重大な忘れ物をどう処理したか?:ロサンゼルス在住アーティストの回顧録:2006~12年頃
こんにちは。
ルンナです。
画家とバンドと服作りの三つを並行してやってる者です。
いきなりですが、私はもともと睡眠障害があり、夜、寝れなくて、やっと寝れたと思っても、悪夢にうなされる事も、しばしば。
で、それは、たいてい自分のやるイベントがらみの夢です。
たとえば、ライブの日程を間違えてたとか、ギターを持っていくのを忘れたとか、ステージで急に音が出なくなる、などなど。
そして、パっと目が覚めた瞬間に、
「ふぅ〜 夢でよかった!」
と、胸をなでおろします。
が。
実はこのような悪夢が、
現実になったことがあるのですよ。
しかも1回とか2回ではありません。今回はそれをお話しいたします。
題して。
悪夢が現実に:忘れ物編!!
では、まいります。
その1。ライブの時に自分が着る衣装のスカートを忘れた。
バンドのライブの当日です。初めての場所だったが、サウンドチェックもいい感じに終わり、本番20分前の楽屋。メイクも完了、さて、あとは、着替えて〜って時に、あれ? スカートがない!!カツラもジャケットも全てあるのに、スカートだけ、忘れてきてる!
他のバンドメンバーは準備万端!
私だけが、スカートなし???って。苦笑
え〜〜〜???どうする??
どうなったか?
その場にいたバンドメイトのあやこちゃんが、
なんですとぉ〜〜??? ルンナさん!!!
スカートを忘れてきたですとぉ〜〜???
と、怒りを爆発させながら、自分の荷物をゴソゴソ探し出した。
そして、当日着てきた自分の白いT シャツを私の腰に巻きつえて、安全ピンで止めて、あれあれあれ。。。。まるでシンデレラの魔法使いか?
「これでヨシっ!!」
と言い切った!!!! 巻き付けただけ!
、、、、、ので、私も、
「はい、これで!!」
すでに、本番5分前だった。
そして、私はそのまま何事もなかったようにステージに出た。
もともとパンクっぽい衣装だったので、安全ピンでも違和感はなかった。
そして、誰にも気づかれずに、その日は無事にライブは終わったのだった。
あやこちゃん、ありがとうよーーー!涙
その2。ランウェイショーの時に、発表する服=作品を忘れた
こちらは、ランウェイショーの前日まで必死で作っていた服=作品を、当日に忘れたという、、、そんな事がありえるのか?と、お思いになる方もいらっしゃるでしょう。
なんせ、当日は持っていく物が山のようにありますので、車のところまでそれを運んで、片っ端から車に積んでた時、たまたまその箱を車の脇に置いていて、すべて積み終わった段階で、それだけが視界にはいっていなかったのですよー。
家から車で40分のドライブ。
私は会場について荷物の整理をしていて、えっ???持ってきてない!!!と、気がつきました。
で、どうしたか?
直感的に決めた。
すぐ、家に取りに帰るのだ!! 1分もロスできない!!
私は車に飛び乗りました。
家まで40分かかります。すぐに忘れものを積んでまた40分。
つまり合計、1時間20分!!
私はドライブしながら、ケイタイで、会場のスタッフに、「忘れものをしたので、家までとりにかえる。すぐもどるから!!まってて!!!」と、伝えました。
会場では、私がいないので、もうパニックになっていました。
なんせ、私の服=作品を発表するイベントで、当の本人がいない!
舞台裏の方々は私をじっと待ってるだけ。そして観客もぞろぞろ集まってくる時間でした。
スタッフはみんな怒っていましたが、私としてはもうノーチョイスでした。
自分は運転しながら、
だって、マドンナだって、いつも遅れるやんか〜?と、
自分勝手な言い訳で、自分を慰めながら、ものすごいスピードで高速道路を爆走した。
結局。
1時間半、遅れてショーが始まりました。
観客はブーブー言いながらも、待っててくれました。
スタッフにもご心配をかけたが、ショー自体は無事終わりました。
そしてみんな、満足してくれました。(と、思います)
私は取りに帰って正解だったと思った。
結果よければ、全てよし???
そう思ったのは、私一人だったかもしれませんが。汗
その3。ステージで使うはずだった本(小道具)を忘れた
上の場合はまだ、ショーが始まる前だったからよかったものの、こちらは、ステージに立ってから、気がついたケースです。
この時のライブは、もともとバックトラックをあらかじめ作っておいて、それにそって、キーボードやギターの生音を加えてもらうという設定で、私はボーカルに専念し、キーボードのつぐみちゃんが、曲の進行をステージ上で仕切ってくれてました。
リハは何回かやったのですが、私は、この日の前後はめちゃくちゃ多忙で、曲の歌詞が、自分で作ったにもかかわらず、どうしても覚えられませんでした。
(インを踏んだり、複雑なヒップホップ風の歌詞)
それで、名案を思いついたのです。
その曲を「本を読む」曲として、全体を演劇仕立てにして、小道具としてのその本に歌詞をメモっておけばいいやん?
と。
我ながら、なんという天才的なアイデア!!
それで、小道具になる本を選んで、その中に歌詞を全部メモっておいた。
ところが、当日、その本自体を忘れた。。。。
しかも、気がついた時、もうその曲のイントロは流れ出していた。
絶対絶命!!!
すぐに私はつぐみちゃんに、近づいていき「本を忘れた」と告げた。
そしたら、彼女は、え〜〜っ!!!と驚いて、
すぐにとなりに立っていたギターのケンジくんに耳元で
「ルンナさん、台本、忘れてきた」と、ささやいた。
彼も、メチャクチャびっくりしてた。
曲はすでに始まっていたので、今更、止めることもできません。
どうする?どうする? どうするよ?
はっきりって、どうもこうもできません。
もうこなったら、やけくそだ!!!!!
どうしたか?
もう私はマイクに戻って、口から出任せに、覚えていることを片っ端から喋りまくった。
もうなんでもよかった。
なんについてでもよかった。
インを踏んでるとかそんなのも、どうでもよかった。
同じフレーズを何回もリピートしたりしなかったり。
叫んだり、ささやいたり、怒ったり、悲しんだり、
ず〜〜〜〜っとず〜〜〜〜と、
そのバックトラックが終わるまで、ともかく喋りまくった。
その間のつぐみちゃんとケンジくんの即興の対応は見事であった。
その場その場で、アクセントの音を挿入したり、フレーズを入れたり、もう、まるで、ジャズの即興演奏であった!!
そして無事、曲が終わった。
おそらく誰も気が付かなかっただろう。
そのくらい、我々は堂々としていたのだった!!苦笑
そして、最後は、、、、、欄外がありました。
その4。ランウェイショーの本番の朝、歯磨きしていなかった。
これは、「忘れ物」と言っていいのか、意見は分かれるところですが、
まあ、それなりに貴重な経験でしたので、シェアしたくなりました。
いったいこの世の中に何人の人が、大事な日に歯磨きを忘れるでしょうか?
自分の結婚式の朝、歯を磨くのを忘れた花嫁みたいなかんじですよ。
ランウェイショーのイベントの準備があまりに忙しくて、
自分の脳みそはオーバーロード!!限界の外まではみ出ている状況下です。
その当日もうバタバタで、家を出た後、当然のごとく、時間もギリギリなのに、
あれ??? 今日、朝、歯、磨いたっけ?
と、車の中で気がついた。
ものすごいたくさんの人が来るのに、自分は、歯を磨いてないって、、、
どうなの?
口の中を水ですすげば、いいじゃん?
誰も気が付かないかもしれないし、と思うものの、自分的にどうしても嫌だった。
会場に着く前にどこかで、歯磨きセットを買えばいいのでは?
これが日本だといたるところにコンビニがあるのですが、ロサンゼルスだとそうはいきません。
車はすでに高速に乗っているので、どこかでおりて、知らない街のコンビニまでドライブしないといけないし、、、
ただでさえ秒刻みなのに、そんな事してる時間があるのか?
で、車の中から、すでに会場にいるプロデューサーのれいこちゃんに電話して「歯を磨いてくるの忘れた」と言ったら、彼女は「わかった」といって、彼女の娘さんに連絡し、すぐに歯磨きセットを買って会場まで届けるように、手配してくれたのでした。
もう感謝、感謝です。
今はもうその娘さんは立派な弁護士になっていて、そんな事は頼めません。当時はまた10代だったから、頼めました。汗
こう考えたら、いかに周りの人に助けられ、ピンチを脱したかですね。
(万が一、コレを読んでいたら)あらためて、有難うございました。
しかし、
最後の歯磨きですが、そこまでやる必要があったのか?
この案件、歯磨きのタイミングはいろいろあるとは思いますが、
皆様が私だったら、どうなさいますか?
ぜひ、 ご意見をお聞かせください。 コメント、お待ちしています!!
では。
L*