#77_「学習観」が変容する学び
社会科で自由進度学習を進めています。
単元の導入段階で、子どもたちに「ゴール」を伝えます。「知識・技能」に関するゴールと、「思考・判断・表現」に関するゴール、この2つを設定することが多いです。
たとえば、中学校の地理的分野だと、こんなふうに。
ゴールを示したあとは、子どもたちが計画を立てます。たとえば、こんなふうに。
3時間構成であれば、3時間分の計画を一気に立てます。もちろん、計画は変更されることもあります。
子どもたちは、それぞれ、自分が立てた計画にそって学習を進めます。1人で進めてもいいし、仲間と一緒になって進めてもいいようにしています。
1時間の授業が終わるたびに、実際に何がどこまでやれたのか、そして、自己評価をして、ふりかえりを書きます。
まだまだ自由進度学習の駆け出しではあります。しかし、子どもたちからはいろんな声が聞こえるようになってきました。
そのなかでも、私の心に残っている声があります。
このような子どもの声を聞くと、子どもたちの「学習観」が更新されていっていることを実感せずにはいられません。
子どもたちは小学生のころから「授業とはこんなものだ」「学習とはこうやって進めるものだ」といった「授業観」や「学習観」を形作ってきています。
自由進度学習は「授業とは、先生の話をよく聞いて、みんなでペースをそろえて進めていくものだ」という「授業観」に変容を迫ります。
自由進度学習は「学習とは、先生の指示に沿って、決められた時間のなかで、決められたタスクをクリアしていくものだ」という「学習観」に変容を迫ります。
自由進度学習をすることで、「授業についての学習」や「学習についての学習」が実現していきます。そして、それらの学習は、子どもたちの「授業観」や「学習観」を更新していく可能性を大いに秘めています。
中学校の社会科で自由進度学習がどれくらい実現できるか。
子どもたちと一緒にチャレンジを続けてみようと思います。