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こんな時、どうしたら???No13「人の言動に、過敏に反応する!」

いつもお読み頂きありがとうございます。

第13回の今回は「人の言動に、過剰に反応する!」です。
自分のことは置いておいて、人のことになると、何故にそんなに指摘したり誤りを正させたり、正義感が強く出てしまうのかしら・・・。
という事例です。

ちゃんと、いつものように、原因はいろいろです。

《よく見られる状態》

・自分のことになると、できていないけれど、他人の事になると誤りが許せない
・人のしたことに対して正しい行為や規則に合った行為を要求する
・ふとした誤り(間違い)でも許せず、指摘し、詫びや修正を要求する
・人の言動については、「〇〇君は、~をしていた」と指摘する
・全てにおいて”正しいこと”を、他人には要求する
・自分には関係のない所で他者同士が話しているのに、その話の中に出てきた単語に反応して騒ぐ(悪口を言われたと思い込む・話の中に入っていく等)


《原因》

・正義感の強さ
・こだわり
・見て見ぬふりをするという、ほどほどに・・・が難しい
=0か100かの考えが難しい
・衝動性
・不安の高さ(自身の自信のなさ)
 ↑発達障がいの特性というより、二次的なもの・精神的に過敏になっている場合

くらいでしょうか?この”こんな時、どうしたら???”シリーズは、発達障がいの子ども達の場合をメインに書かせていただいていますが、この状態は精神的に不安定な子ども達、不登校の子ども達などにもみられる状態像ですよね。

さて、
《対応》

・正義感の強さ
・こだわり
→「~でなければならない」という考えに囚われているということ=こだわりとも言えるかもしれません。同じではありませんが、、、
まずは、指摘や反応していることについては”正しい”という事を評価したうえで、でも、その事に対して直接言動に移す必要はなくその役目は、その状況にいる人の中でそのような役割にある人が注意したり、指摘したりするので、今はしなくていい事を伝えます。

また、”気になる”ということについての理解を示す必要もありますから、思っていることまでは否定しないように「心の中で言ってね」等と、どういう対応ならばOKかという観点で伝えるのもいいかもしれません。
また、状況によっては、以前お伝えしたことがある「状況の確認」をし、
「今は、そのことを指摘(注意)する必要がありますか?」等の確認をした上で「心の中で思っていて下さい」「”仕方ないな~”と思うよ」などとどうして欲しいかを伝えることもあります。


・見て見ぬふりをするという、ほどほどに・・・が難しい
=0か100かの考えが難しい
→正直子ども達に「見て見ぬふり」等という大人の考えを教えたくはありませんが、世の中には必要な時もありますので、「今は、大人であるお母さんが言うというのが役割です」「お母さんの役割なので、役割をとらないでください」、「それはお母さんの役割です」など状況により、先生やお母さんのように本来その状況に対して指摘や注意をするべき人を立てて、”役割”という名のもとに、自分ではなく他の人に対応してもらうようにする。
同時に、「状況の確認(今、何をしている時か?)」「”しかたないな~”や”~な時もあるさ”と思います」などと心の中で思えるためのスキルを提示する。

・衝動性
→顔が相手に向くor口が開き、今にも反応しそうになっている状況を見た瞬間に手やジェスチャーで制止します。
衝動性が原因の場合には、事が起こってから対応しても、もう事が済んでしまったので、後にスキルとして残りにくいのと、子ども本人が何のことだったかを忘れてしまうこともあります。コツは未然に防ぐ!前もって制止し、成し遂げられなかったことを体験させることで、「衝動的に反応する瞬間の、自分の体の動きや息の動きなどを知り、我慢のタイミングを教える」ことが大切です。何度か繰り返すと、その制止のジェスチャーを見て、子ども自身が「おっと~!(また、やっちゃうとこだった)」と自己理解ができてきますよ。

・不安の高さ(自身の自信のなさ)
 ↑発達障がいの特性というより、二次的なもの・精神的に過敏になっている場合
→「気になるね」と優しく共感し、相手に反応していることに対しての対応ではなくその不安に対しての対応をしていきましょう。(この対応はNo1「不安が高い!」を参考に・・・)


いかがだったでしょうか?参考になれば嬉しいです。
「どこに注目し、どこは注目を与えず、何を伝えるのか」は難しいですね。
また、今回であれば”不安””状況の理解”への対応は以前の回でお伝えしているのでその対応も重ねてしていくことになりますね。

大人でも心の状態や性格で見られることのある状態像かと思います。
誰にでもある状態・・・でも、発達特性のある子ども達には
通常ことばに出さない心の中で思っていることでも、ことばにして
具体的に伝えることで、相手の考えていることが分かり、人の心の中も
理解することができるようになると思います。(パターンが多いですが)
日常ではない会話のパターンになるために、違和感を覚えることはありますが、子ども達は「わかりやすい」と言います。
「そうやって、みんな、周りの人も言ってくれればいいのに・・・」と。
知りたがっているのですよね。
逆に、教えてもらえれば、パターンであってもなんでも理解しようとし、
何とか少しでも丸く対応ができて自身が生きやすくなりたいと願っています。”障害”だから”わからない”のではなく、
その子なりに”育つ”ことはできるということを、忘れたくはないですよね。

お読み頂きありがとうございました。
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