「運転者」を読んで
今日、図書館に行って見つけました。
「運転者:著 喜多川泰」
図書館で本を読むことは、普段あまりありません。借りて帰るのは少し面倒だったので、読み切ることにしました。約2時間、読み切らなきゃという追われた感覚より、引き込まれる内容に、どんどん読み進めました。
図書館で本を読む。この集中した時間って、とても心地いいと発見でした。
タクシーの運転手さんと、主人公との対話形式。非現実的なシチュエーションとともに、自己啓発的な要素もあり、自分に足りていないことに気づいていきました。
運には、良いも悪いもない。貯めたり使ったりするもの。
運を貯めるためには、機嫌がいいという基本姿勢でいること。身の回りで起きることは、すべて自分が起こしていること。損得勘定を抜きにして、人のせいにしない。そうすれば、ごきげんでいられる。
まだまだ機嫌が悪い時があったなあ。と反省し、主人公の上司の言葉が刺さる
プラス思考で、誰より笑おう
とってもシンプルなアクションプランだと思います。プラス思考とは、無理にポジティブになるということじゃなく、いつかこの経験が良かったと思える時が来るって考えること。
そう考えれば、会社で起こっているイザコザも、それに対して良い変化を提案しようと勉強することも、日々起こることには意味がある。
ケガをして運動ができなくなったことも、体の異変に気づけたという点では、良かったと思える。そうして、今をすこしでも機嫌よく、この経験が良かったと思えるように行動していく。
物語は、主人公のお父さんが生存時にやっていたことや、会ったことのない祖父の話まで広がります。知らなかったこと。
気をつけていれば、会いにいっていれば、話を聞いていれば知り得たこと。でも、それはもう叶わない。死んでしまっていたら。
今、実家に帰らなければ、会えないこともあるかもしれない。
ふと思った「あの人に会いたいな」を思い立ったら、その時に会いにいく。
電話したいと思ったら、相手が忙しそうだとか色々考えすぎず、電話をする。
今はいましかない。
そんな時、不機嫌なことは、なにも良いことがない。そう気づくと、すぐにでも不機嫌を治そう。そう思いました。
この本を読んで、仏教的なこともリンクしてきました。誰かの幸せのために自分の時間を使う。
与えたものと得たものの差。
与えたもの方が大きい時間の使い方をしていきたい。徳を積む。それが運を貯めることなんだろう。
一冊一気に読んだことで、物語も、ポイントも記憶に残りました。
そして、図書館という読書に適した場所で、運転者という本に没頭できたこと。
たくさんの発見があった、とても有意義な休日でした。
楽しく本を読み、自分の至らなさに気づき、簡単で些細で、でも意識しないと続けられないアクションプランを得たこと。
意識が変わった、そんな瞬間でした。