「ネガティブフィードバック」は「無視」の40倍ほどエンゲージメント(≒生産性)を向上させる。さらに「ポジティブフィードバック」は「ネガティブフィードバック」の30倍。つまり「ポジティブフィードバック」は「無視」の1200倍。
しゅんしゅしゅんです。
フィードバックは市民権を得た。
上司からの部下への考課フィードバックを超えて、部下から上司へのフィードバック、頻度をあげることで成長を加速するリアルタイムフィードバック、同僚からのピア・フィードバック…さまざまなフィードバック手法が生まれている。
スピーディーなフィードバックを活性化させ、職場のフィードバックを収集、蓄積、分析するITツールも百花繚乱だ。
この前、どっかの会社の人事の方が以下のような、皮肉めいたツイートをしていた。
今日新卒の面接にきた学生全員が面接の最後に「今日のフィードバックをお願いします!」と言ってきた。フィードバックって流行ってるの?(笑)
どうやらミレニアル世代(20代前半~30代後半)ってもんは、フィードバックを渇望する世代でもあるらしい。
マネージャーなど管理職になったら、このように言われるだろう。
フィードバックはマネージャーにとって厄介だが最も重要な仕事の一つだ。どんなにネガティブなものであっても、部下に正直にフィードバックすることで、パフォーマンスを加速させないといけない
このフィードバックというもの。
あなたはどんな印象をもっていますか?そして「何をフィードバックしないといけない。何をフィードバックされないといけない」と思ってますか?
もしかすると、「耳の痛いこと(できていない部分=成長につながること)」をフィードバックしないといけない、そしてされないといけないと思っていませんか?
僕は、そう思っていました。
フィードバックとは「耳の痛いことを部下に適切に伝え彼らの成長を立て直すこと」だと思われている節はあると思うのです。
「良いこと」も「悪いこと」もフィードバックの内容には含まれるが、本題は「悪いこと」であると。
フィードバックを上手に行うスキルと、フィードバックを感情的にならずに真摯に受け止めるスキルが横行するのも、フィードバックする内容が、本来であれば言いたくはないし聞きたくはない「悪いこと」であると考えられていることの証拠だ。
タイトルにもあるように、「無視」に比べると「ネガティブなもの」であってもフィードバックの威力は大きく、「無視」と比べると「ネガティブなフィードバック」はチームのエンゲージメント(≒生産性)を40倍もよくするらしい。
でも、大事なのはその先。
言われてみればそうな気がするのだが、なぜか現実ではそう思われていない真実。「ポジティブなフィードバック」は「ネガティブなフィードバック」のさらに30倍の効果がある。
なんだか、これは「目から鱗」感がある。
詳しくは、仕事に関して盲目的に信じられている9つの嘘について書かれているこの本を読んでみてほしいのですが、5つ目の嘘として、「フィードバックはネガティブなことである必要は決してない」と書かれている。
さらにこの本では、「成長のためにはコンフォートゾーンから抜け出す必要がある」という、これまた盲目的に信じていたことを「嘘だ」と指摘する。
これまた常識が揺るがされる…
コンフォートゾーンから出ると、脳は目先のことを乗り切ること以外に注意を向けなくなってしまう。コンフォートゾーンにいるときにこそ、学習が最も促進されるのは明らかであり、コンフォートゾーンにいるときにこそ、人は可能性に向かって最も心を開き、創造性と洞察力を最大に発揮することができる。つまり多いに成長できるという。
つまり、ネガティブなフィードバックは学習を促すどころか、学習を阻害し、成長の機能障害を引き起こすのだと。
ネガティブなフィードバックが大切という考えの裏には、「強みは最も完成された領域で、弱みが成長すべき領域だ」という暗黙の考えがある。
そもそもこれが違う、らしい。
脳の発達の方向性は専門化へとむかう。脳の成長は新しい枝が増えるというより、すでにある枝に新しいつぼみがつくようなものなのだと。
そしてエンゲージメント(≒生産性)とは、「仕事で強みを発揮する機会が毎日ある」という感覚から生まれる。
だからこそ。フィードバックはポジティブであるべきなのだ。
真実だと思う。僕はこれが真実だと思う。
そうしたい。そうありたい。
でも。これは難しい。
簡単そうにみえて、果てしなく難しい。
なぜ難しいのか、そして実際に職場においてどのようにすればいいのか、そのことについては次のnoteに書こうと思う。
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