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「あなたには打ち明けられる」と言われる信頼関係の構築法



先日の授業の一コマ。

授業にきた高校生の生徒が
いつもと明らかに違う様子でした。


授業の内容が見るからに素通りで
全然手応えがなかったし
分かっている風でもない。


元々緘黙傾向があるけれど
心を開ければどんどん喋るタイプ。


これは何か引っ掛かりがあるぞ
と思った私は
本人から話し出すまで
じっと見守ってみた。


しばらく相手のペースに任せて待っていると
ポツリ、ポツリと
家庭で悩んでいることを
私に話し始めてくれました。



話を聞いてみると
家庭のなかで、家族が自分の話を
なかなか聞いてくれない状況があって
ストレスが溜まっていたようでした。


「これ、佐藤先生だから
ここまで深いこと言えるんだよね」
なんて言ってくれた🤗


今回の問題は
彼の家庭の問題ではなくて

どうすれば相手が心を開いて
言いたいことを言えるような相手になれるか

ということ。

つまり
心を閉ざした相手と
どう信頼関係を築いて
心の扉を開けてもらうか

という話をしたいのです。


結論から言うと

安心できる場づくりをして
相手からのサインを“待つ”こと。

これがマストですよ💡



これ、教育の場面に限らず
ビジネスの場面とか
日常生活の場面とか
家庭のなかでも言えることだけど


待てない人
って、以外と多いと思うのです。


自分が放った言葉や行動に対して
相手からのレスポンスがないと
空白の時間が生まれますよね。


その間に
思考(エゴ)が暴走するわけ。


あ、今の自分の言葉は間違ってなかったかな
この表現で不快にさせてないかな
早く決断できるように情報を足した方がいいかも


こんな感じで
本当は心地よいキャッチボールをしたいはずなのに
自分の方から投げて、投げて、投げまくって
しまいには相手からの返球がないことに
イライラしたり不満を感じたりするんですよ。


相手が投げ返せないのは
自分が投げすぎているだけなのに。


特に、私が日々関わる緘黙傾向の生徒さんは
言葉を受信してから、
自分の頭で考えて、発信するまでに
結構時間がかかる子もいる。


そこで、焦って言葉を足さないこと。

もっというと
「相手はちゃんと受け取っている」と
信頼することなんですよー!


相手からの意見の表出を促したり
相手の思いを引き出すためには

まず自分が相手を信頼すること。
それが“待つ”ことでもあるんです。


そして
まず自分の側が心をひらいて
「あなたのことを信頼しているよ」
ってスタンスでいるから

そこに信頼関係が芽生えてくるんですよね。



外言語』と『内言語』って
聞いたことありますか?


外言語は、話すときなど外に表出する言葉。
内言語は、頭の中にある言葉。


口数が少なかったり
話しかけても会話が弾まなかったり
外言語が少ないからといって
内言語まで少ないわけじゃない。


むしろ、外言語が少なく見える方ほど
内言語はめちゃくちゃ豊かだったりする。


以前緘黙の生徒さんを指導したとき
その子が卒業する日に
手紙を書いてくれたことがあったのですが
その手紙の中身が本当に素晴らしかったのです。


ああ、この子はこんなこと思ってたのか。
って、よーーく分かった。


だからね、
相手と信頼関係を築くには

まず自分から
相手に信頼の気持ちを渡すことなんですよ。


(自分が何にもしないでいるのに
相手にだけ信頼してもらおうなんて
お角違いも甚だしいですよね)


「与えること」って
何でもかんでもあげることだけじゃない。

自分の心がひらいてるか
相手に愛を向けられてるか

ここですよー!!❤️

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