映画「真実」に登場するパリのお家とおもちゃ
「真実」（2019年）
Twitterによると是枝裕和監督の次回作「ブローカー」は韓国で仕上げ中だったらしいです。
「ブローカー」の予習と復習を兼ねて（？）、一度見てイマイチだった映画「真実」を見ました。
若い頃これほどちゃんと予習復習していたら、どんだけ勉強ができる人になっていたでしょう！？（笑）
なんとなく消化不良だった「真実」。BSのメイキングを見て、是枝監督の著書「こんな雨の日に」も読んで再挑戦！
一度目はカトリーヌ・ドヌーヴにばかりに気を取られてしまいましたが、なんで見落としてたんだろう？
イーサンホークと子役がいい家族だなぁ。そしてビノシュの美しさ。
さらにパリのファビエンヌ（カトリーヌ・ドヌーヴ）の住む美しい家の存在感に圧倒される。
これは、「ロケハンで家探しにすごく苦労した」という「こんな雨の日に」のなかの話を読んだから、改めてじっくり見たわけですが…
（ついでにお家つながりを感じて、是枝作品「海街diary」も見てしまいました。こちらは女優陣ばかりに気を取られますが、お家がいい味でした。）
「真実」は、フランスの役者を使いフランス語で映画を撮る是枝さんの挑戦がすごい。
「こんな雨の日に」のなかの是枝組の福間美由紀さんのエッセイを読むと、フランス語が出来るが由に、現地の俳優と監督の板挟みになる彼女の苦労がにじみ出ていて面白かったです。
韓国で韓国の役者とスタッフで撮った次回作「ブローカー」が楽しみすぎます。
美しいおもちゃが出てくると嬉しい
映画に出てくる小道具、特に民芸品やおもちゃが気になる。郷土玩具やスーベニール、おもちゃ好きなので。
子どもが出てくる映画でも、おもちゃがあまり出てこない場合が多いのです。そこまで細部にこだわるのは大変だろうとお察しします。
でも、ただ置いてあるだけでなく、ちゃんと使われていると嬉しくなります。
「真実」で、祖母ファビエンヌ（カトリーヌ・ドヌーヴ）のパリの家に遊びに来た孫のシャルロット（子役）が、おもちゃを引っ張り出してきて遊んでいるシーンがあります。
このおもちゃがなかなか素敵なもので（アート作品かもしれません）、オペラの舞台ごっこが出来るように、役柄の人形が付いています。子どもだましではなく、美しく作られたおもちゃなんですよね。いかにもフランス的な。
部屋をパッと見渡して、すぐさまこれに惹かれて遊びだすシャルロット（子役）の気持ちもわかる。
ココからは予想ですが、単に美しいからこのおもちゃが選ばれているわけではなくて、
おばあちゃんの家の屋根裏部屋（娘リュミールのかつての子ども部屋？）にきれいな状態で残してあるってことは、ファビエンヌがリュミール（ビノシュ）の子どもの頃に買ってあげたか？なにかで、
思い出のおもちゃで捨てられずに大事に残してあったのでは？
そして、なんでこんな「演劇ごっこ」のおもちゃを与えたかな？と思うに、やっぱりファビエンヌは娘に自分と同じように女優になってほしかったんでしょうね。
物語の後半につながる…そんな意図でこのシーンが入っているのかな？
かどうか？分かりませんが、よくぞこんな美しいおもちゃを見つけ出してきましたね。古道具屋さんかどこかから仕入れてきたのかしら？
教えてほしいです～（笑）