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「毒親育ち」だと気づくことがまず第一歩

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こうやって毒親育ちに関する発信をしているわたしだけど、じぶんが真の意味で毒親育ちだと認識できたのは40歳を過ぎてからだったと思う。

両親はとんでもなく未熟な人たちだったし、いつも喧嘩ばかりだったし、父親は暴力的だったりモラハラだったりアル中だったりしたから、ふたりが「毒親」だという認識はあった。両親みたいな親にだけはなりたくないと思っていた。

でもそのころのわたしの理解はとても表面的だった。
「アル中でモラハラの父親とそれに虐げられるかわいそうな母親」という構図にうまく騙されていた。

真の意味でじぶんの受けた傷の深さを知ったのはずっとあと、夫が亡くなってからだった。


わたしが真の意味で傷ついて抱えていた深い哀しみはそんな表面的なことじゃなかった。
あまりにも危険だから、簡単には触れられないところに厳重に鍵をかけて保管していたのだ。そしてじぶんでもそのことをすっかりと忘れてしまっていた。

そのパンドラの箱が、夫の死という史上最大の衝撃によって期せずして開いてしまった。


わたしが本当に傷ついていたのは父親の暴力じゃなかった。

幼いわたしが本当に傷ついて、あまりにつら過ぎてその傷を受け止めることができないから体の奥底に閉じ込めてしまったもの。

それは母親の無関心と冷酷さだった。

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うれしいです!!!!