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「今度はなんの話持ってきたんだよ。最先端サバゲとかって話か?」 病院の喫煙所で先輩と話す…
「猫じゃねぇんだよ、窓から入ってくんなよ」 先輩は窓から入ってくる。 季節も時間も問わず…
船に乗せられたV8エンジンの唸りが幾重にも聞こえる。 5番船の船頭、三代目奥羽助六は法被…
「俺が中学の時か、夜に車で実家に帰る道でだ。街灯も無い農道の脇に、女の子が立ってた。もう…
”ドローンとAIを使った、アクティヴィティ地域密着施設” 企画書を読んで、ため息が出る。…
「ピンクさん紹介してやる」 深夜2時の呼び出し。相手は世話になった店長。起きてるってよく…
輸入雑貨が彩れた部屋の中、俺は椅子に固定されていた。 「質問、お前の想定する顧客とは、誰だ?」 紫のラバーカップが突きつけられる。 数日前の自分を呪いながら、思考を巡らせる。 「今度の休み暇か。仕事手伝ってくれよう」 「なにすんの」 友人からの不意な依頼は、新入社員研修の実験をしたい、だった。 猫みたいな目を細めてニヤリと笑う。 「大学での専攻と経験を全部入れた!お礼にプラモ買ってやる」 「ならやる」 この安請負の結果が今の俺だ ラバーカップを振り回し、猫の目をし
酒が飲めない、飲み会も苦手だ。 しかし今一人で、居酒屋のカウンターで焼き鳥と地酒を楽しん…
襖を蹴破る音、銃声。 続くのは怒声。 「ここ使わせろつってんだろがぁ!!落語なんてくだらね…
春の激務から逃げるように新幹線に飛び乗った。 横浜に来たのは感傷でしか無い。 10年近くぶり…
肉と肉、そして大型液晶ディスプレイがひしゃげる大音響が響く。 リングの上に立つのは一人。…
公共事業の効率化、地方都市の再整備、理由は何であれ、人口密集政策は実行された。 政策実行…
”お前をなまはげの国に、連れて行く” いつものように友人と話しながら、遊びながら帰宅した…
これまでのあらすじ 加藤俊輝14歳は喜怒哀楽全ての感情を太鼓に込め打ち鳴らす事から暴れ太鼓の異名で呼ばれていた。 初恋のともちゃんへの想い。 近所のゆづきちゃんへの想い。 両親、祖父母への感謝。 義理の叔父への憎悪。 おっぱい。 これら青春の叫び、その全てを背中に背負った太鼓を打ち鳴らすことで表現する。 その太鼓の響きは、心閉ざした学友を、偏見の眼差しの教師を、そして好敵手の心を変え、気がつけば埼玉県春日部市の半分を率いる程になった。 そして、ついに春日部市の覇権と藤ま