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日記

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2020年4月の記事一覧

もっと本が読みたい/でも読まない

日本全国の16歳以上の60.4%が「自分の読書量を増やしたい」そうです。下図は平成30年度「国語に関する世論調査」の結果概要の<問14>回答からの抜粋です。 また、91.6%が「読書量は、以前に比べて増えていない」そうです。同調査<問12>で「減っている」または「それほど変わっていない」の回答の合計(67.3%+24.3%)を「増えていない」と見なしました。 以上の結果から、「自分の読書量を増やしたい」が、実際の「読書量は、以前に比べて増えていない」層の存在が推定されます

読書感想文を書こうとして、書けなかったこと

『淡い焔』という小説の読書感想文をnoteに書いて、それだけで一日が終わりました。 結局、完成しませんでした。いくら書き直しても、本当に書きたかったことが書かれていないような気がしたので、今夜は諦めました。今も下書きのままです。 本当に書きたかったこと。何でしょうね。誤読のない読書なんてないこと。あったとしたら、そんな読書には魅力を感じないこと。しかし誤読の快楽に耽ってばかりいると、失ってしまうものがあること。そんなことについて書きたいと思ってました。今はどれも違うような

【鎌倉野菜】トマト/新玉ねぎ/黄カブ/ビーツ

・トマト 200円 ・新たまねぎ 200円 ・黄カブ 150円 ・ビーツ 200円 (*)画像左から右順 鎌倉市農協連即売所(レンバイ)で購入しました。 レンバイは現在、4班23農家が入れ替わりで出店しています。年間100種類以上の野菜が店先に並びますが、今日並んだ野菜が明日も並ぶとは限りません。 トマトは100グラム=100円の量り売りで、指し示したトマトの重さを農家の方がその場で量ってくれます。写真のトマトは250グラムでしたが、農家の方に「250グラムだけど200

ピーチシロップのようで

夕方、海辺を散歩しました。 向かい風が強くて、目を開けるのがやっとでした。やっとの思いで開いた目に映る由比ヶ浜。 ある雲一つない夕方、対岸の山々が夕焼けの霞に揺らめき、湖は全面ピーチシロップのようで、そこに規則的に淡いブルーのさざ波が立ち、石ころ浜からすぐのぬかるんだ湖底にぺたりと張りついた新聞の見出しが浅く透き通った汚水ごしにくっきりと読み取れたが、彼の話を聞き終えたとたん、彼女がありえないような格好で芝生に頽(くずお)れ、さも草の悍を調べているふうに眉をひそめたものだ

本に出会ったとき、頭の中で起きていること

『昼の家、夜の家』という小説を読み始めました。オルガ・トカチュルクというポーランドの作家が書いた本です。本のカバーを外すと(カバーが素敵な本は、読書中汚してしまわないように、カバーを本から外して金庫に保管します)、表紙に"DOM DZIENNY,DOM NOCNY"とあります。 ポーランド語のタイトルでしょうか。2回繰り返す”DOM”はたぶん『家』という意味でしょう。”NOCNY”は『夜』でしょうか。”NOC”が『ノクターン〈夜想曲〉』の『ノク』を思わせるので。とすると、”

【鎌倉野菜】ねぎぼうず/アイコトマト/紅法師他

・ねぎぼうず 100円 ・赤じくほうれんそう 150円 ・アイコトマト 300円 ・紅法師 150円 (*)画像中央上から時計周り順 鎌倉市農協連即売所(レンバイ)で購入。 レンバイは現在4班23農家が入れ替わりで出店している。年間100種類以上の野菜が並ぶが、今日並んでいた野菜が明日も並ぶとは限らない。 ねぎぼうずは、ねぎの頭の部分。農家の方に調理方法をたずねると、「昔の人は、天ぷらなんかにしたんだけどね。炒めたりしても美味しいよ」とのこと。炒めてパスタにする。鬼灯の

空気が魚のような味がした

嵐が去る。夕方、星ノ井通りを散歩し、成就院まで足を伸ばす。煩悩の数だけある階段を登り、振り返ると由比ヶ浜の海。激しく荒れた海、押し寄せる波の音が切通の上まで聴こえてくる。魚の匂いまで漂うくらいに。 門前にも嵐が去ったあとが。 成就院の参道にはかつて262株(般若心経の文字数と同じ)の紫陽花が植えられていたが、2015‐2016年の工事の際、そのほとんどの株を震災被害に遭った宮城県南三陸町に寄贈した。それらの紫陽花は現在、南三陸町の大雄寺の参道に植えられている。 成就院の

その間抜けぶりには真に迫るものがあった

大声で悲鳴を上げる。突然、壁面の本棚が決壊したことに驚いて。深夜、午前3時。 昔、とあるシュルレアリスムの芸術家が、高層ビルの窓からグランドピアノを地上に落としたことがあった。パフォーマンスとして。ピアノが地面に衝突したとき、この世のものとは思えないくらい、ものすごい音がしたらしい。 それに匹敵するであろう音が轟いて、約500冊の本が雪崩のように床に散らばった。圧巻である。圧巻の光景に呆然となり、そのまま布団に戻った。夢なら醒めて欲しい、と思って。 朝の7時。窓から太陽

きっと悟ってみせる

オンライン会議中にばばばばっ、ばばっ、ばばばばっ、と音がする。突然の轟音に騒然。 参加者の一人が「うわあすごい、いまうちのそばでヘリが3台も飛んでるよ」とはしゃぎだす。マイクが家の外のヘリコプターの走行音を拾ったらしい。近所に飛行場があるのだとか。「これは...何かあるな」としたり顔でつぶやく彼。 いや、本当はしたり顔かどうか知らない。音声のみのオンライン会議だから。世間的にはビデオ会議をする会社の方が多いのかな、と思う。ZOOMにSnap Cameraを連携すればメイク

僕たちの生活、そのものです

晴天。長谷から極楽寺へと続く、星ノ井通りを散歩してみる。 田舎の祖母の家に、日当りの悪い廊下があった。幼い頃、その薄暗い廊下を腹ばいになって這いずり回るのが好きだった。廊下の床板がいつもヒンヤリとしていて。そんな雰囲気を思わせる通りである。勝手に懐かしい気持ちに。 カフェやパン屋が多い。特にパン屋。そのうちのある1軒で、食パンを買う。「ふつうの食パン」と「リッチな食パン」どちらにしますか。とお店の人に聞かれたので、「リッチな食パン」にする。ふだんは行列が並ぶ人気店のようだ

岐阜に行きたいいつの日か

晴天。早起きして坂ノ下に行く。しらすの直売所を2軒回るが、どちらの店もまだ漁をしている最中のようで、今日は入荷するかわからないとのこと。 朝の仕事を片付け、改めて直売所に訪れる。しらす発見。釜茹でしらすと生しらすを買う。どっさりある。海岸線に沿って歩きながら帰る。 仕事を片付けたら夕方。生しらす丼を作り、まあ作るといってもごはんの上に大葉を敷いて、その上に買ってきた生しらすを盛り付けただけだが、丼を空にしたあと、岡崎乾二郎『抽象の力』の続きを読む。 『抽象の力』はキュビ

ひとつ大人になって忘れませんか

春の嵐。妻の入院の延期が決まる。病院の説明によると、優先順位の低い手術は全て延期らしい。政府からの要請により。仕方のないことである。 病院からの帰り道、上野の不忍池に出る。ひっそりとしている。人気がないのは、雨だけのせいでもないだろう。 池の向こうのマンションがぼやけて見える。その高層階には、妻の昔の職場の経営者が住んでいたはずだ。家族と別居中の彼は毎晩、風呂上がりにバスローブをまとい、窓の外を見下ろしながら、ワイングラスに注いだ果汁100%のぶどうジュースを飲んでいるら

【鎌倉野菜】ワインレッド/アスカカブ/コールラビ他

・ワインレッド 200円 ・ニンジン&パープルスティク(紫ニンジン) 200円 ・アスカカブ 200円 ・コールラビ 200円 (*)画像左から右 鎌倉市農協連即売所(レンバイ)で購入。 レンバイは現在4班23農家が入れ替わりで出店している。年間100種類以上の野菜が並ぶが、今日並んでいた野菜が明日も並ぶとは限らない。 「ワインレッドってどう調理したら美味しいですか?」と農家のお姉さんに尋ねると、「レタスだよ」と言われる。そうか、これはレタスか。サラダにしようかな。濃

夜さえもあなたは

散歩は気晴らしになる。近所を歩くだけでも。買い物は楽しい。豆腐屋で卯の花を買うだけでも。 鳥たちは調子がよい。雀、鶯、鴉、燕、山鳩、鳶、四十雀、その他よく知らないたくさんの鳥をみかけるし、たくさんの鳴き声が聞こえてくる。 散歩しながら、鳥たちの鳴き声をたくさん録音した。帰宅して部屋の中で再生すると、鳥の鳴き声の他に、がさがさ歩く音や、ぶおおおんと鳴る自動車の走行音が混じっている。部屋にいながら街歩きの気分。 夜、窓を少し開けてみる。ときどき、風に乗った波の音が聞こえると