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K~10th ANNIVERSARY PROJECT~

アニメK放映から十周年を記念して、今まで語られてこなかったグラウンドゼロの一部本編や、吠舞羅ラスベガス編、少し未来の話など様々なエピソードを一年をかけて更新していきます。GoRA…
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#長谷

K SIDE:PURPLE 09

著:鈴木鈴 「三輪一言さん、ですか?」  首筋の汗を拭きながら、紫は小首をかしげるように…

K SIDE:PURPLE 08

著:鈴木鈴  入ってきた客を見て、タカさんは目を丸くした。  長谷一心――半年ほど前に、…

K SIDE:PURPLE 07

著:鈴木鈴  秋が過ぎて、冬が来た。  その頃になると、紫の天分とは『目』の確かさだとい…

K SIDE:PURPLE 06

著:鈴木鈴  次の日。  紫は平然と空き地に現れ、長谷に稽古をつけてくれと頼んだ。 「………

K SIDE:PURPLE 05

著:鈴木鈴  天才とは、確かにいるものだ。  一通りの型を終えた紫を見て、長谷はあらため…

K SIDE:PURPLE 04

著:鈴木鈴 「痛いッ!? ちょっと、ミッちゃん、もっと優しくッ!」 「デカい図体して、情け…

K SIDE:PURPLE 03

著:鈴木鈴  月日は過ぎていく。  ヒグラシの声を聞く夏の夕べを、金色の落ち葉を掃き清める秋の夜長を、吐く息が白く曇る冬の朝を――紫は、何事もなく過ごしていった。  変化らしい変化は、なにも起きなかった。紫の年齢と学年がひとつ上がっただけで、それ以外は同じ日常が続いていくばかりだった。  変わらない日々の中で、時折、タカさんの言葉を思い出すこともあった。いつかきっと、『これだ』と思えるものが見つかる――残念なことに、その『いつか』はまだ訪れてはいなかった。訪れるかどうかさえ