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習慣を味方につけるテクニック12(いい習慣を身につける編)

「人生を変える1番簡単な方法はなんだと思いますか?」
と聞かれた時、僕は習慣を味方につけることだと答えます。

人間の行動の43%は習慣的行動によってなされていると言われています。できる人は普通の人と何が違うのか。毎日を生産的に過ごしている人たちはどんな工夫をしているのでしょうか?

「習慣を味方につける」がその答えの1つです。よい習慣を身につけ、わるい習慣を遠ざけると、”自然と”理想とするような生活、行動ができるようになるのです。
ここでポイントなのが、習慣的な行動をするのに意志力はいらない、というところです。つまり本人は頑張っているつもりではないのに、他人から見たら頑張っているように見えてしまうのです。

朝の早起きが習慣になっている人は、何も考えず朝6時に起きますが、普段ギリギリまで寝て会社や学校に行って午前中ぼーっと過ごすという人からしたら「あの人は自制心が強くてすごいな」と感じるわけです。

ぼく自身の体験で言うと、大学2年生のころ英語学習のモチベーションが高くて、ゴリゴリ勉強しまくっていましたが、まだ日数が浅く結果も出ていないので周りの評価は特に変わりませんでした。それから時間が経ち4年生になる頃、自分はずっと英語の勉強を継続していました。そのおかげで、TOEICやTOEFLで結果が出て周りからの評価が上がりました。

ぼく的にはその結果が出た時期には大して頑張っているつもりはありませんでした勉強が習慣になっていたからです。

また、反対にわるい習慣に苦しむ人も大勢います。新しいダイエット法が絶えず開発されるのもみんな痩せたいと思いつつも痩せられなかったり、お菓子や脂っこいものをついつい食べてしまうから。タバコが健康に悪く、百害あって一利なしなのは分かっているけどやめられない、などなど。全く心あたりがない人なんていないのではないでしょうか。
"生活習慣病"はこういった”わるい習慣”によるものがほとんどと言えるでしょう。三大生活習慣病と言われる、がん、脳卒中、心筋梗塞による死亡者数は日本における死因の約50%。いかに多くの人がわるい習慣に悩まされているかがわかります。

今回のこのNoteでは、自分が読んできた書籍や論文の中から使えたテクニックや実体験を踏まえた考察、感想などを紹介し、みなさんの生活がよくなる手助けができればと思います。

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いい習慣を身につけるためのテクニックは、大きく2つに分けられると思います。
・続けるためのテクニック
・やめないためのテクニック

やめないためのテクニックとは、なんらかの原因で習慣が途切れそう、もしくは途切れた時の対処法や習慣が途切れることを防ぐことに焦点を置いたテクニックのことを指します。

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まず続けるためのテクニックについてです。上に載せた画像の通り、「ハードルを下げる」ことが最も有効な手段だと考えます。説明する8つのテクニック以外にも「ハードルを下げる」行動はやって損ないと思います。

ここで僕が身につけた習慣の1つ「日記」を実際に習慣化するまでの道のりに沿ってご説明します。最初に日記を習慣化しようと思ったのは4年ほど前。その頃は習慣化の知識も経験も浅く紆余曲折して習慣化にたどりついたので、参考にしやすいかと思います。それでは1つずつ説明していきます。

1.if-then プランニング

2.いいか悪いかで考えない

3.「する目標」と「しない目標」を組み合わせる

4.報酬を内在化する

5.とにかく繰り返すことでハードルを下げる

6.自己効力感のある人と付き合う

7.「場所」と「時間」を固定する

8.複数のテクニックを同時に使う


・if-then プランニング

言わずと知れたテクニックといっても過言ではないでしょう。知らないと言う方のために説明すると、トリガーとなる行動(夕食、歯磨き、シャワーなど)を決めておいて(if)、トリガーとなる行動をしたら(then)習慣化したい行動を必ずするように決めるというものです。

自分が実際にやったのはシンプルで、「夕飯を食べたらすぐに日記を書く」というものです。夕食は毎日食べますし、日記はできれば1日の終わりに書きたいので自然とこうなりました。

このテクニックはあらゆる習慣化に応用できますし、いろんな場面で使えます。歯を磨いたらスクワットをする、シャワーを浴びたら英単語の復習をするなど本当になんでもいいです。思いついたらとりあえず試してみて続きそうかどうか考えてみてください。

・いいか悪いかで考えない

意識しないとやりがちなこれも習慣化には邪魔になる可能性があります。自分の例で言うと「今日はちゃんと日記を書けた!自分偉い」「二日もサボってしまった。何をしているんだろう」などと考えてしまうことです。正直全く考えないことは難しいです。おすすめは、このような思考になった時に「なんのために習慣化したいのか」理由を思い出すことです。

自分が日記を習慣化したかった理由は、「筆記開示することでメンタルが安定する」「楽しかったことを文字にして記録することで1日を気持ちよく終われる」「過去の自分をたまに振り返って成長を実感したり、失敗から学ぶことができる」などです。これらの目的を思い出すことで、やらないという選択肢が消える感じがしました。僕が実際にやっていたことですが、ベッドの脇や机に「習慣を身につけたい理由」を書いて貼っておくのがおすすめです。おすすめのテクニックです。

・「する目標」と「しない目標」を組み合わせる

これも相当効果の高いテクニックだったので実体験を使って説明します。自分は夕飯を食べながらYouTubeを見るのが日課です。そして夕飯後すぐ日記を書くと言っておきながら、夕飯後もだらだらYouTubeを見てしまい全然イフゼンが機能していないことが多々ありました。

そこで「しない目標」を合わせて使うことにしました。「夕飯後1時間はYouTubeもケータイも見ない」これによって夕飯の後1時間を読書や日記を書く時間に使うようになりました。

他にも実践している「しない目標」は「午前中はSNSを見ない」「夕飯まではYouTubeは見ない」

などです。これで頭が働く午前に集中して勉強できるようになりました。毎日しない目標を立てる必要はありません。土日だけこの方法を取り入れるなど段階的に、できる範囲で「しない目標」を活用してみてください。

・報酬を内在化する

難しく書いていますが、要するに「行動そのものを楽しむ」ということです。適切なご褒美の設定が目的の達成にいい影響を与える場合もありますが、科学的にも、そして僕の体感としても、習慣のように長期間続けるようなものにはご褒美の設定は邪魔になる可能性が高いです。ご褒美を使うのは短期的に頑張りたいときなどが無難かと思います。

でも行動そのものを楽しむってどうやるの?と思いますよね。日記の例で言うと、

・その日あった楽しいことを思い出すので、いい気分になってくる

・これを書くことでメンタルが安定するんだなと思うと書きたくなってくる

・毎日続けられている、ノートがどんどん埋まっていくという事実が自分の自信になっていく

のような感じです。勉強や筋トレなどにおいても、「ご褒美のために頑張っている人」が「勉強大好きな人や筋トレ愛好家」に勝てないのもこれである程度説明がつきます。

好きになることが継続には1番ということです。ノートが埋まっていくように、自分が成長している、”前に進んでいる感覚”を感じやすい工夫をするのも大事です。

・とにかく繰り返すことでハードルを下げる

そんなのわかってるわ、という声が聞こえてきそうですが、やはりこれは外せません。回数をこなすことで、その行動を選択する確率がどんどん上がっていきます。習慣化したい行動を繰り返していき、「ハードルが下がってきたな」と感じたらこっちのもんです。

ここでは違う例を出したいと思います。自分は体育会系の部活に入っているのですが、COVID-19でかなり長い期間部活動ができませんでした。運動時間が減り、食事に気をつけなきゃなと思って始めたのが朝ごはんをオートミールに置き換えることです。

簡単にいうと、低カロリー、高タンパクで健康にいいけどそんなに美味しくない朝ごはんを食べるようにしたのです。正直最初は嫌でパンケーキとか食べたいなーと思うことも多かったのですが、今まで誇張抜きで500回くらいほぼ同じものを食べてきたので今では何も思いません笑。むしろ味が好きになって毎日朝ごはんでテンションが上がっています笑

これが回数をこなすことの威力です。何十回、何百回と繰り返すことでその行動が当たり前になるんです。

少し違う見方もできると思っていて、「高いハードルが当たり前になる」と考えることもできます。自分は基本6:00-7:00くらいに起きているのですが、休日は7:30-8:00くらいに起きます。休日にそのくらいの時間に起きると「よく寝たな」と思います。ですが平日でも普通に8時9時まで寝ていた時は、7:30に起きてよく寝たなとは思いませんでした。

”繰り返すこと”は理想の自分に近づく有効な手段だと思います。

・自己効力感のある人と付き合う

「自己効力感」とは社会的認知理論の中で使用される心理学用語の一つで、スタンフォード大学教授のアルバート・バンデューラ博士によって提唱されたものです。細かく分けるといくつか種類があったりするのですが、簡単に言えば、人が行動や成果を求められる状況下において、「自分は必要な行動をとって、結果を出せる」と信じられる力を言います。

難しいこと言っているようですが、1人くらいはこうした「自己効力感」の高い友人がパッと思いつくのではないでしょうか?そういった人と長い時間を共にし、影響を受けることで習慣形成にも役立つということが言われています。

思いついた自己効力感の高そうな友人にいますぐ連絡してみましょう。ご飯に行くでも遊びに行くでもなんでもいいです。誘われて嫌な人なんてほとんどいません。すぐ行動に移すことが大事です。

・「場所」と「時間」を固定する

if-thenのテクニックで時間やタイミングを固定している人は、できれば「場所」も固定してみましょう。例えば僕は、日記は基本的に決まった机の上でしか書きません。

さらに上級のテクニックとしては、行動と場所を一対一対応で使うことです。「この場所ではこれしかしない」のような感じです。

「ベッドでは読書と睡眠しかしない」

「勉強机では勉強しかしない」

などルールを決めるとその行動に集中できますし、その場所にいくという行為がif(トリガー)になるのでとても効果的です。

・複数のテクニックを同時に使う

習慣化のテクニックを複数同時に導入することで、習慣化の成功率が上がることがわかっています。今までに紹介したテクニックの中で、これいいね!と思ったテクニックをいくつか使って習慣化にチャレンジしてみてください。最初の3つあたりを同時に使うのが特におすすめです。


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次にやめないためのテクニックを紹介します。習慣を作る時に必要な期間はどれくらいか。今有力な説では、習慣化には「60-90日程度」必要と言われています。この期間はもちろん難易度や工夫で変わります。

いっときのモチベーションだけでは3ヶ月も持たないので、やる気がない日にどうやって継続するか、習慣が途切れてしまった時にどう対処するかを考えるのがこの「やめないためのテクニック」です。

自分はこれをかなり大事だと考えています。なぜかというと、始めたはいいけどモチベーションが続かなくていつの間にかやめてしまうということが多かったからです。いわゆる三日坊主です。こんな言葉があるくらいですから誰しも経験はあるのではないでしょうか。

習慣化の本の中には、「モチベーションを上げるな」と指導している本もあるくらいです。僕の経験としては「モチベーションがあるときに、モチベーションが無くなった時の対処法を用意しておく」ことで習慣化の成功率がグッと上がりました。

9.リカバリーの回数を記録する

10.考えうる障害に対して、if-thenルールを作って対策

11.パブリックコミットメント

12.習慣の中断=失敗ではない


・リカバリーの回数を記録する

自分が日記を習慣化しようとしていた時の例をあげると、

1日日記を記録できなかった→でも次の日はできた

めんどくさくて3日サボってしまった→また毎日つけ始めた

こういった場合を”リカバリーできた”として回数を数えていました。これの何が良かったかというと、さまざまな理由で日記をつけなかった時に、「今まで○回もリカバリーできたんだから今回もすぐできる」と思えるというところです。

これをつけていないと、「またサボってしまった。何回失敗するんだ、、。」とネガティブになりがちですが、回数を数えていると中断をむしろポジティブなものとして捉えることができました。

「ここでまたリカバリーできれば10回もリカバリーできた事になる。そうなったらもう何回サボっても習慣は無くならなそうだな」のように考えることができます。

日記の場合、リカバリーの回数を表紙などに正の文字などでメモしておけばいいだけなので楽ちんですしおすすめのテクニックです。

・考えうる障害に対して、if-thenルールを作って対策

習慣形成の妨げになりそうなことをいくつか書き出します。多すぎても難しいので3つくらいがいいかと思います。そして、その妨げになりそうなことが実際に起きた時、どのように対処して習慣を継続するか対策を考えて書いておきます。

自分の場合は

旅行などで家に帰ってこない→ケータイの日記アプリに記入する

飲み会に行って帰ってきても書かない→飲み会の前に書く

疲れすぎていて書かない→夜遅く帰ってくる時は、出かける前に書いてしまう

の3つです。これは今も継続して適応しています。三つ目なんかは少し曖昧であまり良くないのですが、とにかく「今日は帰ってきてから書く元気なさそうだな。」と思ったら午前中に家を出るときだろうが、日記を書いてしまうことにしています。続けることに意味があるというのもありますし、帰ってきてやっぱり書けたという場合は続けて書けばいいだけなのでそのようにしています。

・パブリックコミットメント

聞き慣れない人もいるかもしれませんが、簡単にいうと「公言する」ということです。友達に「ダイエットする」と宣言しておくのでもいいですし、Twitterで「半年で5kg落とします!」と宣言するのでもいいでしょう。

これもかなり効果が高いなと実感しています。目標を友達に言っておくことで、手助けしてくれる場合もありますし、「俺も一緒に頑張る」といって仲間になる場合もあります。目標を達成しないと恥ずかしいという適度なプレッシャーも発生します。

ぜひ、思い立った時に後先考えず思い切って宣言しちゃいましょう。

・習慣の中断=失敗ではない

1つ目のリカバリーの話とも通じるのですが、1日習慣をサボっただけでは習慣化の効果はそれほど薄れないという実験結果もあります。一回の失敗や中断に落ち込まないようにしましょう。リカバリーのチャンスだと思いましょう。何度もリカバリーするとやがてそれが自信に変わっていきます。

最後に

いかがでしたでしょうか。自分が実際に使って良かった12個のテクニックを紹介しました。是非一つでもいいので試してみてください。次は「悪い習慣を断ち切る」編です!

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