【勝手な詩】 涙を忘れた森へ
あなたのまぶたの裏で最後のダンスが始まる
影と光が手をつなぎ、星々は踊り子の足元に散る
死のうねりは静かな風、枯れた葉のように肌をなでる
呼吸はすでに忘れたリズム、ただ記憶だけが響いている
見知らぬ顔が空に浮かび、月は溶けて液体の鏡に変わる
鳥のさえずりが逆さまに降り注ぎ、海は乾いた床になる
言葉はもはや意味を失い、ただ音だけが宙を泳ぐ
あなたの手は何かに触れようとするが、それはもう形がない
最後に見るのは、遠い森の中で泣く赤い花
その涙は時間を逆流し、あなたをまだ知らなかった世界へと導く
無限のドアが開かれ、その向こうには
あなたが一度も見たことのない、しかしいつも知っていた風景
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