流れ橋・上津屋橋
京都府南部を流れる木津川に架かる木の橋には風情があり、実際に見てみたいと急に思い立ち、伏見稲荷大社に行く途中に寄ってみました。
周りに何もないため、360°視界が広がり、全長365.5メートルの橋を往復するのはとても楽しいものでした。
流れ橋は昭和28年(1953年)に初めて架けられ、戦後間もない時期だけに、いかに安価でしかも洪水の被害の少ないものをと、あえて流れるように造られました。台風等の被害により、二十数回も流されているそうです。
時代劇定番のロケ地
昔から数え切れない程の映画やテレビの時代劇等のシーンで利用されてきた流れ橋。欄干(ランカン)がなく、丸太で組んだ橋脚の上に橋桁を渡しただけの素朴な姿は、時代劇撮影のロケ地として、人気を集めてきました。
流されても、かまわない
最大の特徴は、川が増水すると、流されてもかまわないという設計で造られていること。増水時に橋桁が水面に浮き、いかだのように流れることで水の圧力を受け流し、橋全体の崩壊を防ぎます。ワイヤーロープで橋桁と橋脚とが繋がれているため、ロープを引き上げるだけで橋桁を橋脚の上に戻すことができ、復旧にかかる時間を短縮できるというもの。
流れ橋のある場所
川に向かって右側の京都よりの方面に到着したため、案内の看板もなく、上津屋橋周辺は、木津川に沿って茶畑と農地が広がるばかりで何もあませんでした。川沿いの土手付近に車を停めていいのかどうか迷った末、近くの大きな病院(京都岡本記念病院)の駐車場をお借りしました。
後で調べると、対岸には流橋の看板や休息所もあり、また流れ橋無料駐車場もあるようです。
10月になると川の水量が増えて、更に風情があると思います。
最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。