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小林秀雄論ー総括と目次ー
小林秀雄論ー総括と目次ー
㈠
批評家、小林秀雄を、批評するという困難が、最初にあった。どの様に書けば、適切に論が運ぶか、という事を考えもしたが、取り敢えず、必死に書いてみると思いもよらぬものが現出する。しかしそれを捨て去ることは出来なかったのであって、其の侭、小林秀雄論として、ここに記載して来た。幾分、小説家を論じることは過去にもやったことだったが、批評家を論じることの難しさを痛感した。しかし同時に、小林秀雄を見直す良い機会に臨めて、良かったと思って居る。小林秀雄は、単に賢いだけではない、最も、自己というものを悉知していた人だったと思う。批評家、の確立にこれだけ信念を注いで、生き抜いたその根性が、余りに眩いばかりである。これにて、小林秀雄論の総括としたい。
㈡
目次
①小林秀雄論ー序説、何故賢いのかー
②小林秀雄論ーXへの手紙、雑考ー
③小林秀雄論ーモオツァルト、について
④小林秀雄論ー西行、についての考察ー
⑤小林秀雄論ードストエフスキイの生活と、文學界ー
⑥小林秀雄論ー徒然草についてー
⑦小林秀雄論ーゴッホについて、対話集からー
⑧小林秀雄論ー志賀直哉について、対話集からー
⑨小林秀雄論ーその批評と生涯ー
⑩小林秀雄論ー総括と目次ー