#54_「先生が本を読む時間」
「ナスビの学校」には「先生が本を読む時間」があります。
「ナスビの学校」を設計するうえで、絶対に欠かすことのできない条件です。
今、学校の先生たちには「本を読む時間」がありません。このことは「先生たちが自分をアップデート(更新)していく時間がないこと」と言い換えてもよいはずです。
これまでの自分の実践をふりかえることにつながる読書ができれば、明日からの実践が楽しみになったり、ちょっとした工夫を加えてみようとしたりします。
これまでの自分にはなかった視点や考え方を知ることにつながる読書ができれば、これまでの自分の実践の意義と限界を知ることができるし、新たな実践を創造してみようというモチベーションを抱くこともできます。
先生たちにとっての「読書の効用」は、はかりしれないものがあります。
しかし、それでも、先生たちには「本を読む時間」がありません。勤務時間中に本を読んでいたら、おそらく、同僚の目が気になります。「へえ、あの人は、仕事中に読書をするくらい、ゆとりがあるんだなあ」と、ちょっとだけドライなまなざしを受けるはずです。「本を読むために休暇をとります」なんて言ったら、ちょっと鼻で笑われてしまうかもしれません。
しかし、読書とは、そんなものではありません。
読書は「自分を更新していくための大切な方法」です。
「先生たちが本を読む時間」を確保する学校は、「先生たちが自分自身を更新していく時間」を確保する学校です。
「先生たちが本を読む時間」を確保する学校は、「新しい実践」や「挑戦的な実践」を後押しする学校です。
「先生たちが本を読む時間」を確保する学校は、子どもたちの楽しく、豊かな学びを保障する学校です。
「ナスビの学校」には「先生が本を読む時間」があります。
「ナスビの学校」を設計するうえで、絶対に欠かすことのできない条件です。