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"どう作りたいのか"を考える~「老後とピアノ」を読んで
居酒屋シリーズ第5弾です。
今回は、居酒屋メニューの中でも大物である「鶏のから揚げ」の前編です。
最近読んだ本「稲垣えみこ『老後とピアノ』,ポプラ社,2022」から、制作において「自分はどのように作りたいのか」が重要であると改めて認識しました。
「老後とピアノ」は、著者が50歳を超えてからピアノを習い直す(幼少期に習っていたとのこと)過程を描いたエッセイです。
子供のころはのめりこめなかった習い事も、大人になるともう一度挑戦したくなることがあります。
習い事、自身で継続していることとの向き合い方において、多くの気づきを得られる作品でした。
最も心に残った3か所を以下に引用します。
どれだけ衰えてもダメになっても、今この瞬間を楽しみながら努力できるかどうかが試されているのだ。登っていけるかどうかなんて関係なく、ただ目の前のことを精一杯やることを幸せと思うことができるのか?もしそれができたなら、これから先、長い人生の下り坂がどれほど続こうと、何を恐れることがあるだろう。
いくらテクニックがあっても、その曲を「こう弾きたい!」という思いがないと何も伝わってこない。
なるほど練習ってこういうことだったのか!
練習とは「自分を掘り起こすこと」だったのだ。硬く自分を覆っていたコンクリート、つまりは見栄とか、世間体とか、こうじゃなきゃいけないという思い込みとか、そういう硬い覆いを柔らかく掘り起こし、そも下に眠っていた一見平凡な、でも世界に一つしかない「石コロ」を取り出す作業が「練習」だったんじゃないだろうか?
いかに雑念に気をとらわれず、目の前のことに取り組み続けるか、というのは考えている以上に難しいことです。また、「こういうことを表現したい」という自分の中から出てくるモチベーションが、継続の要のような気がします。
いつも、目の前のことにエネルギーを注いでいきたいものです。
以下、鶏のから揚げ前編の制作工程です👇
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次回後編で、主役のから揚げが登場です。