エストニアの食事療法〜身体が喜ぶ食事たち
エストニアってどんな国?
エストニアには山がないけれど、1400以上の湖と、国土の約50%の森林有する、自然豊かな北ヨーロッパの小さな国です。
日本人にとって、自然とはとても神聖な場所のように捉える人が多いかと思いますが
エストニアの人たちにとって自然とは
愛する家族であり、共に生きる生活の場所なのです。
「Lovery forest」
人々は親しみを込めて、そう呼びます。
エストニアには、街のどこにでも緑あふれる遊歩道や公園がたくさんあります。
エストニアの夏
何と言っても、夏のエストニアは最高です。
気温が高い日でも、最高30℃前後
降水量が少なく、湿度も低い気候は、日本の夏とは比べ物にならないほどの過ごしやすさです。
また、日が長いのも魅力です。
日が暮れるのは23時
まだまだ遊んでしまいます。
エストニアの食事療法
ヨーロッパでは、自身の体調管理から地球環境問題への考慮など様々な理由から、ベジタリアンやヴィーガンといった食生活をしている人が多く存在します。
エストニアでも、スーパーマーケットにはヴィーガン食材のコーナーが設置されていたり、レストランでも「vegan」の表示がされていたりなど、社会の中でもひとつの生き方の選択肢として尊重されています。
さて、エストニアの森の妖精(友だち)と過ごした約1週間。
彼女はヴィーガンな上に、小麦粉を摂らないグルテンフリーや、砂糖を摂らないシュガーフリーも実践しています。
そして、果物や野菜、調味料も可能な限りオーガニックのものを選んでいます。
「蕎麦の実にはたくさんのマグネシウムが含まれているの。」
「アーモンドバターはビタミンB」
「ブルーベリーにはたくさんのビタミンが含まれているのよ!」
料理をしながら、それぞれの食材にはどんな栄養素が含まれていて、何に作用するのかを教えてくれます。
彼女は音楽に乗せて体を揺らしながら、料理をするというよりも、栄養素を上手く組み合わせ、薬剤師がお薬を調合しているかのようです。
「食育の祖」と呼ばれる石塚左玄先生は、食事療法として、食事のレシピを処方箋とし、食事の指導によって病氣を治していたと言われています。
彼女の食事に対する考え方は、私の尊敬する石塚左玄先生そのものでした。
身体が喜ぶ食事たち
彼女と1週間一緒に生活した私は
もちろん、体調は良好◎
乾燥していた唇も良くなり、快便!!
深い眠りにつくようになったし、朝も目覚ましなしで起きれるようになりました。
野菜や果物から摂れる栄養素には限界があります。
ハーブやスパイス、オーガニックやエストニア産のものを選んだり、食材を丸々使ったりすることで、1回の食事で必要な多くの栄養を摂れるようにしていました。
「身土不二」「一物全体」といった考え方も、石塚左玄先生と同じだということに驚きと関心を持ちました。
タンパク質・ビタミンたっぷりのお粥
日本でお粥と言えば
お米から作って、塩や梅干しや塩昆布などの塩氣と一緒に食べるものを想像します。
エストニアのお粥は
オートミールから作ります。
そして、甘いのです。
オートミールをオーツミルクで茹でて
少し塩を入れます。
アーモンドバター、ターメリック、マカ、シナモンがブレンドされているパウダー、フラックスシードをミルで細かく砕いたものを混ぜます。
タンパク質、脂質、炭水化物がたっぷり摂れます。
そこへ、エストニア産のブルーベリー、シーバックソーンを入れると、たっぷりのビタミンも摂れます。
シーバックソーン(サージ)は、森で採れたものを冷蔵庫で保存しています。ブルーベリーも時期が来れば、森へ入ればたくさん採れます。
同じ国土と気候で育った野菜や果物が、より身体に良いことは考えなくても分かるはずです。
疲れを癒す ココアミルク
仕事から帰ってきた彼女は、かなり疲れている様子でした。
「料理をする元氣が今はないから、まずはココアミルクでも作って、飲み終えてから考えましょう。」
「ローカカオで作るココアは美味しくて、栄養満点なの。」
ローカカオは、普通のカカオに比べると栄養価が高く、特にマグネシウムを多く含んでいて、脳に良いから疲れを癒してくれるそうです。
彼女は乳製品を摂らないので、オーツミルクを使用します。
オーツミルクを鍋で加熱し、温まったらミキサーに移します。
そこへアーモンドバターを入れて、混ぜながらよく溶かします。
ローカカオパウダーを入れて、ミキサーにかけます。
細かい泡が、カフェラテのようで好きだそうです。
甘みはお好みでハチミツを加えます。
またそのハチミツも生のもので、エストニア産だからすごい。
生ハチミツの方が他のものよりも栄養を多く含んでいるそうです。
夏のエストニアは、朝から夜まで氣持ちが良いです。
長い冬を越えたエストニアの人たちにとって
夏の太陽は特別な存在です。
食事の時は、必ず庭へ出ます。
日光浴をしながら、食事をいただくのです。
夏になるとこんがりと焼けた色になる彼女の肌は
とても美しいと思いました。
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