グロースハッカーが推測するyoutuberとしての戦略的思考
緊急事態宣言も明け、フェーズも徐々に開放しつつありますが、まだ、コロナが収束したわけではなく、ステイホームが今後も続くと予想されます。そんな中、みなさまはいかがお過ごしでしょうか。
私は、いろんな事象について勝手分析し、勝手に戦略や打ち手などを考えたりして過ごしております。その間、youtubeを流しているのですが、昨今のyoutuber市場はすごいですね。
結論から申し上げるとyoutubeに過度な期待しないほうがよいが、youtubeを手段としてビジネス活用することはありだと考えております。コロナによって市場で大きな損失がおきており、なにか自分としても”きっかけ”や”気付き”を与えられればと思っておりますので、本日はビジネスとしてyoutubeをどう戦略的に活用するかについて綴ります。
youtuberを考えたきっかけ
不要不急による自宅待機によって、改めてyoutubeを考えたのがきっかけでしたが、それまでにもいくつかyoutubeへの利便性や市場動向の変化は感じておりました。例えば
a. 検索動向に変化が生じた
b. howtoなどの紹介動画の利用
c. 商品のレビュー動画
などが挙げられます。それぞれに対して、デジタルマーケティングの歴史や論拠を交えつつyoutubeに時代の流れがきているのかをお伝えします。
a. 検索動向に変化が生じた
デジタルマーケティングの歴史は浅く、2000年頃にGoogle日本語検索が登場したり、Amazonの参入により検索革命が起きたことが起因とし、SEOと言われる検索エンジン最適化を行うマーケティング手法が生まれました。当時から約2020年と、約20年間進化を遂げており、今ではKWチューニングや、タイトル変更だけでは通用せず、記事(コンテンツ)を作るといったところまで広がっています。昨今では、欲しい情報(求める体験)をヒットさせるのはyoutubeを活用して取得するように流れてきたように感じます。その理由はb.c.に繋がります。
b. howtoなどの紹介動画の利用
なぜyoutubeを使って検索行動に至るのか、それは、
・SEO対策されておりユーザーの求める情報とのズレ
・テキストでの理解の限界(百聞は一見にしかず)
この2つがあると考えております。
SEO対策されておりユーザーの求める情報とのズレですが、デジタルマーケティングが盛んになったが故に、エンドユーザーの知識や求める欲求が育成されたことが言えます。昨今の検索ユーザーは、価格や評判、メニューのような表層的な情報だけではなく、店内の雰囲気や味の情報など深い情報を必要としており、テキストでの限界が起きております。
次にテキストでの理解の限界(100文は一見にしかず)に関してですが、7-38-55のルールなど方程式もあるのですが、簡単に言うと、言語・聴覚・視覚により情報処理がテキストよりも多く理解につながるということです。約1分間に180万文字分の情報量は理解に繋がるともあり、ユーザーの求める情報を手っ取り早く解決するのであれば動画が最適です。
c. 商品のレビュー動画
これもデジタルマーケティングの歴史から遡ると、SEO対策による外部リンクや、テクニカルチューニングなどと進化を遂げた中で、ユーザーニーズの変化があったことによる結果だと思っています。1990~1999年はモノを表示させ上位表示させれば選ばれていた時代。それが2000~2009年には検索革命により気になる情報が自ら得られるように変化がおき、掲載情報の信憑性を探るようになったことから、第三者のヒトの意見を欲しがる時代に。さらに、レビューもマーケティングにより科学されてしまったことで、レビューも信用しなくなり、誰がどんなコト(体験を通じて)情報の審議を行っているが今の時代である2010~2019年。
顔を出したレビュー(価格・使い方・生活に溶け込んだイメージなど)により安心性が増し、動画を参考データとして比較検討を行い購入に至るユーザーが多くなっている用に感じます。
ビジネスモデルからみたyoutuber市場
コロナのタイミングで改めて感じたyoutuberの活躍の広さとビジネスモデルは素晴らしく、グロースハッカーとして注目しているポイントは、
・認知活動としてヒトトナリを表現とリーチ
・最新情報を一般ユーザー向けに分かりやすく伝達
・デジタル市場の変化による需要バランス
というところでしょうか。
さらに、youtubeがテレビより融通の聞くビジネスモデルで
・自身で好きな動画で好きに伝えることができ、広告費が収益源
・企業案件により出演料を含めて、好きにレビューすることできる
・出演料 × 広告費(再生回数に応じて)×利用感の伝達※1
※1…ブランドイメージではない分、万一の影響範囲も小さい
とお金稼ぎとしても有能なツールであると考えております。
youtuberに期待しては行けない理由
といろいろべた褒めしているんですが、結論youtuberに期待は持たないほうが良いと考えております。あ、youtuberを下に見ているとかではなく、これから参入するにあたり期待できないし、してはいけません。
期待をしてはいけない理由として
1. 芸能人の参入により古参への利益はあっても新参への利益はない
2. マネをしても価値はなく自身のしての価値をどう作るかの難度
が考えられ、それぞれご説明します。
1. 芸能人の参入により古参への利益はあっても新参への利益はない
芸能人の参入による最大のメリットは、テレビ層の固定ファンをyoutubeへ連れて来られることです。それにより、古参のyoutuberにとっては新規顧客を獲得できるチャンスに繋がるためメリットはあります。
しかし、これから新参として参画するにあたりメリットはありません。
・ユーザーの母数が多くても選ばれるのは知名度に依存する
・競合にあたるライバルが言葉や表現など見せるプロが相手になる
・このように思考していない新規参入のyoutuberも多くいる
ということから、ある程度知名度がある状況からはじめないと難しく、思い描くyoutuber(見様見真似でファンが増える)にはなれないでしょう。
2. マネをしても価値はなく自身のしての価値をどう作るかの難度
今や第一線で活躍するような企画力での勝負では恐らく勝てないでしょう。ましてや、知名度のないヒトの日常にも需要はないです。大事なことは、自身としてなんの価値があり、その価値をどう提供するかが重要になります。
おそらく、これから参入するにあたり、よく目にするようなyoutuberを模範して真似た投稿をし、容易に富を得られる想定をしているのであればそうはいきません。きちんと動向やニーズ、自身の価値を見極めた戦略設計の上、youtuberとしてどうしていくのかを一度考えたほうがよいでしょう。
youtubeをどう活用すればよいか
今までの流れとしては、
・市場動向:デジタル上のユーザーニーズや動向からyoutubeは強い
・参入難度:新規参入によるyoutube dreamは得られない
ということで、あくまでも富を得る戦法としてyoutuberを目指すことは難しいということです。ただ、市場動向やユーザーニーズから、その目的にマッチするアプローチや見せ方を行う(つまりは、マーケティングを行う)ことでyoutubeの価値を最大化させることは可能だと考えております。
市場動向や参入難度から勝ち筋のある手法(使い方)として
1. 自身を商品として価値を発揮する場合の親和性が高い
2. 商品レビューや使い方などユーザーニーズに沿わせる
3. 商品を拡散する上でのツールとして活用
が考えられます。それぞれご紹介します。
1. 自身を商品として価値を発揮する場合の親和性が高い
ある程度認知力がある場合や、自身を商品価値として活用する場合、youtubeを固定ファンとのプラットフォームとして繋ぎ止め顧客育成する場としては有能な場です。
駆け出し歌手のケース:
路上で活動を続けるのであれば、デジタル上で訴求することで全国区でリーチができます。また、日々練習やライブ映像を放映することにより応援するファンを囲い込むことができるため優良です。また、水商売や駆け出し漫才師、演者、芸術家、政治活動なども使えるでしょう。
2. 商品レビューや使い方などユーザーニーズに沿わせる
検索市場が変わってきていることから、ユーザーの知りたいに寄り添った動画であれば、一定量のシェアは獲得できるでしょう。また、どんな商品でもロングテイルに考えれば需要はあるのでやりやすい手法です。
旅行が好きなヒトのケース:
旅先の観光地を探す行動は、雑誌→webに移り、いまでは、動画で情報を取得する時代になっています。趣味の一環で撮影をし、旅先での観光や料理を紹介するだけでも参考にするヒトはいるはずです。
3. 商品を拡散する上でのツールとして活用
商品やサービスを拡散するうえでも使い方によっては有力なツールになると考えます。さらに、1.や2.の使い方も含めることで戦略的な商品訴求ができることでしょう。
看板娘のケース:
よく昔からそのお店の看板娘として、オフライン上で認知され集客に寄与した使い方ですが、それをデジタル上で行えばよいのです。看板娘に商品を自社サービスを紹介させたりすることで、看板娘に固定ファンがつき相乗で価値は増加することでしょう。看板娘とお客様インタビューなどをすれば、毎日投稿もできますね。
この話の結びとして
youtubeは有力な媒体であり、市場動向からもデジタル上の態度変容からも今後も伸び続けるでしょう。また、5Gになるとさらに通信速度も上がり、利用頻度は高まることが未来予測できます。
その上で、youtube dreamを得るためにyoutuberを目指すのであれば
・市場動向:デジタル上のユーザーニーズや動向からyoutubeは強い
・参入難度:新規参入によるyoutube dreamは得られない
の観点からオススメはしません。
しかし、市場動向や参入難度を踏まえて、自身の価値をどこに見出すのか、youtubeを活用しどのようにマーケットへサービスを届けるのかを使うイチツールとして、非常に強い味方になると考えております。ビジネスを加速させるために一度、youtubeをグロースハックしてはいかがでしょうか。
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