パートナーとして農業を手伝う11<差別化戦略と対策を学ぶの巻>
アメリカでの生活とノンジャパニーズとの仕事経験からも、日本人は「他の人と違う」ことを積極的に押し出さないと感じた。小さい頃から「協調性が大切」と学び、みんなで同じ制服を着て、「出る杭は打たれる」と感じることも多いのが日本の常識。しかし、自営業になった今、他の農家や農産物との違いを押し出していく必要を感じる。「出過ぎた杭は打たれない」でしょ。
受講理由
「こたろうファームの野菜の価値はどこにあるのか?」「選ばれるためにはどうしたらよいか?」
前回の講座でも考えたこと。今回の講座でまたまた考えることになる。近隣の農家さんとは同じタイミングで同じ野菜が仕上がる。その中で「こたろうファーム」の野菜を選んでもらいたい。さて、どうすればいい?
これが今回の受講理由。
今回の学び
今回の学びは大きく分けて2つ。
①脅威(困難)に対応できる戦略を立てておく
②他と差がつく施策、比較することを意識する
① 難しい状況になった時に、その困難を「避ける」「適う」「ぶつかる」「夢見る」に分けてリストアップする。「自分で何とかできること」「他の人とか外部に頼ること」を常に考えていないといけないな。
「ぶつかる」ことと「夢見る」ことは・・・無い。
1- 常にリスク回避を考える、先手を打って準備することはもちろん、努力して時間をかけて何とかすることもできる。
2- どうしてもできなければ人に頼る。
野菜が予定通りに仕上がらなかったり、オーバーサイズになったり虫食いだらけだったとき、どうする?
1- 出来るだけキレイなまあまあのサイズの野菜を探して収穫することもできるが、時間をかなり取られる。注文数によってはやってられないときも。
2- 取引先に説明して今の状態のものを納品することもできる。安くするしかないな。または、納品日をずらしてもらう。使い方を教えてもらって、似たように使える野菜に差し替えてもらう。←うちがよくやること。
「納品できません」を避けたい。だからこそ、自分たちが出来ること、誰かの協力・理解を得ることができるような関係を築いておくことも大切。
②ABテストで2択で比較して考える。
野菜のサイズ、袋の大きさ、値段、配置、なんでも気になるときは2択で試してみればいい。
「良い」と「選ぶ」は違う
「払える」と「払う」は違う
「よかった」と「またよかった」は違う
こたろうファームの野菜を「選んで」、適正な料金を「払って」、「よかったからまた買いたい」と思ってもらえるか。そう思ってもらえるためにも、「変わらないもの」も必要「変わっていくこと」も必要。
さて、どう活かす?
取引先の方々、個人のお客様と密に連絡を取って、良い関係を築いていくこと。より良い品質の野菜の提供はもちろん、お客様が求めていることを調べていくことも必要不可欠。
ABテストをいくつかやってみた。
1- スティック人参 葉っぱ無し/ 葉っぱ付き 両方¥200
→ 葉っぱ付きの方が先に売れる。葉っぱのレシピもすぐ無くなる。
2- お得用のシールを貼ったカリフローレ(200g)¥200/小さめの袋 (130g)¥150
→お得用が先に売れる
3- 緑と黄色のセットのズッキーニ¥200/ 黄色のズッキーニ2本¥150
→一般家庭には緑と黄色、飲食店宿泊施設には黄色が売れる。値段じゃないんだなー
2択テストをしてみて思うことは、どっちも需要はあるようだ、ということ。お客様の選択肢を増やす。これが大切なこと。
これからやる予定のこと。「ひとり暮らしの野菜定期便」を作りたい。親御さんからひとり暮らしのお子さんへ、お子さんからひとり暮らしの親御さんへ。使いやすい野菜を無駄にしない量で、調理法や保存法も同封して。
東京でひとり暮らししている友人にモニターをお願いしている。今週送って、1週間〜2週間で食べたり保存できたりできるかを実践して感想を聞かせてもらう予定。
メールのやり取りで、「冷蔵庫が小さいので、野菜の量も¥2000分ではなく¥1600分の方がいいかな」と。たしかに、わたしも一人暮らしの時の冷蔵庫は小さかった。冷蔵庫に入れる野菜と常温保存でもいい野菜の情報も必要だな。
小さい農家だからこそできることがあると思う。家族や友人に送りたくなるような野菜があって、ちょっとした便利なサービスがあって、お客様が友達に教えたくなるような農家であること。これが「こたろうファーム」の強みになればいいな、と思う。
那須高原が観光地ということもあるけれど、野菜の定期便を送っているお客様が実際に那須に来て会いにきてくれることがけっこうある。会ったことがなくてもSNSで繋がっていて、よく連絡を取り合うお客様も多い。いつか会いたい、いつか那須高原の畑に行ってみたい、そう思ってもらえる「こたろうファーム」でありたい。
あ、先日「こたろう野菜の詰め合わせ」が<那須ブランド>の認定を受けました。これも差別化のひとつかな、と。
講座を受けてからしばらく経ってしまって、なんだか講座の内容と違う感じのエンディングとなりましたが😅、今回もしっかり勉強させていただきました!
長文読んでいただき、ありがとうございました😊