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古英語を読んでみたい…

heldioとは?
・慶應義塾大学文学部の堀田隆一先生が「英語史をお茶の間に」をモットーにVoicyで毎朝6時に配信されているラジオ

helwa(英語史の輪)とは?
・heldioに上乗せして配信されているプレミアムリスナー限定配信チャンネル
・helwaリスナーのことをヘルメイトと呼ぶ
・ヘルメイト間では常に活発なコミュニケーションが行われており、言葉に関心を寄せるものにとっては至福のコミュニティといえる


◯日坊主の繰り返し

毎日heldioを聴いていると、いろいろなことにチャレンジしてみたいという気持ちになる。heldioは「英語の語源が身につくラジオ」と謳っているが、実際には語源だけでなく英語史や英語学に関する多彩な話題が取り上げられているため、自然と関心の幅が広がり、ついアレもコレもと手を出したくなってしまうのだ…
実はその中に1つ、何度も「やりたい!」と思いつつ、挫折を繰り返していることがある。そう、原典講読である。私は残念ながら現代英語しか読めないのだが、heldioで英語という言語がたどったさまざまな変化について学ぶにつれ、自分でも古い時代の英語を読んでみたいという思いが強くなった。もちろん英語史がカバーする時代は過去に限定されているのではない。例えば21世紀以降に変化が生じている現象も対象となるし、英語が世界中に広まった現在、世界英語(World Englishes)と呼ばれる各地で生まれた英語変種の研究が盛んになっているが、英語史の枠組みの中で世界英語を捉えることもできる。
だがしかし、過去の英語を読みたいという欲求は、現代英語への理解を深めることで解消できるものではない。
思い立ったが吉日、見出し画像のような入門書を図書館で何度か借りた。文法解説を読んだりグロッサリーを頼りにテキストを読み進めたりと、しばらくの間、古英語学習に断続的に励んでいたのだが、いずれもいつしか続かなくなってしまった(私の根性が長続きしないことは承知しているが、他にも関心を寄せる対象があり、やむを得ずそちらを優先させた…という事情を理解いただけるとありがたい)。

◯度目の正直?!

ところが最近、古英語学習をまた始めてみようかなと思うようになった。その理由は…heldioで古英語ブームが巻き起こっているからだ。最近は英語史を学べる大学が少なくなっていると聞いたことがあるが、heldioリスナーの間では確かに古英語への関心が高まっている(恐らく稀なそして貴重な集団であるだろう)。その火付け役となったのは、古英語研究者の小河舜先生とまさにゃんこと森田真登先生がお届けする「はじめての古英語」シリーズ。先生方が選ばれたテキストをもとに古英語の文法や時代背景、アングロサクソン文化について解説くださるという内容であり、2023年度リスナー投票の結果、シリーズ初回が人気回の第1位に輝いた実績を持つ。
また記憶に新しいところでは、日本だけでなく世界初!?の古英語LINEスタンプが公開・発売された。このスタンプの見どころは、アイディアの斬新さはもちろんのこと、研究者とヘルメイトが共に制作に携わるというコラボ企画であったことだ。
このような環境に背中を押され、再び古英語学習熱が高まった。私は現役の学生ではなく、独学で進めていることもあり、この先古英語に習熟して何か目に見える「成果」が得られることはないだろう。だがそれでも良いのだ。時代も空間も異なる古英語時代の世界を味わいつつ、少しでも言葉に対する感度を磨き、多様な見方を養いたい…というのが今の志だ。

ところで、ヘルメイトはDiscordというアプリでもコミュニティを形成しており、有志メンバーが『英語語源辞典』を読む会を開催するなど、自主的な活動が目立っている。古英語学習についても、Discord上で何か交流が図れないか考えてみたい。皆さまにおかれても、思いついたことがあればシェアいただけると嬉しい限りだ

関連情報

【はじめての古英語シリーズ】
第1〜9弾については、堀田先生が執筆されている英語史ブログhellogにリンクがまとめられている。hajimeteno_koeigoというタグあり。
https://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/cat_hajimeteno_koeigo.html

シリーズ最新回の第10弾はこちら
#1219. 「はじめての古英語」第10弾 with 小河舜さん&まさにゃん --- 「英語史ライヴ2024」より

【古英語LINEスタンプ】
hellogから
#5617. 「古英語LINEスタンプ」をリリース --- アングロサクソン戦士 Winewulf くんとともに古英語の挨拶を楽しもう!

ヘルメイトのnote記事から(以下のお二人は実際に制作に関わられた方々である)
Lilimiさん
『週刊英語史』 創刊号特集記事「古英語LINEスタンプ制作の内幕」
吾輩はアングロサクソン戦士である。名前はまだない。
Galoisさん
古英語スタンプ〜Winewulfくんの成長見届け回〜
古英語スタンプが出来るまで〜イラスト編〜




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