他人に対する利他行動を促すトークンの可能性
行動経済学における利他行動
伝統的経済学においては、利己的な合理人が想定されているが、
最近の行動経済学の研究では、利他行動を効用関数に入れるという取り組みがある。不謹慎な話であるが、東日本大地震時に利他的な活動を行ったものは一時的に幸福度があがった。しかしながら、市場競争のような自分の行動によって格差や不平等を変えられない場合は、利他行動を取らない。実際、東日本大震災後に持続的な寄付活動やソーシャルプロダクツなどの購買には繋がらなかった。
(行動経済学 伝統的経済学との統合による新しい経済学を目指して 大垣昌夫・田中沙織著より)
このことから、個人の利他行動が格差や不平等を解消をしているという実感が必要だとわかる。
この実感を形にできないものであろうか。
利他行動は他人のために行動することであるが、リターンを求めてはならないということはない。だから、他人に対する利他行動に対して可視化されたリターンがあれば利他行動は促すことができる。
利他行動の研究
家族、友人・知人、他人に対する利他行動の動機は違う。
家族に対する利他行動は、血縁淘汰が動機としてある。血縁淘汰は、簡単に言えば同じ遺伝子を持つものを守ろうとするために行動するという同期である。
知人・友人や他人に対する利他行動は互恵性が動機になっている。互恵性は、自分が他人のために何か良いことをすれば、自分のためになにかしてくれると期待するということだ。このうち
知人・友人対するものは直接リターンが帰ってくる可能性が高いのでコミットメントの関係にあり、他人に対するものは、直接リターンは帰ってこないが、評判が高まる可能性があるので
間接互恵性の関係にある。
他人に対する利他行動を促すことは
SNSによって可能になった。他人に対して良いことをすれば拡散されて賞賛されるなどが増えたからだ。
しかし、その自分が他人対して利他行動を取った結果、どれほどの効果があったのかはわからない。
利他行動トークンの可能性
だから私が提唱するのは
利他行動トークンである。考えている仕組みは、こんな感じだ。
寄付金やボランティア活動に応じて
利他行動トークンがもらえる。
その利他行動トークンを用いると
寄付先の状況や寄付先の人とスカイプで会話したりできるようになったり、どのようにお金が使われているかというデータを届けるサービスや実際に効果があったか専門家の記事が読めると言ったサービスが受けられる。
そして、累積で得た利他行動トークンをためられれば、
社会的な評判が高くなり、信用を集めやすくなり、セルフブランディングにも使える。
ただ、これの問題点としては、
お金を利他行動トークンに変えておけばキャピタルゲインを得ることができるとか考える人が増えることがある。これに対しては、利他行動トークンは現金化できないようにするという対策をこうじる。
また、利他行動トークンを貯めることが目的となる人が出てくるため利他行動トークンの使用用途も考慮した上でその人の信用性を判断していければと思う。
そして、利他行動トークンは結局お金なんじゃないかという価値観が生まれると良くないので利他行動トークンを得る時や使う時にスマホがあったかくなったりする感覚などをつけたり、利他行動コインをただの数値として表すのではなく人の笑顔の大きさであらわせればとおもっている。
私は、
ブロックチェーン・仮想通貨の知識や
心理学の知識、経済学の知識、ボランティアに関する経験も不十分であり、
これらも構想段階で不十分な点は多いと思われるし、実現プロセスも見えてはい
だが、これを行うことにより
人々が利他行動をとって他人が幸せになり
世の中が良くなっているという実感を持ってさらに利他行動を行いその人の幸福度も上がるという好循環をうめれば
僕にとってもこれが最高の利他行動となり
しあわせになるだろう。
だから、いろんな感想や指摘をコメントしてください。
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