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夢をかなえる経営計画「会社を元気してて、黒字化を実現する最強ツール」②著者:赤岩 茂

【3Point】
①会社を元気する経営計画
(事例1)
株式会社坂東太郎
「人」重視の理念と経営計画が揺るぎない会社をつくる

1人1人が主役なのです。「従業員の成長なくして会社の成長はありません。だから、事業計画をつくる際はいつも、こので働く人達をどれだけ幸せにできただろうか、地域にどれだけお役に立てただろうかということを会社の売上以上に気にします。計画の数字をつくる原点はここにあります。単に計画することもできます。だけど、基礎となるのは働いている1人1人の顔なのです。(同社社長 青谷洋治氏)


❑日々改善
この会社をもっと良くしていこうという姿勢がいちばん、会社の成長につながるのだと思います。そういうことが地域の人にも伝わっているのだと思います」。

②利益計画書
利益計画書を作成する前提として、どうしても変動費損益計算書の考え方を理解しておくことが必要です。


❑変動費
変動費とは、売上高の増減に伴って増減する費用をいい、業種にとって次のような費目が該当します。
・卸売業、小売業・・・商品仕入高
・製造業、建設業・・・材料仕入高、外注費
・飲食業・・・食材費
・運送業・・・燃料費、庸車費

❑固定費
固定費とは、売上高の増減に関係なく発生する費用です。固定費は、企業を維持・存続していくために必要な費用と考えてもいいでしょう。

❑限界利益
限界利益とは、売上高から変動費を差し引いた額であり、変動費は外部購入費用とほぼイコールですので、付加価値、粗利益と言い換えてもよいでしょう。
限界利益は、その企業が独自に生み出した価値であり、これが、固定費や利益の分配財源になります。すなわち、いくら売上高が高くても、限界利益をあまり獲得できないようでは、その企業は社会的価値を生み出しているとは言いがたいです。

③利益が命
企業の未来にどのようなことが起こるかは誰しも正確に予測することはできません。しかし、仮に、想定外の事態が突如起ころうともそれに立ち向かっていかなければならないのが企業経営です。

そのための原資として唯一約束されたものが「利益」なのです。利益なくして企業の健全な成長・発展はありえません。だから、まず、経営者は、自社の必要不可欠な利益や適正利益の水準をつかんでおかなければなりません。
目標のないまま経営を行っていては、健全な発展は望みようがありえません。目標を達成するためには、まず「意図する」ことが大切です。

【1Action】
自分の経営計画書はあるのか?
今回は、企業の経営計画書について記述してきました。
そこで気づいたことがあります。それは、企業だけが経営計画書をつくるというわけではない、自分の経営計画書こそ、重要であるということです。

「計画無くして実行なし」というように計画こそ行動に移すためのきっかけを与えてくれるということです。私たちは普段、無意識に目標を立てています。例えば、初詣では今年の目標や成し遂げたいことなどを神社に向かってお祈りするでしょう。また、日常でもダイエットだったり、月に本を何冊読むなど、小さな目標を立てたりする機会があると思います。


その自分が立てた目標に対して自分はどれくらい達成できたでしょうか。思い返してみると、気づいたら途中で終わっていることがほとんどだったことような気がします。
中途半端で終わってしまった原因は計画が無かったからです。成し遂げたい目標に対して「いつまでに達成するか」「途中経過はどこまで進んでいれば達成できそうか」などを細かく設定することこそ肝要だったのです。

計画なんて面倒くさいと思ってしまったら

もし、計画を立てることに意味を感じなかったら、この言葉を思い出してみてください。

「人生はロールプレイングゲーム!」

この言葉はドラゴンクエストシリーズの生みの親であり、第一作から30年もの間、制作の指揮をとってきたゲームデザイナーである堀井雄二さんの言ったこと言葉です。
堀井さんのこのコトバに込められている想いは、

ゲームも人生も 自分の役割を演じて
じぶんが主人公になって 人生という舞台を
どう楽しむのか 役割を演じるのか
人生もロールプレイング
自分が動かないと何も進まない
世界は止まったまま

坂東太郎社長青谷氏も1人1人が主役とおっしゃる通り、自分の役割を演じることの大切さを感じます。ゲーム上ではどんな試練でも立ち向かえます。
でも現実ではゲームのようにはなかなかいかない。ゲームのように前に進まなければ、人生も止まったまま、終わりを向かえてしまうかもしれません。

仕事をやっていて上手くいかない時のアドバイス

全く 100(完璧)じゃなくていい
だいたい同じことができればいい
できないことがあっても 挫折しても
ちょっと方法を変えて
似たようなことができればいい
それくらい緩く考えた方がいい
ゲームだとラスボス(最終目標)は決まっているけど
人生はラスボスが決まっていない
それを楽しんでほしい

100%計画通りにいくことなんて稀です。
計画の変更は付き物だと考えることが継続できるきっかけになるかもしれません。しかし、計画を変更したとしても目的地は変えてはいけません。大きな壁にぶつかって計画変更を余儀なくされたとしても、方法を変えてゴールに辿りつきたいですね!

【1Episode】
利益だけが、将来のリスクをカバーできる!
VUCAと呼ばれる時代だからこそ、どのように利益を残すかを考えることは肝要だと思いました。
やはり、時代の変化に対応することが永続できるヒントなるのでないかと思います。

『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるわけでもない。 唯一生き残るのは、変化できる者である。』とチャールズ・ダーウィンの「種の起源」で述べています。

【経営計画を活用し、成果を上げるために必要な事項】

現金がどれくらいあるのかを考えることが肝要です。

黒字倒産という言葉があるように、いくら利益が出ていても、資金が続かなければ倒産に至ります。この意味で、いくら綿密な利益計算を策定し、それが実行できたとしても、資金面とバランスを事前に検討しておかなれば不十分になのです。

確認・検討すべき事項

❑売上債権のサイトを短くすることはできないか。
❑棚卸資産の回転期間を短くするために、在庫の回転を早めることができないか。
❑仕入のまとめ買いをせず、当座買いを実施することは可能か。

(資金計画に関しては常に最悪の事態を考えておく)

世の中には、
考えてから動く人、
考えながら動く人、
動いてから考える人、
の3種類の人間がいます。

経営計画における資金面では、じっくりと考えた上で動くことが重要です。実際にやり始めると、想定していたリスクが実際に起きます。それでも対処法を持ったうえで実行に移しているので、気持ちに余裕があります。最悪な事態にあっても被害を最小限に抑え、回復に向かわせることができるのです。

タリーズコーヒーの創業者である松田公正氏の著書「すべては一杯のコーヒーから」の中で一号店を出店する際の危機管理について次のような考え方を述べています。

松田氏はタリーズコーヒーの1号店として銀座の一等地に店をだすため、7,000万円の借金をしなくてはならなかった。その時に松田氏が考えたことは、「もし、店が失敗して7,000万円の借金を抱え込むことになったらどうやって返すか」ということでした。


(松田氏の仮に借金を抱えたときの考え)
時給850円でコンビニのバイトを1日15時間、週休一日でやれば月の収入は33万円~34万円、それに妻の収入を合わせれば、月に40万円は返済できる。そこまで危機管理をしたとき、「なるほど、こんなものか」と思ったといいます。

最悪のケースを考えるということは、マイナスのゴールを設定してリアルにイメージすることです。
最悪のケースを考えるリスクマネジメントも成果を上げる経営計画には必要不可欠なことなのです。


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