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翻訳トライアル合格しました

とある翻訳会社の英日翻訳トライアルを受け、無事合格できました。これで、晴れて英中日チェッカーとして登録できました。

わたしのレッスンは中国語の発音ですが、そのなかには翻訳トライアルを受けられる方もいらっしゃるかもしれませんので、参考までに翻訳トライアル合格に関するコツをお伝えします。

翻訳チェッカーって?

翻訳業界のかたにとっては常識かもしれませんが、ご存じない方もいらっしゃるかもしれませんので、翻訳者と翻訳チェッカーの区別について簡単に触れます。

翻訳者は原文を指定の言語に翻訳します。
チェッカーは翻訳者が翻訳した文書について、指定語句のチェックや訳漏れ、訳語の統一をチェックします。

翻訳業界では翻訳者とチェッカーが分かれているのが一般的です。これは、ダブルチェックして翻訳文の品質を保証するためです。

ここで、チェッカーなんていらないんじゃないか、と思う方もいらっしゃるかもしれません。

確かに、企業内翻訳者であれば翻訳者がチェッカーの役割を果たしている場合もあります。

実際、企業のなかで翻訳を担当しているときは、自分でチェックしていました。ただ、自分の眼で見るとどうしても見落としがあるもの、翻訳者として第三者の眼があるのはありがたいです。

翻訳者と翻訳チェッカーの違い

仕事内容は上記で触れたとおりです。翻訳者が前工程で、翻訳チェッカーは後工程になります。

翻訳会社の求人情報やサイトを見る限り、翻訳者のほうが求められる語学能力が高いように思います。待遇も翻訳者のほうが高いのが一般的です。

翻訳業界の慣習に文句を言うつもりはさらさらないのですが、過去に働いていた企業では、翻訳者と翻訳チェッカーの立場は対等、もしくは翻訳チェッカーが上でした。というのは翻訳チェッカーのほうが後工程だからです。

新入社員が作成したビジネス文書は、先輩や上司が校正者となって修正するでしょう。文書を作成するとき、チェックしてくれる方がいらっしゃるというのは心強いものです。責任も分担できます。
翻訳チェッカーも同じだと思うのです。

翻訳者の提出した訳文の品質が悪いと、翻訳チェッカーの仕事は莫大になります。そして、翻訳チェッカーを長年していると、翻訳者の理解度やレベルが即座に見抜けるようになってきます。翻訳者が手を抜いた部分や機械翻訳に頼った部分も勘が働きます。

翻訳業界には「翻訳者にはレベルが達していなくても、翻訳チェッカーなら」という雰囲気があるようですが、翻訳者の右腕として翻訳チェッカーの待遇改善を願いたいところです。

翻訳トライアルって?

トライアルとは、ずばり、翻訳テストです。既定の文書を提示されますので、翻訳して納期までに仕上げて提出します。

翻訳会社によっては、トライアルは無料だったり有料だったりします。また、トライアルの文書が選べる場合もありますし、選べない場合もあります。フィードバックがある場合もありますし、合否だけ教えてくれる場合もあります。

トライアルのこころがけ

プロ意識で臨む

たとえトライアル受験費が有料だったとしても、自分はこのトライアルの成果物でお金をもらうのだ、ぐらいの気概で訳しましょう。全力で、商品レベルまで完成度を高めましょう。
もちろん、力を抜いて受かる方もいらっしゃいます。でも、自分が出せる力を出し惜しみしないほうが、トライアル後、合否待ちの期間もすがすがしく過ごせると思います。

トライアルを受けるときのメールや文書のやり取りも採点対象になっていることが多いです。相手も人間ですから、気持ちのよいやり取りができる相手を組みたいでしょう。とくにへりくだる必要はありませんが、丁寧なやり取りを心がけましょう。

納期を守る

納期を守るのは最低限必須です。
トライアルは合格して終わりではなく、仕事の獲得の第一歩。納期より早めに出す必要はありませんが、必ず納期を守りましょう。
納期が守れそうにないときは事前に相談しましょう。1回ぐらいなら伸ばしてくれます。体調不良や家庭の事情など、突発的な出来事は人生につきもの。「トライアルで翻訳会社との相性が調べられる」というような気持ちで、対話をする姿勢を見せることが大切です。この態度は、その後の関係構築にも役立つように思います。

指定書式を守る

翻訳会社からの指定書式を守りましょう。
例えば、原文を残すか、残さないのか。カンマなのか、句読点なのか。指定書式を教えてもらえない場合は質問しましょう。これまで、指定書式を質問して嫌がられることはなかったです。翻訳文が素晴らしいのに、指定書式を守っておらず、トライアルに落ちてしまったらもったいないです。

自分の得意分野で勝負する

もし、自分のトライアルの文を選べるなら、必ず得意分野を選びましょう。トライアルで自分の翻訳の幅を広げようと欲を出す必要はありません。得意分野の翻訳課題がない場合は得意分野にできる限り近いものを選ぶとよいと思います。

翻訳会社の得意分野を調べる

総合的な大手翻訳会社の場合は異なるかもしれませんが、たいていの翻訳会社は、発注実績の多い得意分野を持っています。そして、トライアルの文にはたいてい翻訳会社の得意分野が含まれています。
何が得意なのか知ると、安心しますし、翻訳するときの下調査をどの程度するべきなのか見当もつきます。
英語の場合、単語によっては業界によって訳が異なる場合もあります。英語として、日本語しては合っていても、業界に合った訳語で書かれていなければアウトです。調査がんばりましょう!

トライアル体験談

わたしが受けた翻訳会社は、複数文書が提示され、その中から翻訳する文章を選ぶスタイルでした。

わたしは、得意分野と、過去に翻訳したことのある文書を選びました。
ただし自分が訳したときと用語や慣習が変わっている可能性があるため、図書館で15冊以上専門書を借りて、調べました。

なんだかんだ、けっこう時間を取られました。また、時間をおいてみてみると、自分のミスに気が付くこともありました。

結果的に合格だったのでよかったのですが、納期がタイトだったら品質の低い訳文で提出してしまったと思います。

時間の余裕があるときに受けることをお勧めします。

まとめ

英日チェックは10年、中日チェックは8年やっていましたが、晴れて登録になり、うれしいです。
翻訳についてもっと聞きたい!というかたは、公式LINEからどうぞ。

今後ともよろしくお願いいたします!

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