面白い本を紹介します!(但し読んでいないものに限る
読書好きの方なら、ピンとくる本があるかもしれません。
そう、『読んでいない本について堂々と語る方法』です。
ここでは、全く読んでいない本、ざっと目を通した本、読んだけど内容を忘れてしまった本について書いてみようと思います。
普段読まないジャンルの本に挑戦したい方や、私と同じように読んでいない本について堂々と語ってみたいという少し怠け者の方にも、きっと面白いと思います。
読んでいない本について堂々と語る方法
まずはこの本を紹介するのが妥当かなと思ったので、これから説明します。
ピエール・バイヤール著、大浦康介訳。ちくま学芸文庫から出版されている、いわゆる名著です。
皆さんは「読んでないけどこの本について語りたい」というときありませんか?
そんなときにぴったりなのがこの本です。
よく考えたら、司書さんや書店員さんが全ての本を読んでいるわけがないですよね?
一日に出版されている本の数は200冊ほどあると言われています。これら全てを読んでいる人間は、おそらく途方もない重力により時間の流れがとても遅くなる、例の部屋を持っている人だけでしょう。
では彼らはどうやって読んでいない本をお勧めしているのでしょうか。そのヒントがこの本の中に書いてあります。むしろ本を紹介するプロとしては、全ての本を読まずに紹介できるくらいでないとダメだという、衝撃的な内容も書いてあった気がします。
あなたはその本を最後まで読んでから紹介しますか?それとも、とりあえずこの本を読んで堂々と語ってから、実際に読んでみますか?
もちろん私はまだちゃんと読んでいません!!
働き方の統計学 データ分析で考える職場の問題
平野茂実著オーム社から出版せれている学術ホです。統計学について学んでみたいけど何からやればいいからんという社会人の方におすすめの本です。
統計学などの学問において実際に仕事に活かしたり生活に活かすためには、活用できる形に噛み砕くいわゆるエンジニアリングが必要です。
この本では、超体育会系体質の食品卸商社の人事部が統計学を活用して働き方改革を進めるという具体例を通じて、統計学の実践的な使い方を学ぶことができます。
ここまで聞いて「でも、別に働き方とかぶっちゃけどうでも良いかも」という人もまあ聞いて下さい。
会社で使われる統計は、どういう数字を使ってよく見せるかというダークパターンのようなものもあります。それについてもこの中にある統計知識を使うと気づく術を持つ事ができます。
「数字は嘘をつきませんが嘘つきは数字を使う」という名言があります。これにプラスして一見関係ありそうに見えても統計的に分析すると関係ないことが分かったりする場合もあります。あなたが嘘つきになってしまわないためにもこちらの本を読んで見る価値アリです。
随所にストーリの漫画が差し込まれていたり会話ベースで話が進むので文系でも安心ですよ。
ちなみに僕はパラッと読みました!!
脳とココロのしくみ入門
こちらの本は加藤俊徳さんが朝日新聞出版から出版されている本です。
皆さんは「なぜうちの上司はこんなに自分勝手なのか」とか「どうしてこの人はこんな言い方をするのか」と腹を立ててしまったことはありませんか。
そんな日々のストレスを少し緩和する方法があります。それは、実際になぜそうなっているのかを脳科学的に理解することです。
例えば、視覚障害のある人がいたとします。白杖などを持っておらず、障害が分からない場合、ぶつかられたら嫌だなと思いませんか?でも白杖を持っていて、視力に不自由があると分かれば、ぶつかられたときに申し訳ないという気持ちのほうが強くなりますよね。
理由が分かっていれば納得しやすいのです。
この本を読むことで、ある行動を理解するための脳領域が活発でない人もいるため、結果としてその言動につながったのだと理解できるようになります。
これが分かっているだけでかなり楽になります。嫌なことをされても「まあ、その部分が活発ではないのだろう」と納得できるのです。
そして何より、あなたがより良い行動を取るためにどの部分を鍛えていけばよいかが分かります。
脳は使わなければ衰えていくのです。あなたは、嫌だと感じる人のような言動をしてしまう人にならないために、この本を読んでみてください。そして、他人の言動にイラッとしてしまったとき、この本を読んでその人がどうしてそんな言動に至ったのか考えてみましょう。
ちなみに私は元上司の言動に非常に困らされていたので、一部だけめちゃくちゃ読んでます。
はずれ者が進化を作る
稲垣栄洋著、ちくまプリマー新書から出版されている新書本です。
「個性が大切」と言われますが、学校では周りと同じようにするよう求められ、作文の内容を修正されたりします。そして社会に出ると突然「個性を大切に」と言われ、「個性って何だ?」と戸惑ったり、自分は短所ばかりだと落ち込んだりする、そんな社会ですよね。
雑草は倒されたとき、あえて倒れたままでいることが結果として種を広げることにつながったりするそうです。著者の稲垣先生は、一般に雑草と呼ばれる植物の研究者で、この本以外にも多くの書籍を出版されています。
植物や動物は、必ずしも強者だから繁栄するわけではないそうです。
飛べなかったからこそ繁栄した鳥や、足を退化させたからこそ生き残ったミミズなど、一見「頑張らなかった」ように見えるからこそ生き残った生物たちがたくさんいます。
皆さん、この本を読んで、何が本当の強さなのか、何が個性なのか、今見失ってしまっているものを見つけ直してみてください。
僕も、これからこの本を読んで探してみようと思います。
紹介した書籍まとめ
『読んでいない本について堂々と語る方法』ピエール・バイヤール著大浦康介訳ちくま学芸文庫
『働き方の統計学 データ分析で考える職場の問題』平野茂実著 オーム社
『脳とココロのしくみ入門』加東俊徳著朝日新聞出版
『はずれ者が進化を作る』稲垣栄洋著、ちくまプリマー新書
読んでない本について堂々と語ってみました
ここまで読んでいない本について語ってみました。
意外とスラスラと書くことができて驚いています。皆さん、本は最初から最後まで読まなければ意味がないと考えてしまっていませんか?確かに、最初から最後まで熱量を持ってすべての本が読めればそれに越したことはありませんが、そういう本ばかりではありませんし、そういう人もほぼいないと思います。
もちろん、紹介する以上は読んだほうが絶対良いです。でも完璧に読まなくても良いと思って、気軽な気持ちで気になったところに付箋を貼るくらいの感覚で本を読み始めてみれば、読書のハードルを下げてより読書がやりやすくなると思っています。ぜひ参考になれば幸いです。
皆さん、今回紹介した本で気になるものがあればぜひ読んでみてください。そして良ければ、あなたの読んでいないけど面白そうな本を教えてください。
この遊びにここまで付き合っていただき、ありがとうございました。ぜひ気軽に読書を楽しみましょう。
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