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人材不足で倒産の危機!? 介護業界で今すぐ取り組むべき対策とは

人材確保の難しさを取り上げたテレビニュースで、ある運送会社の事例が紹介されていました。従業員16人で何とか業務を回していたものの、過酷な労働環境が原因で次第に退職者が増え、最終的には半分の8人にまで減ってしまいました。3年間、採用活動を続けても応募者はゼロ。
思い切って給与を50万円に引き上げましたが、それでも反応はなく、ついに倒産に追い込まれてしまったのです。運送業界は、値下げ競争が激しく、さらに今後は自動運転技術やドローン配送の導入が見込まれるなど、産業構造そのものが大きく変わる可能性があります。つまり、今後5年、10年で運転や配送といった仕事自体がなくなるかもしれず、若い従業員が将来に希望を持ちにくい状況があるのです。

一方、介護業界は産業構造の大きな変化が迫っているわけではありません(絶対にないとは言えませんが)。介護報酬が低く抑えられることはあっても、値下げ競争が起こる業界ではないため、他の業界に比べればまだ恵まれていると言えます。しかし、それでも人手不足により倒産に追い込まれる可能性があり、給与をいくら上げても人が集まらないという状況は、介護業界でも覚悟すべき課題です。
こうした状況を防ぐにはどうすればよいでしょうか。まずは、今いる職員の皆さんが辞めないようにすることが重要です。職員が辞める理由には必ず原因があります。家庭の事情といった職場以外の理由もありますが、実際にはそれは少数で、9割は職場内の問題や不満が要因となっています。特に人間関係の問題が大きいです。「仕事がきつい」という声も聞かれますが、その原因は、頑張る人と手を抜く人の差が大きいことなど、やはり人間関係やチームワークの不和に起因していることが多いのです。

このような職員の本音に向き合い、一つずつ改善に取り組んでいくことが大切です。全ての要望に応えるのは難しいかもしれませんが、比較的簡単に改善できる点も数多くあります。
不満を一つ解決すれば、退職の理由が一つ減ることになります。たとえば、チームワークを高めるためのコミュニケーション研修を実施することや、職員の本音を引き出すヒアリングやアンケートを実施することが考えられます。大切なのは、職員が辞めない職場づくりを目指して具体的な行動を起こし、それを継続して改善していくことです。状況が悪化する前に、先手を打って取り組んでいきましょう!

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