小説だけに許された表現
こんばんは佑樹です。
あなたは、考えたことがありますか?
居酒屋で聞くノンフィクションの話しと、小説を読んで出会うフィクションの物語の違いについて。
どちらの方があなたの記憶に残っていますか?
もちろん生活スタイルとして、お酒を飲まない人もいるでしょうし、反対に小説を読まない人もいるでしょう。話しが上手い人もいれば下手な人もいます。でも、受け手に届く「物語の特性」を限りなく正確に理解しようと行動しなければ営業としてもマーケターとしても成功できません。
再三、私は、「営業の価値は、感動を生む物語を作り出すこと」だと伝えてきました。では、感動する物語とは、どんなものでしょう。どんな時に感動をしていますか?どんな時にモノを買う意思決定をしていますか?
「感動の作り方が分かれば苦労しない。」と私もよくお客様から言われます。
でも、それでも、考え続けてください。
そうした一歩一歩の積み重ねでしか能力は開花していかないのだから。
感動とは、要するに予想を上回ってきた時に起こる現象です。
つまり、感動を引き起こすためには、予想を上回りやすいように演出すればいいのです。
「簡単に言うな、じゃあやってみろよ」という声が沢山聞こえますね。
説明しますのでここから先の内容にちゃんと付いてきてください。
感動を生み出すその方法は、
絶対に表面化するはずのない感情を、特別に見せてあげればいいのです。
それが、最も簡単に感動を作る技術の一つです。
例えば、あなたが恋人と言い合いになり喧嘩をしたとしましょう。
お互いにすれ違い、仲直りの落とし所を探すけれども、なかなか上手く事が進まないような状況は、誰しもある程度は経験があるかと思います。
あなたは、そんな時どのように仲直りに持っていきますか?
・時間に解決を委ねる
・何かプレゼントを買って彼女や奥さんのご機嫌をとる
・いち早く素直に謝罪をする
色々人それぞれ、解決法はあると思います。
しかし、そのどれも感動を作り出すものではありません。
では、どうするのかというと、友人や家族から自分の思いを彼女や奥さんに伝えてもらうのです。
状況を想像してください。
喧嘩別れしそうな状況で、彼女は友人や家族に相談するでしょう。その時に友人から、「〇〇(彼女&奥さん)がもうすぐ誕生日だから、その時にいいホテル予約したいんだって〇〇さん(彼氏&旦那さん)言ってたよ。そのためにもっと稼ぎたいんだ。って」
実際にあなたの彼女や奥さんが、「今一緒にいる時間」と「誕生日旅行の時間」のどちらに大きな価値を置いているかは人によってそれぞれですが、自分のことを想って頑張ってくれている相手の行動を知って何も感じないパートナーがいるだろうか。
少なくとも、「嬉しい。」の感情は100%生み出されるはずです。
それが、仲直りのきっかけに繋がります。
これが、私が言う絶対に表面化するはずのない感情です。
人は、それぞれに誇りがあります。
貧乏な家庭に生まれたけれども、子供にはそんな心配をかけないように気丈に振る舞い、黙って真面目に仕事場に向かう親の気持ち。
本音を言うと体のあちこちが悲鳴をあげているけれど、チームのエースで精神的支柱だから、故障の雰囲気など微塵も悟られないように強気で踏ん張る選手の気持ち。
人は誰しも、秘密を持っているのです。
そして、その秘密を「話せる人」と「隠される人」が存在します。
感動とは、予想を上回る結果に出会った時に生まれるものです。
あなたの秘密は、誰も知らないし、知る由もない。
だからこそ、それが相手に届いた時「感動」が生まれるのです。
補足しておくと、「間接的」にという手段が最も効果があると私は考えています。本人が自己アピールするよりも、他人から伝わる方がより特別感や真実感を演出できるからです。
さあ、ここで話しを戻しますが、最初の質問を繰り返します。
居酒屋で聞くノンフィクションの話しと、小説を読んで出会うフィクションの話し、どちらが感動しますか?
答えは、小説です。
回答に対して私の主観が0とは言い切れないですが、ちゃんと理由も説明します。
理由は、小説の世界では、表面化するはずのない感情を無制限に見せる事ができるからです。
小説の世界では人物の内面的感情まで細かく表現できるが、現実の世界では隠される側の人間がいる以上、その表現に限界が生まれます。
秘密を特別に見せてくれているからこそ、あんなにも完成度が高い作品を生み出す事ができるのです。
もし、ご意見あれば遠慮なく気軽にコメントしてくだされば嬉しいです。