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悪いことばかりじゃなかったんだよ、きっと。

こんばんは。
あなたに届けたい本を紹介するりぃです。

2020年、謎のウィルスが世界に猛威を振るい、わたしたちの生活は一変しました。

外出自粛要請、緊急事態宣言、新しい生活様式、マスク生活…

あの日々がもたらしたものを今でもふと考えることがあります。

きっと一番影響を受けたのは子どもたちなのではないかと思います。

息子もちょうど幼稚園の入園を控えた時期で、入園式は延期、登園はマスクをつけて6月からとなりました。
年長だった娘は、お泊り合宿が全て中止になり、その時期にしか体験できない様々なことを諦めなければなりませんでした。

でも、わたしはそんな子どもたちのことを、"コロナ世代”とか”ディスタンス世代”なんていう言葉でまとめたくはないのです。

今日は、あの日々が子どもたちにもたらしたものを考えさせてくれる2冊を紹介したいと思います。

小学校3年生の春からの数年間をコロナ禍で過ごした二人の少女の、あの頃と現在と未来のお話です。

コロナを経験して感じたこと、考えたことは本当に人それぞれ違っていて、どれが正解で、どれが間違いかなんてなくて。

コロナを経た世界の見え方もきっと人それぞれ違うはず。

でも、瀬尾さんの描く世界はとにかく圧倒的に優しくて泣けました。この題材を瀬尾さんが描いてくれたことに感謝しかありません。

送るべきだった日常。用意されていたであろう未来。そこにあったはずの喜びや楽しみ。それに付随する悲しみや困難。私たちはそれらを手にすることは、できなかったかもしれない。だけど、私のもとにはあの日々が連れてきてくれたものがたくさんある。どれも失いたくないものだ。

私たちの世代は

コロナウィルスが猛威を振るったとき、もうわたしは十分すぎるくらい大人
でした。
だから何とか自分をごまかしながら生きてこられたこられたけれど、子どもたちにとってこの期間がどれだけ長かったか…。
一生懸命取り組んできた部活動の試合やコンクールが開催されなくなったり、修学旅行が中止になってしまったり。
人生でたった一度きりしかないその経験を奪われて、どれだけ悲しい、悔しい想いをしたんだろう…と考えると胸が苦しくなるけれど、この物語の子どもたちは違っていました。

ちゃんと自分たちで考えて、今できる最善の道を探すことを諦めていなかったし、何よりとても楽しそうでした。

日本のいろんな場所から、年齢も性別も置かれた環境も全く違う子どもたちが、同じ時間に星空を見上げ、星をつかまえる。

星をつかまえるっていう表現が素晴らしすぎるし、こういう言葉のチョイスひとつをとっても辻村さんの天才ぶりが垣間見れます。

子どもたちを支える大人たちもみんなかっこいいんだなぁ!

わたしもこんな大らかな心で子どもたちをどっしり見守れる大人になりたいです。

コロナは確かにわたしたちから、いろんな経験や機会を奪ったけれど、その中で、みんな必死に前を向いて頑張ってきたっていう事実を忘れたくなくな、と思いました。

この二冊を読んで、その頃を改めて振り返るきっかけにもなったし、モヤモヤしていた気持ちが救われたような気がしました。

気になった方はぜひ読んでみてくださいね。

では、また。


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さくら りえ@365日読書するライター
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