マガジンのカバー画像

いつか観た映画

49
映画をめぐる回想。
運営しているクリエイター

記事一覧

いつか観た映画・アレクサンドル・ソクーロフ監督『太陽』(ロシア・イタリア・フラン…

イッセー尾形さんの一人芝居の中で一番好きなネタは、「アトムおじさん」である。深夜のフジテ…

三上喜孝
3週間前
2

いつか観た映画・大林宣彦監督『海辺の映画館 キネマの玉手箱』2020年

大林宣彦監督の遺作となった映画『海辺の映画館 キネマの玉手箱』(2020年公開)には、じつに多…

三上喜孝
4週間前
1

いつか観た映画・大林宣彦監督『金田一耕助の冒険』(1979年、東映)

先日、BS松竹東急で大林宣彦監督の映画『金田一耕助の冒険』が放送されていて、とても感慨深か…

三上喜孝
1か月前
6

いつか観た映画・黒澤明監督『生きる』(1952年)

黒澤明監督の映画『生きる』といえば、劇中で歌われる「ゴンドラの唄」が有名である。 「命短…

三上喜孝
1か月前
6

いつか観た映画・新海誠監督『君の名は。』(2016年公開)

映画『君の名は。』の公開当時、いろいろな人から「観た方がいいよ」と薦められた記憶があるが…

三上喜孝
1か月前
3

いつか観た映画・森谷司郎監督『八甲田山』(1977年)

映画「八甲田山」の高倉健は、やはりかっこいい。 上層部が、八甲田の雪中行軍という無謀な提…

三上喜孝
1か月前
2

いつか観た映画・『PERFECT DAYS』(ヴィム・ヴェンダース監督、2023年、日独合作)再論

あるPodcast番組を聴いていたら、「フィクションのドラマには絶対出てこない日常生活」というテーマで2人の若いパーソナリティーが雑談している回があり、それがなかなか面白かった。 あたりまえすぎる日常はドラマの中では描かれないのではないか、という仮説をもとに、私たちの日常生活で、ドラマの本筋とは関係のないという理由でカットされる場面にはどんなものがあるかを、あれこれと出し合っていた。 たとえば、トイレに行って用を足す場面がそうだ。大勢で飲み会をしたりデートなどで映画を観たりす

いつか観た映画・黒澤明監督『生きものの記録』(1955年)

黒澤明監督の映画「生きものの記録」(1955年)は、おそらく黒澤監督の映画の中でもっとも地味…

三上喜孝
2か月前
6

いつか観た映画・高畑勲監督『かぐや姫の物語』(2013年公開)

高畑勲監督の遺作となってしまった『かぐや姫の物語』は、古典文学「竹取物語」を独特のタッチ…

三上喜孝
2か月前
4

いつか観た映画·小泉堯史監督『雨あがる』(1999年公開)

山本周五郎の短編小説を黒澤明監督が脚本化したこの作品は、黒澤監督の手で映画化されることな…

三上喜孝
2か月前
6

いつか観た映画・『死刑台のエレベーター』(フランス、ルイ・マル監督、1958年)

フランス映画「死刑台のエレベーター」はとても思い出深い映画である。 高校時代、必修クラブ…

三上喜孝
2か月前
5

いつか観た映画・岡本喜八監督『肉弾』1968年公開)

2018年に大林宣彦監督へのロングインタビューをした時、いろいろなお話が出たのだが、一つ興味…

三上喜孝
3か月前
3

いつか観た映画・『ナイトクローラー』(ダン・ギルロイ監督、2014年、日本公開2015年…

2021年に放映されたNHKの朝の連続テレビ小説「カムカムエブリバディ」で、オダギリジョーさん…

三上喜孝
3か月前
1

いつか観た映画・黒澤明監督『虎の尾を踏む男達』(1945年製作、1952年公開)

以前、歌舞伎に詳しい友人から、 「黒澤明の『虎の尾を踏む男達』の感想を教えてください」 と言われたことがあった。戦争末期の1945年に製作された作品で、歌舞伎の「勧進帳」を題材に映画化したものである。 しかし申し訳ないことに、そのころは黒澤明監督の初期の作品をほとんど観たことがなかった。そこで、観てみることにした。 この映画、「強力」役の「エノケン」こと榎本健一が、かなりキーマンになっている。 エノケンの芝居を見て思ったのは、 「我々の世代でいうところの、加藤茶だな」 という