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本を読む/#6僕が昔から大切にしている言葉 /『晴れた日は図書館へ行こう』のある一文


皆さんは、自分の中で指針にしていたり、大事にしている言葉はありますか?
僕には間違いなく僕の人との関わり方、特に言葉の使い方に関してとても大切にしている言葉があるのでそれについて話そうと思います。


晴れた日は図書館へ行こう

この本は函館に蔦屋ができたばかりの頃、新しいものが好きな両親が函館旅行のついでに蔦屋に連れて行ってくれて、その時たまたまタイトルと表紙の雰囲気に引かれて買った本です。
図書館に通う読書をするのが日課で本が大好きな女の子しおりちゃんが、図書館や学校で起こる小さなトラブルを本をきっかけにして解決していくお話になっています。
当時は北海道の田舎の小さい町に暮らしていたので、本の中の街の規模感や図書館の大きさ等色々と羨ましいと思ったり。
しおりちゃんの周囲の人たちに対する対応が優しさのある少し大人な対応で偉いなと感じていたことを覚えています。
本を読み始めたのは「謎解きはディナーのあとで」がきっかけでしたが、
読書が好きになったのはこの「晴れた日は図書館へ行こう」がきっかけです。

僕が大切にしている言葉

「晴れた日は図書館へ行こう」の中にこのような文章が出てきます。

言葉はわたしたちの、剣であり、盾であり、食事であり、恋人である。
言葉は時に、剣を防ぎ、盾を壊し、食事を隠し、恋人を奪う。

あなたが言葉の海に漕ぎ出すときには、言葉は船にもなるだろう。
あなたが言葉の空に飛び立つとき、言葉は羽にもなるだろう。
そしていつかあなたが新しい世界に旅達なら、
言葉の川を言葉の橋で渡り、
言葉で作られた扉を、言葉の鍵で開けるだろう

晴れた日は図書館へ行こうp210


物語に出てくる作家さんがこの言葉を言います。
当時の僕にこの一文がとても刺さりました。
僕は、小中通してあまり友達が多い方ではありませんでしたし、勉強も真ん中くらいでしたし、運動能力や容姿について嫌な事を言われる事も多かったので言葉によって良いことが沢山ある反面言葉によって命を落とす事になったり、大切なものを失ったりする、言葉の力を体感していました。
そんな時にこの言葉を見て、改めて言葉というものは良い方にも悪い方にも強力でそれによっていろいろな世界が開けるものだと感じました。

大学のサークルで起きた事件

僕は大学のサークルでアカペラをしていました。
音楽なんてやってこなかったのですが、3年生の先輩がやっていたパフォーマンスを見てやってみたいと思ったのがきっかけです。

サークルの体験に行くと学内でライブなどのイベントを企画運営するサークルを兼部していた事もありとても喜ばれたことを覚えています。
話が逸れました。

そんなふうに入ったサークルで順調にチームを組んで活動していたのですが、ある日2年の先輩2人と僕1人で飲みに行く機会があり、僕はその場で酔った先輩の1人に同期の悪口をしこたま言われました。

今までそんな事は無かったのでかなり心に来ました…僕の心の中に封印して置いて同期達には楽しくアカペラをやって欲しいと考えていたのですが、明らかに様子がおかしかったらしく3年生の先輩方と同期にこのことを白状しました。

話を聞いてくれた先輩方は、僕と件の先輩と3年生、信頼できる同期交えて話す場を作ってくれました。
この時僕は酔って僕に色々と言った先輩にこの言葉の話をしました。
その先輩に伝わったか分かりませんが、その場にいた人達には、伝わってくれたようで。僕がどんな事を大切にしているか分かってくれました。

自分一人の犠牲で解決しようとするのはやめてちゃんと相談しなさいと怒られました。良い同期をもちました。

言葉がきっかけで起きて言葉の力を使って終わらせることが出来たこの事件は僕を象徴する事件だったと思っています。
言葉は1番わかりやすいです。普段どんな言葉を使っているかどんな事を言うかで、行動の意味も解釈が変わります
だからこそ自分がどんな言葉にはとても気をつけていました。

厳しいと強い言葉を使うことは違う

優しいだけじゃダメでリーダーには厳しさが必要だとよく言われます。僕もこの意見には賛成です。
でも厳しさを強い言葉を使って叱ったりすること、大きい声で叱責することだと思っている人が多くいる気がしてなりません
厳しさとは、その人にできる範囲の中で高いレベルを求めて、成長を願い低いところで満足せずに高いレベルを求めたり、その人が間違えた方へ行った時、しっかりと軌道修正を図る行為です
決して怒鳴りつけて恐怖で理解させたり、無理難題を押し付けることではありません。
強い言葉は力を与えるものでは無いです。相手の心を壊し命を奪う事もある剣です。
最近だとSNSでの誹謗中傷もそうですが、言葉が簡単に人の命を奪えることや人を再起不能に出来ることを知らなかったり軽く見ている人が多い気がしてなりません。

言葉が自分を作る

あなたの周りの人達があなたをどんな人か判断するいちばん大きな材料が言葉だと思います。
酷いことばかり言って人を選んで弱い人には強く強い人には下手に出る僕の元上司は、パートさんたちからほとんど信頼をされていませんでした。
逆に僕が前職で信頼を得れたのは、商品の製造や品出しなどやって貰った時にその度、感謝を伝えるように意識していたり、良いところは褒めたり直さないといけないところはしっかりと伝えていた事が大きかったと感じています。
言葉と行動に一貫性がない人、自分が言ったことを覚えていない人は信用が揺らぎやすいです。
信頼が揺らぐと良い方に言葉を使っても信じてもらうまで時間がかかります

言葉は…

皆さんは、言葉についてどれくらい考えて使っていますか?
SNSで簡単に言葉が拡散していく社会になって言葉の重さが軽くなってしまったように感じますが、炎上などを見ていると言葉が引き起こす災いは以前より大きくなっています。
どうせ広げるのなら、優しさのある言葉を広げていきたいですね

ここまで読んで頂きありがとうございました。
今一度「言葉」について考える機会になれば嬉しいです。
「晴れた日は図書館へ行こう」面白くて優しくて考えさせられる話が多いのでぜひ読んでみてくださいね。

余談ですがこのnoteを描くためにアマゾンでこの本の販売状況も見てみたのですが、気付かぬうちに更に2巻同シリーズで出版されていたのでそちらも買って読むのが楽しみです。かなりテンションが上っています。
読書が好きな人には、本を中心に進む優しい物語がきっと気に入ると思うのでぜひ読んでみてください。

1巻

2巻

3巻

4巻(最新刊)


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