどしっかり甘くて美味しくて、幸せそのもの。対して生クリームは甘さ控えめで、お芋の甘さを邪魔することなく、寧ろお芋の美味しさを引き立ててくれる名脇役。素晴らしいコラボレーションです。

 さらにここでメープルシロップをかけて甘さの追い打ち。幸せが加速していくのを感じます笑。

 バニラアイスは甘めのフレーバー。お芋とアイスの組み合わせは王道中の王道で間違いなく、さらにそこにメープルバターも一緒に頬張れば最高に背徳的な美味しさ!

 ……いや本当に幸せすぎる。これだけで徳島まで来た甲斐があったってもの、と終始笑顔の私。最後のひと口は小さく切らずに大きくかぶりつき、幸せをパンパンに満たしてフィニッシュ。最高に美味しかった、ごちそうさまでした!

○ナルトエエモン

 続いてやってきたのは「ナルトエエモン」さん。ここでは鳴門金時やすだちを使用したソフトクリームなどをいただけます。

 因みに今回いただいたのはこの鳴門金時うずまきソフト。鳴門金時を生搾りして、さらに大学芋をトッピングした贅沢ソフトなのですが、450円と中々のお手頃価格。

 しかし、実際注文してみると宣材写真とはかけ離れた見た目のソフトクリームが出てきて目を見張ってしまいました。

 ……なんかデカいね、君。逆見本詐欺ってやつかな……?と頭の中で某喫茶チェーンを思い浮かべてしまいました笑。

 いや嬉しいよ、寧ろ450円でこんなに食べていいの?と困惑していた脳みそ。しかしながら、いくら脳でも食欲には勝てませんね。すぐにスプーンをもってひと口いただきました。

 パンケーキの時も思いましたが、とにかく自然な甘さなのに驚くほど甘い。さすがは芋の産地、甘さの引き出し方を完璧に心得ているなぁと勝手に感心していました笑。

 ソフトクリームはさっぱり目で、ミルク感をしっかり感じられる美味しさでした。味わってゆっくり食べているはずなのに、気がつくとペロリと平らげてしまっていました……。

 まあでも、それくらい夢中で食べられるほどに美味しいし、このくらいさっぱりしていると食後のデザートにはもってこいだなと感じました。

 ……今のところデザートしか食べてないけど笑。

○ベーカリーイモホレタ

 道の駅での食い道楽。最後は「ベーカリーイモホレタ」さんにやってきました。

 名前の通り、お芋を混ぜ込んだ食パンやデニッシュ、メロンパンなどさつまいものパンが大半を占めています。中でも1番人気は「おいもあんぱん」とのこと。

 ちょうど焼きたてというアナウンスがあったので、折角ならと私もおいもあんぱんを1つ購入し、移動のためのバスを待ちつついただくことにしました。

 手のひらサイズのちょうど良い大きさのあんぱん。中には鳴門金時餡がぎっしり詰まっています。

 ひと口食べると、いつも通り口の中を全力で満たしてくるお芋の甘さ。少しお塩も混ぜ込んでいるそうで、おかげでお芋の甘さがぐんっと引き上げられていてすごく美味しい!

 芋餡は甘くて大容量で大満足の食べ応え。頭の紫の部分はメロンパンのようなさっくり感もあり、食感も良い感じです。

 というか芋餡が多すぎて、もはやパンを食べているのか芋を食べているのかよくわかりません笑。間違いなくひとつ言えることは、とてつもなく幸せって事です!

 こちらもペロリと完食し、大満足の道の駅食い道楽。また絶対訪れようと決意を胸に、やってきたバスに乗り込み、1時間ほどかけて徳島駅へ移動しホテルへ向かいました。

・glaccitta cafe

 ホテルにチェックインをして、部屋に荷物を放り投げて早速周辺を散策……と思ったのですが、歩いてものの5分ほどで一度止んだはずの雨が再び降ってきてしまいました。

 仕方ないのでどこかで雨宿りでも……と少し探すと、交差点付近でおしゃれなカフェを発見。

 取り敢えず雨が止むまでお邪魔することに決めて入店。1階のカウンターで「シフォンケーキ」と「glaccittaブレンド」を注文し、2階席で待つことに。

 暖かみのある小さな店内。窓際の2人用席に腰をかけ、暫く待っていると注文の品が運ばれてきました。

 中々ボリューミーなシフォンケーキがまさかの2つも!生クリームもたっぷりあるはずなのに、なんだか小さく見えてしまいます。

 ケーキをいただく前に、まずはコーヒーをひと口。苦味の後にほんのりと酸味を感じ、後味すっきりで飲みやすく、美味しかったです。雨で少し冷えた体が、ほんのりと温かくなってきたのを感じました。

 ホッと一息ついたところで、お次はシフォンケーキもいただいます。

 ふわふわで弾力のあるスポンジは、きめ細かくて舌触りも良く、卵の優しい甘さとオレンジピールの上品な香りに思わず目尻が下がってしまいます。

 生クリームは甘めですがくどすぎず、寧ろシフォンケーキと合わせてさっぱりといただくことができました。

幸せの形

 ひと切れ食べ終わっても、まだもうひと切れあるのは幸せすぎる……。コーヒーともよく合うし、居心地も良い。雨が降ったおかげでこんな素敵なカフェに出会えたなぁとまったり過ごしている間にどうやら雨が止んだ様子。

 それじゃあそろそろ、とコーヒーを飲み干してササっと退店。まだ曇り空の下、重くなったお腹と共に今度こそ散策を開始しました。

・阿波の彩り びざん

 散策や買い物を終えてホテルに戻り、荷物を置いて今度はお夕飯へ。向かったのはホテルの2階に併設されている「阿波の彩り びざん」さん。

 徳島の美味しいものを色々いただけるお店で、今回は事前に予約して伺いました。

 カウンターで予約した旨を伝え、半個室の部屋に通されました。徳島駅を見ながらのお夕飯。何を食べようかなとメニューを眺めていると、最初に目に留まったのは「阿波牛すき焼きコース」。

 そう言えば久しく和牛って食べてないなぁ、しかも阿波牛ってA4とかA5ランクだったような……と考えていると一気に和牛の口に笑。そうなったからにはと店員さんを呼び「阿波牛すき焼きコース」を注文。追加で「すだちのお湯割り」もお願いしました。勿論ノンアルです笑。

 早くにやってきたすだちのお湯割りを飲みながら外を眺めて待っていると、最初に、なんならメインのすき焼きが運ばれてきました。

 ……おお!!焼く前からもう分かる、美味しいやつ!!!上等なサシの入った阿波牛、そのビジュアルだけでお腹がぐぅっと鳴ってしまいました笑。

 野菜も玉ねぎ、きのこ、春菊など盛りだくさん。これは楽しみすぎる……。

 ではでは早速、まずは阿波牛を牛脂で焼いて、割下で軽く煮込んでから卵につけていただきます。

 ……あぁ、幸せすぎる。噛むほどに溢れてくる旨みと上品で甘い脂、そこに卵の濃厚なコクが合わさり、まさに無敵状態。その美味しさに思わず目を閉じた次の瞬間、口の中でいとも簡単にとろけて無くなっていく……。

 これは大変だ。肉だけ焼いてたらすぐに無くなってしまう、と急いでお野菜も投入。弱火でことこと、たまにお肉の上下を返しながらじっくり煮込みます。

 火の通りも良い頃合いになり、今度こそすき焼きをいただきます!

 阿波牛はまろやかで、当然の如く美味しいのですが、本当に驚いたのは煮込まれた野菜の美味しさでした。

 野菜はそのものの味がしっかりしていて美味しいだけでなく、溶けた阿波牛の脂をグッと吸い込み、噛むたびにその旨みと野菜の出汁がジュワッと溢れ出してきます。

 どこを食べても美味しくて美味しくて……、改めてすき焼きって本当に完成された料理なのだとしみじみ思いました笑。

 すき焼きを食べ終わり大満足の私。しかし忘れてはいけません。これが「コース料理」ということを……。

 満足したお腹に追い打ちをかけるが如くやってきたのは、これでもか!と盛られた大量の料理たちでした。

 刺身に焼き魚、天ぷらに煮物にデザートまで……、なんと豪勢なんだと震えが止まりません。だってこれで4,500円なんですから!

 半個室だし……誰も見ていないよね?と良い子ちゃんのお面を外し、もはやテーブルマナーなど存在しないが如くがっつきました。

 煮物は味がしっかり染みていている。お刺身のマグロは肉厚でねっとり、鯛は身がしっかりと締まっていてか見応え抜群!噛むほどに旨みが溢れてきます。

 焼き魚のホッケは優しい塩加減で、身もふわふわ。完璧な火入れです。薄い衣でサックサクの天ぷら、特にさつまいもの天ぷら!とにかく甘くて、お塩をかけていただくと絶品でした。これだけでご飯が進みます!

 刺身のツマからご飯粒の1つまで完璧に全てを平らげ、デザートのあん団子もしっかり堪能。大大大満足!ごちそうさまでした!

 食休みをしようと思ったのですが、お店の外から席がいっぱいのため入れませんという声が聞こえてきたので、さっさと退店。食休みはホテルでも出来ますしね。

 ドリンクも入れて丁度5,000円でこの量と満足度。何より質の高さ。もしまた訪れる機会があるならリピートも視野に入れようと思いました。それにしても本当に美味しかったなぁ……。

・Le Chocolat

 パンパンのお腹を抱えて温泉に浸かり、しっかり温まってから部屋に戻ると、不思議なことになんだか小腹が空いてきました笑。

 どうせそうなるだろうなと思っていたので、ホテル近くにあるパティスリーの「Le Chocolat(ル・ショコラ)」さんで買っておいたチョコレートをいただきます。

 今回購入したのはお店の人におすすめされた「カシューナッツホワイトチョコ」と個人的に気になった「マドレーヌチョコ」の2点。

 早速封を切り、まずはホワイトチョコレートからいただきます。

 甘いホワイトチョコに覆われたカシューナッツという至ってシンプルなお菓子なのですが、素人でもわかる、すごく美味しい。

 カシューナッツの食感を味わっているところに、トロッと溶けて口の中を満たすホワイトチョコレートの香りと甘さのバランスが絶妙でした。なるほど、おすすめされる訳だと思わず納得。

 続いてマドレーヌチョコもいただきます。四葉バターで作った濃厚なマドレーヌをミルクチョコでコーティングしているとのこと。

 ミルクチョコを食べているはずなのに、食感はスポンジというなんとも不思議なチョコレート。甘さの中にふわっと香るバターの風味に思わず笑顔になれます。

 甘くて幸せ……!最高の夜食も堪能し、食べ終わる頃にはすっかり眠くなってきてしまいました。切れかかった意識の中でなんとか歯を磨き、ベットにダイブしてそのまま夢の世界へ。

 朝からはしゃぎまくって爆食いをかましたひとり旅の1日目でした。最高の1日だ……。

 2日目もいっぱい食べるぞ!笑


文責:げき

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