オプティミストとは何だろう?
元アメリカ心理学会の会長で、学習性無力感の権威、ポジティブ心理学の父と言われているマーティン・セリグマンの著書です。
セリグマンたちは、動物を使った実験で、抵抗も回避もできないストレスに長期間さらされると、そうした不快な状況から逃れようという行動すら行わなくなる状態になってしまうことを知ります。
そして、人間も同じ状態になるという実験結果を得ます。
どうせやっても無駄だということを学習して、それを信念にしてしまうのが学習性無力感です。
そうなると、不快な状況であっても何かを変えるために自ら行動しなくなってしまうのです。
ところが、同じ実験をしても3分の1は行動し続ける人々がいました。
そこで、セリグマンはなぜ、無力になりやすい人と、なりにくい人がいるのかについて研究をします。
そして、自分たちに起こった不幸な出来事をどのように自分に説明するのかという説明スタイル、説明習慣の違いに注目します。
無力にならないのは、不幸の原因は一時的なもので、ずっと続くわけではないと信じている人々だと書かれています。
悪いことを「ときどき」とか「最近」という言葉で捉えて、一過性の状態であると楽観的説明スタイルの人だというのです。
そして、良い出来事に対しては「いつも」とか「ずっと」と永続的な理由がありと説明するとも書いてあります。
そして、悪いことは特定の原因があると考え、良いことは自分のやること全てに有利な影響を与えると楽観的に説明し、希望を持っている人は無力になりにくい。
さらには、悪いことが起こったとき、他の人や状況を責め、良い出来事に出会ったときは自分が招いたのだと自分自身を好ましく思っているひとは無力になりにくいと書かれています。
ここだけを捉えると、とても自己中な人が無力になりにくいように思えるかもしれませんが、そうでは無いようです。
この他、自分の楽観度をテストできる設問もあり、思わず引き込まれてしまいました。
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